"Soul Jazz Records Presents Tropicália: A Brazilian Revolution in Sound" (Soul Jazz Records) ★★★☆☆ / "Soul Jazz Records Presents Brazil 70: After Tropicália: New Directions in Brazilian Music in the 1970s" (Soul Jazz Records) ★★★☆☆
前々回のエントリーでレビューした "Black Rio"、 前回のエントリーでレビューした "Gilles Peterson In Brazil / Back In Brazil" と同様に、ブラジル音楽を掘る上でいいガイドになるコンピレーションで、これはロンドンのソウル・ジャズ・レコーズのコンパイルによるモノ。ソウル・ジャズ・レコーズは、"Soul Jazz Loves Strata East" や "Message from the Tribe: An Anthology of Tribe Records, 1972-1977" といったスピリチュアル・ジャズを筆頭に、ソウル、ファンク、レゲエ、スカ、アフロ、キューバ音楽といったルーツ・ミュージックからヒップ・ホップやジャングルまで、発掘・選曲・コンセプトのどこをとっても素晴らしい、それぞれキチンと紹介したいようなコンピレーションを数多くリリースしてる。
2009/02/25
2009/02/24
Sound souvenirs from Brasil.
"Gilles Peterson in Brazil" (Ether) ★★★★☆ Link(s): Amazon.co.jp
"Gilles Peterson Back in Brazil" (Ether) ★★★☆☆ Link(s): Amazon.co.jp


前のエントリーでレビューした "Black Rio" と同様に、ブラジル音楽を掘る上でいいガイドになるコンピレーション。選曲を手掛けてるのはお馴染みジャイルス・ピーターソン(そういえば、最近では「トーキング・ラウドの」って言っても通じないことが増えたなぁ。BBC Radio 1 とか、ブラウンズウッドとかのほうが馴染みがあるのかな。っつうか、DJ としても十分お馴染みだけど)。やっぱり、イギリス人はこういうのが得意らしい(特にジャイルスはその中でも屈指のコンパイラーのひとりなのは言うまでもない)。見ての通りシリーズモノなんでまとめてレビューを。それぞれ 2 枚組で、1 作目が 2004 年、2 作目が 2006 年のリリース。
"Gilles Peterson Back in Brazil" (Ether) ★★★☆☆ Link(s): Amazon.co.jp


前のエントリーでレビューした "Black Rio" と同様に、ブラジル音楽を掘る上でいいガイドになるコンピレーション。選曲を手掛けてるのはお馴染みジャイルス・ピーターソン(そういえば、最近では「トーキング・ラウドの」って言っても通じないことが増えたなぁ。BBC Radio 1 とか、ブラウンズウッドとかのほうが馴染みがあるのかな。っつうか、DJ としても十分お馴染みだけど)。やっぱり、イギリス人はこういうのが得意らしい(特にジャイルスはその中でも屈指のコンパイラーのひとりなのは言うまでもない)。見ての通りシリーズモノなんでまとめてレビューを。それぞれ 2 枚組で、1 作目が 2004 年、2 作目が 2006 年のリリース。
2009/02/23
Sound of Brasilian blackness.
"Black Rio: Brazil Soul Power 1971-1980"
Compiled by DJ CLIFFY (Strut) ★★★★☆ Link(s): Amazon.co.jp
前のエントリーのニーナ・シモンのレビューで「最近は 60 〜 70 年代のブラジル音楽を掘ってみてる」って書いたけど、そういうときには良質なコンピレーションがいいガイドになることが多い(そこからさらに深く掘っていく、って意味で)。そんなときにいい仕事をしてくれるのは日本人かイギリス人であることが多いんだけど、この "Black Rio: Brazil Soul Power 1971-1980" は、まさにその典型的な例と言える 1 枚。いつ頃どこで知ったのか、全然覚えてないけど、すっかり愛聴盤になってる。
ヒップ・ホップ・クラシックの"Rapper's Delight" のインストゥルメンタルのダサカッコイイカヴァーで幕を開けるこのコンピレーションは、タイトルの通り、70 年代のリオ・デ・ジャネイロを中心としたブラジリアン・ソウル・ミュージック〜ファンクを集めたモノで、何がいいって、まずタイトルとアートワークが抜群にいい。71 〜 80 年ってことでちょうど、アメリカでソウル・ミュージック〜ファンクが全盛で、ヒップホップの萌芽が芽生えつつあったオールド・スクール期だったわけで、当然、その熱はアフロ・アメリカン・ミュージック圏内(アメリカ大陸って意味で)の音楽大国、ブラジルにも伝わらなかったわけがない。
Compiled by DJ CLIFFY (Strut) ★★★★☆ Link(s): Amazon.co.jp
前のエントリーのニーナ・シモンのレビューで「最近は 60 〜 70 年代のブラジル音楽を掘ってみてる」って書いたけど、そういうときには良質なコンピレーションがいいガイドになることが多い(そこからさらに深く掘っていく、って意味で)。そんなときにいい仕事をしてくれるのは日本人かイギリス人であることが多いんだけど、この "Black Rio: Brazil Soul Power 1971-1980" は、まさにその典型的な例と言える 1 枚。いつ頃どこで知ったのか、全然覚えてないけど、すっかり愛聴盤になってる。ヒップ・ホップ・クラシックの"Rapper's Delight" のインストゥルメンタルのダサカッコイイカヴァーで幕を開けるこのコンピレーションは、タイトルの通り、70 年代のリオ・デ・ジャネイロを中心としたブラジリアン・ソウル・ミュージック〜ファンクを集めたモノで、何がいいって、まずタイトルとアートワークが抜群にいい。71 〜 80 年ってことでちょうど、アメリカでソウル・ミュージック〜ファンクが全盛で、ヒップホップの萌芽が芽生えつつあったオールド・スクール期だったわけで、当然、その熱はアフロ・アメリカン・ミュージック圏内(アメリカ大陸って意味で)の音楽大国、ブラジルにも伝わらなかったわけがない。
2009/02/22
Still young, gifted and black.
"Forever Young, Gifted & Black: Songs of Freedom and Spirit". NINA SIMONE(RCA) ★★★★☆
個々にはこれといった理由はないんだけど、そのひとつひとつが何か大きな枠でつながってるような、ちょっと不思議な感覚を持つことがたまにある。そういうことなのか、「訳あって」か「訳もなく」かわかならいけど最近はクラシック、特に60 〜 70 年代のブラック・ミュージックとブラジル音楽を掘ってみてるだけど、そんな中で最近聴き直してグッときちゃったのがニーナ・シモン。やっぱりムチャムチャソウルフルでドープなヴォーカルが素晴らしい。
ニーナ・シモンは 50 年代から活躍したジャズ・シンガー。ジャズ〜ゴスペル〜ソウル・ミュージックはもちろん、ロック〜フォークなんかまで感じさせるサウンドに乗って聴かせる存在感抜群のパワフルなヴォーカルは、メアリー・J・ブライジやローリン・ヒルからアリシア・キーズやジェフ・バックリーまでその影響を公言してるような魅力を持つアーティストで、公民権運動の活動家としても知られてる。特に有名なのはやっぱり公民権運動のアンセムの 1 曲で、アレサ・フランクリンやダニー・ハサウェイ、ボブ・アンディ & マーシャ・グリフィスのカヴァーでも知られる不朽の名曲 "To Be Young, Gifted & Black"(作曲はニーナ自身で、作詞はバンドのメンバーとしても支えたウェルドン・アーヴィン)で、これはもう、文句なしの 1 曲なんだけど、カバーもメチャメチャ良くて、この "Forever Young, Gifted & Black: Songs of Freedom and Spirit" にはザ・バーズの "Turn! Turn! Turn!" とボブ・ディランの "The Times They Are A-Changin'" のカヴァーが収録されてるんだけど、ディランの "The Times They Are A-Changin'" をこんな風にメチャメチャドープにカヴァーしちゃうなんて! 数ある "The Times They Are A-Changin'" のカヴァーの中でもナンバー 1 なんじゃないかな。こういう「ジャズ」っていう狭い枠にとらわれない感じとか、ジャンルを超えたオリジナルなカヴァーとかを聴くと、イメージとしてはカサンドラ・ウィルソンに近いというか、彼女のルーツみたいなイメージが感じられる(例えば、"Blue Light 'Til Dawn" に収録されてるヴァン・モリソンの "Tupelo Honey" とか "Travelling Miles" に入ってるシンディ・ローパーの "Time After Time" とか)。まぁ、歌ってる姿はド迫力で、アレサとかのイメージに近いけど。
この "Forever Young, Gifted & Black: Songs of Freedom and Spirit" は 2006 年にリリースされたコンピレーションで、『Coyote』誌の最新号(ロバート・フランクの特集。読み終わったらあらためてレビューするつもりだけど、素晴らしい内容)の中の、「ピーター・バラカンが選ぶ『ザ・アメリカンズ』のためのサウンドトラック」っていう素晴らしいページの中で紹介されてるのを見て思い出した 1 枚。ピーター・バラカン氏といえば、個人的には最も信頼できる音楽評論家のひとり(最近リイシューされた『魂(ソウル)のゆくえ』はクラシックだと思う)なんで、やっぱりセレクトも内容もさすがなんだけど、やたらと多作なニーナ・シモンなだけに、入門編としても、容量の限られた iPhone / iPod に入れとくにもピッタリ。
バラク・オバマが大統領になり、新しい時代を迎えたことはまず間違いないけど、2 月 18 日の "NY POST" 紙に掲載されたカートゥーンが大きなニュースになったりしてるし、 "Democracy Now!" でコーネル・ウェストが言ってたように、人種問題は、新しいフェーズには入ったけど、なくなったわけではないのは明らかなわけで、だからこそ、これまでの歩みをキチンと知っておくことは大切だし(だからこそ、勝利演説にあれだけ歴史を散りばめてるんだろうし)、すごくいいキッカケなんじゃないかな、と。
2009/02/20
The function of words. The power of words. The art of words.
村上春樹 エルサレム賞 受賞スピーチ (Jerusalem International Book Fair) ★★★★☆
2 月 15 日にイスラエルのエルサレムでエルサレム賞という文学賞を受賞した際に、作家の村上春樹氏が行った約 15 分のスピーチ。なかなか考えさせられるスピーチで、結論から先に言うと、「言葉の機能」と「言葉の力」、そして「言葉のアート」をすごく実感させられたスピーチだった。タイミング的には、数日経ってるんで、もうタイムリーじゃないかもしれないけど、タイムリーさが大事ではないと思うんで。
「スピーチだった」とは言っても、実際にはスピーチ全編の映像を観れたわけではないんで、あくまでもニュース等でダイジェストを観た(いくつか観た中だとこれが一番マトモっぽい。写真もこの動画の中ですごくいいこと言ってる場面のキャプチャ。全編の映像はまた見つからない)のとウェブでテキスト(この haaretz.com のモノが全文なのかな?)を読んだってことなんだけど。
ニュースなんかでも報じられてる通り、エルサレム賞ってのは「社会における個人の自由(!)」に貢献した文学者に贈られるイスラエルでもっとも権威のある文学賞らしくて、日本人としては初の受賞。それだけでもニュースにはなるんだろうけど、折しもイスラエルのガザ攻撃の真っ只中(一時期に比べると、ちょっとは落ちついてるっぽいけど)、パレスチナの平和を考える会から公開書簡で受賞の辞退を検討するよう求められていたりしたこともあり、より注目されることになった。
結局は辞退せずに現地で賞をもらい、その際のスピーチで述べた内容から「村上春樹さんにイスラエル文学賞、スピーチでガザ攻撃批判」なんて見出しで報じられてて、ニュースやワイドショーなんかでも同じような論調で取り上げられてて、コメンテーターとかがしたり顔で「勇気がありますねぇ」「立派ですねぇ」「英語が流暢でカッコイイ」「日本人として誇らしいですねぇ」「どっかの大臣と比べると…」みたいなことを言ってるのを見てドン引きしつつ(コイツら、全編を観て言ってるのか? って)、ダイジェストを観る限りではどうも単純に「ガザ攻撃批判」ってだけではない感じだし、よけいなコメントなんかよりも全編が観たい(読みたい)なぁ、と。村上氏も「小説家は言われたことと逆のことをしたがりがち」って言ってるけど、やっぱ全部を観ないと何とも言えないから、ヒネクレ者としては。
それで、早速、ググったんだけど、検索に引っかかってくるのはニュースやワイドショーのコメントと同じレベルの似たような感想と同じレベルの反対意見とただのひやかし・賑やかしばっかりで、なかなかまともなものが見つからなかった。ただ、しばらく経ったら、池田信夫氏のブログで比較的長い抄録が載ってる現地紙『エルサレム・ポスト』の記事が紹介されてて、コメントもたくさん付いてて、まぁ、そのコメントもレベルの高いものからヒドイものまで様々なんで、これはこれで微妙だなぁ、と思いつつ、日本語・英語で探してたら haaretz.com のページ(といくつかのニュース映像)を見つけた(この時点でたくさんの翻訳もあった)、と。
haaretz.com のページをジックリと読んでみて感じたのは、最初のほうに書いた「言葉の機能」と「言葉の力」ってこと。さすがに言葉を扱うことでこれだけの功績を残してきた人だけあって、やっぱりセンスは抜群。今さら言うまでもないことって言っちゃえばそれまでだけど、あらためて脱帽しちゃった。時にユーモラスで、時にシニカルで、時に辛辣で、小説家らしいすごい味わいのある表現だし、言葉であるが故に特定のイメージを限定しないというか、聞き手(読み手)に想像する余地を与えて、それぞれの人間性次第で受け取り方が変わる(変わらざるを得ない)っていう言葉の特性をすごくよく理解して、その特性を最大限に活かしてるなぁ、と。これを聞いて自分が責められてるように感じる人は、そう感じさせる理由がその人の中にあるんだろうし。イスラエル非難だって思って聞けばそうも聞こえるし、違う見方をすれば違う聞こえ方もする。聞く人の心の中にあるモノによって、感じ方が変わっちゃう。そんな柔軟性がありながら、同時に普遍的でもある表現で。
これが、例えば、そこに何らかの映像なり写真なりが映ると、その時点で言葉とイメージが結びついちゃって、意味合いを狭めちゃったり(決めちゃったり)するんだけど(それが映像・写真=イメージの怖さでもある)、言葉だけだと、懐が深いというか、受け取った側に考える余地を与える(=考えざるを得ない)。それは言葉自体の持つ特性であり、同時に宿命というか、厄介な部分でもあって、だからこそ誤解もたくさん生むし、でも、言葉を使わざるを得ないわけで(ニュータイプにでもならない限り)。
そんな「言葉の機能」をキチンと理解して活かした上で、すごくデリケートな問題を抱えた場所で、その当事者を目の前にしながら、受け取った側の心の中に考える余地を作りながら、同時に自分の意思は真摯に、率直に伝えてて。パーソナルなことまで話しながら。もともと人前で話し姿なんて滅多に見せない人なだけに、そういう意味でもインパクトが強い(キャラ的にも、街で会っても気付かなそうなくらいだし。まぁ、こう見えてマラソン・ランナーなんだけど)し、それも含めて、周りの状況とか及ぼすであろう影響とかその意味合いとかまですごくよく考えられてる気がする。そういうのを全部ひっくるめてすごく質の高い文章だし、読んでていろいろと考えさせられるし、心を揺さぶられる。これこそ、まさに「言葉の力」。そして、それは同時に「言葉のアート」でもある。正直、ちょっと感動しちゃった。さすがというか、まぁ、表現者としての面目躍如ってところかな。
まぁ、小説家の表現なんで、わかりにくいっていう意見があるのはわからないでもないけど、それが小説家なわけで、そもそも、すぐにわかるような単純な表現には表現力自体に限界があるし、情報を伝達はできても、心を動かすことはできないわけで。情報伝達以上の意味を持たない安っぽい表現ばかりが氾濫する昨今なだけに、すごく新鮮だったりもする。
そんなわけで、すごく感動したんだけど、 これが全文かどうか今のところ確認できてないし、全編の映像も観れてないんで、レビュー対象の全貌をキチンと観て(読んで)ない状態でのレビューってことを考慮して星は 4 つにしたんだけど、限りなく 5 つに近い内容。これまでにも、バラク・オバマの勝利演説や就任演説、スティーブ・ジョブズのキーノート・アドレスをレビューしてるけど、正直言って、このふたり以外のスピーチ(ジョブズの場合はスピーチというよりはプレゼンテーションだけど)、しかも日本人のスピーチ(しかも英語だし)を取り上げるなんて思っても見なかった。しかも、それがまさか村上春樹だなんて。なんか不思議な気分。
あと、最初のほうに「タイムリーさが大事ではないと思う」って書いたのは、とかくインターネット / ウェブっていうと、印刷媒体との比較で速報性が強味だって言われがちだけど、それがすべてではないし、正確・完全じゃない情報をむやみに慌てて配信されても迷惑なだけだと思うから。現場からの速報ならともかく、そうではない二次的な情報であれば速報性にはそんなに意味がないと思う。レコードとか映画とかの情報もそうだけど、メディアってとかく(先を競って)リリース前に情報を伝えたがるけど、ユーザーにとってはそれほど重要じゃないし、時間的な区切りがある既存のメディアならともかく、いつでも公開・更新ができるインターネット / ウェブだったら、誰よりも早いことよりも、時間的な区切りではなく内容的な区切りがある程度ついた段階で取り扱うべきなんじゃないかな、と。多くのブログで先を競うようにエントリーしてるのを見て(その多くは、案の定、たいした内容じゃなかったりする)、ちょっと違和感を感じたというか、なんか気持ち悪い感じがしちゃったので。
2009/02/19
Across the universe.
"Out There" THE HELIOCENTRICS(Now Again / Stones Throw) ★★★★☆
Link(s): iTunes Store / Amazon.co.jp
たびたび触れてるイギリスのレーベル、Strut のコラボレーション・アルバム・シリーズ、'Inspiration Information' のアンプ・フィドラーとスライ & ロビー、アシュレイ・ビードルとホレス・アンディに続く第 3 弾でエチオピア人のジャズ・レジェンド、ムラトゥ・アスタトゥケとコラボレーションするのがこのヒーリオセントリックスだって聞いて、俄然期待を膨らませつつ、あらためて聴き直してみたのが 2007 年リリースのこのアルバム。アメリカではストーンズ・スロウからリリースされてて、マッドリブとかの絡みでも話題になった 1 枚でもある。2009/02/18
The unbelievable truth.
『日本の国立公園』 加藤 則芳 著 (平凡社新書) ★★★☆☆
Link(s): Amazon.co.jp / Rakuten Books
これまでにも『森の聖者 - 自然保護の父 ジョン・ミューア』や『自然の歩き方 50 ー ソローの森から雨の屋久島へ』、インタビューが載ってる『Spectator』をレビューした八ヶ岳在住の作家 / バックパッカーの加藤則芳氏が、日本の国立公園の現状と問題点について綴った 2000 年の著作。新書って基本的には好きじゃないし、あまり読まないんだけど、別に新書だから読まないってわけではないんで(そんなのナンセンスだし)。
『自然の歩き方 50』でもちょっと触れられていた国立公園にポイントを絞った内容で、実際に現地に足を運んで現地の人やレンジャーに聞いた話や法律や統計といったデータ、さらには日本の国立公園ができたプロセスやそこで生まれて今も解消されてない構造上の問題(林野庁と環境庁の縦割りの弊害や軋轢等)からアメリカでの国立公園の成立や現状まで、事実は事実として記しつつ、主観は主観として乱暴なくらいに展開されてて、なかなか面白い。
ラルフ・ウォルド・エマーソンの「魂の豊かな心理は自然の中にあり、自然の中に、なにものにも頼らずに己の内なる本源によって立つときが、最も崇高である」って言葉を引用しつつ、ヘンリー・デヴィッド・ソロー、そして「国立公園の父」と呼ばれるジョン・ミューアへとつながっていくアメリカの国立公園自体に内在している思想について最初に触れてるんだけど、つまるところ、この部分の社会的なコンセンサスの欠如、もっというと教育とリテラシーの低さが日本の本質的な問題なのかな、と。
Link(s): Amazon.co.jp / Rakuten Books
これまでにも『森の聖者 - 自然保護の父 ジョン・ミューア』や『自然の歩き方 50 ー ソローの森から雨の屋久島へ』、インタビューが載ってる『Spectator』をレビューした八ヶ岳在住の作家 / バックパッカーの加藤則芳氏が、日本の国立公園の現状と問題点について綴った 2000 年の著作。新書って基本的には好きじゃないし、あまり読まないんだけど、別に新書だから読まないってわけではないんで(そんなのナンセンスだし)。
『自然の歩き方 50』でもちょっと触れられていた国立公園にポイントを絞った内容で、実際に現地に足を運んで現地の人やレンジャーに聞いた話や法律や統計といったデータ、さらには日本の国立公園ができたプロセスやそこで生まれて今も解消されてない構造上の問題(林野庁と環境庁の縦割りの弊害や軋轢等)からアメリカでの国立公園の成立や現状まで、事実は事実として記しつつ、主観は主観として乱暴なくらいに展開されてて、なかなか面白い。
ラルフ・ウォルド・エマーソンの「魂の豊かな心理は自然の中にあり、自然の中に、なにものにも頼らずに己の内なる本源によって立つときが、最も崇高である」って言葉を引用しつつ、ヘンリー・デヴィッド・ソロー、そして「国立公園の父」と呼ばれるジョン・ミューアへとつながっていくアメリカの国立公園自体に内在している思想について最初に触れてるんだけど、つまるところ、この部分の社会的なコンセンサスの欠如、もっというと教育とリテラシーの低さが日本の本質的な問題なのかな、と。
2009/02/17
Light is beautiful.
(Hiker's Depot) ★★★★☆
2008 年に三鷹にオープンしたアウトドア・ショップで、オープン当初から興味があったショップ。なかなかチャンスがなくて、行けてなかったんだけど、ちょっと吉祥寺に用事があったので足を伸ばしてみた。
「アウトドア・ショップ」って書いたけど、これは正確ではなくて、「ライトウェイト・アウトドア・グッズ・ショップ」ってのが正しくて、ライトウェイト・ハイキングに特化してるのが特徴。オーナーは元アウトドア・ショップ勤務で自ら「ウルトラライト・ハイカー」なんて自称してる土屋智哉氏で、アウトドア系のメディアなんかでもよくライトウェイト・ハイキングを勧めてるのを見かける(例えば、こんな記事とか)。こういう風に、どんな人がどんな考え方でやってるのかがわかるのも、すごく現代的っていうか、これからますます重要な要素になりそうな気がする。ウェブサイトもスッキリしてるし(けっこうヒドイのが多いからね、この世界は)、いろんな自作っぽいアルコール・バーナーが展示してあったり、なかなか魅力的。
ライトウェイト・ハイキングってのは、レイ・ジャーディンが 1999 年に "Beyond Backpacking: Ray Jardine's Guide to Lightweight Hiking" で唱えたって言われてるハイキング・スタイルで、その名の通り、とにかく軽さを追求してるのが特徴で、格闘技で例えると、これまでのハイキング / トレッキング・スタイルがミドル級だったのに対して、新たにライト級って階級ができたような感じ。もちろん、自分で必要な装備を常に背負っていくことが前提なわけで、重いより軽いほうがいいのは当たり前。「少しでも軽く」って努力はこれまでも常に行われてたんだけど、その傾向は確かに最近、すごく顕著なように感じる('GoLite' なんて名前のブランドまであるし)し、単に「より軽く」っていう物理的な要素だけじゃない部分もあったりするんで、そういう意味ではタイムリーというか、いい傾向を象徴するショップだって言えるのかも。
ハイキングと呼ぶかトレッキングと呼ぶかバックパッキングと呼ぶかはともかくとして、アウトドアの世界って基本的にはすごくハイテクな世界で、それこそコンピュータとか携帯機器とかと同じくらい、ものすごいスピードで進化してる。その中で、モノだけじゃなくて、その背景にある考え方なんかもどんどん変化してて、今までの常識が常識じゃなくなっちゃったり(例えば、古くはフロッピーとか、最近だと MO とか DVD-R とか、もうすっかりなくなっちゃったみたいな感じ)とか、トレンドがあったり再評価があったりする(最近だと、個人的にはウールとソックスと脱ガス・バーナーがツボ)ところが面白いんだけど、このライトウェイト / ウルトラライトの傾向も、「物理的により軽く」ってことだけじゃなく、同時に「メンタルもより軽く」みたいな部分も含んでて、そこがすごく面白いというか、シンパシーを感じるところだったりもする。
どういうことかっていうと、これまで、いわゆる「日本の山の世界」で主流だった(支配的だったって言ってもいいかも)のは、昔ながらの登山部・ワンダーフォーゲル部的な「頑なにピークを目指す(征する)」みたいな世界の考え方だと思うんだけど、そうではなくて、ピークを征服することにこだわらずに、より軽快に、より自由に、シンプルでプリミティヴなカタチで、なおかつロー・インパクトな自然の楽しみ方もある、っていうこと。こういう部分って、すごくシックリくるっていうか、かなりツボなんで、そういう意味でも興味深い。
店自体は、それほど大きいわけじゃないから、品揃えがメチャメチャいいとかってわけじゃないけど、セレクトにはこだわりが感じられる。あと、ギアだけじゃなくて、ナチュラルな乾燥食材(特に和モノ)に力を入れてるところも面白い。あと、あえて三鷹っていうのもいいな、と。井の頭公園からも遠くないし、サイトにも「奥多摩、奥秩父、八ヶ岳、日本アルプス。中央線は街と山とを結ぶ線路です。そんな中央線にあるハイカーズ・デポをハイキングの前後にちょっと立ち寄る停車場(デポ)として気軽に利用してください」ってあるけど、こういう感覚、けっこう大事な気がする。
前にどっかで「ショップとストア」ってハナシを見たか読んだかしたんだけど、それを思い出したりした。英語の「ショップ」と「ストア」はどっちも日本語では「店」なんだけど、実は意味合いが違ってて、「ショップ」ってのは店の裏にちょっとした作業場的なスペースがある形態の店で、職種ごとに特別な呼び名があったりするような店(例えば、コンフェクショナリーとかフローリストとか)。一方の「ストア」は、店の裏にあるのは倉庫で、在庫が置いてあるだけのタイプ(例えば、ブックストアとか)。何が違うかっていうと、「ストア」は単に仕入れて売っているだけなのに対して、「ショップ」はその店ならではの付加価値を付けて売っててるので、「ストア」の場合は取扱品の数・種類・値段が勝負になるけど、「ショップ」の場合は必ずしもそれだけではなくて、実際に、シャッター商店街が問題になってる中でも頑張ってるのは「ショップ」なんだとか(「ストア」の場合は大型量販店には敵わないことが簡単に想像できる)。
アウトドア・ショップの世界も大型の「ストア」が多いし、やっぱりそういう店がメインになってるけど、ユーザーが「金に使い方」に自覚的になればなるほど、「ショップ」の価値がすごく大事になると思うし、このハイカーズ・デポもそういう「ショップ」のひとつとしてすごく興味があるし、応援したい気持ちにもなってくる。
2009/02/16
Cloudy but lovely.
. THE WILD BUNCH(Ariwa) ★★★☆☆
前のエントリーからの続きというか、ワイルド・バンチつながりでメチャメチャ懐かしいアルバムを一緒に聴き直したので、合わせてレビューを。
'この' ワイルド・バンチはサンドラ・クロスをヴォーカリストとしたバンドで、このアルバムは 1984 年にマッド・プロフェッサーの主宰するアリワからリリースされたモノ。プロデューサーも当然、マッド・プロフェッサー。最高にダサカッコよすぎるアートワークの写真同様、サウンドも相当イナタいラヴァーズ・ロックで、チープなサウンドがたまらん。別に、誰にでもオススメしたい名盤って感じじゃないけど、B 級グルメっぽい味わいがある(好きな人にはたまらないんじゃないかな)。
実は、個人的には天気が良さそうなイメージのジャマイカン・レゲエより、ドンヨリ曇り空でちょっと洗練された UK レゲエ〜ラヴァーズ・ロックのほうが好きなモノが多かったりして(もちろん、ルーツ・レゲエは好きだけど)、そういう意味でもけっこうツボだったりする。 古き良き時代のラヴァーズ・ロック。こんなアルバム、今となっちゃそうそう売ってないだろ、と思ったら iTunes Store で売ってた。いい時代だ。
Dub be good to me.
"The Wild Bunch - The Story Of A Sound System Mixed By DJ MILO"
(Strut) ★★★★☆ Link(s): Amazon.co.jp
一週間くらい前のアンプ・フィドラーとスライ & ロビーのコラボレーションのエントリーでも触れた通り、もうすぐアシュレイ・ビードルとホレス・アンディのコラボレーションが出るからか、ちょっと気分がレゲエ〜ダブ、しかもホレス・アンディって言えば思い出すのはマッシヴ・アタックってことで、気分はにわかにブリストルになってたりするんで、久々にワイルド・バンチを聴いてみたらやっぱメチャメチャカッコイイんで、あらためてレビューを。
ワイルド・バンチは、80 年代にブリストルで活躍したサウンドシステムで、後にマッシヴ・アタックやトリッキー、さらにソウル II ソウルとしても活躍し、マドンナ等を手掛けるプロデューサーとしても名を馳せるネーリー・フーパーなどを輩出したことで広く知られる、イギリスのクラブ・ミュージック史を語る上で欠かすことのできない最重要クルーのひとつ。詳しくは、江古田にあった頃にはよく通った(っつうか、知らぬ間に下北に移転してた)ドープなレコード店、DISC SHOP ZERO のサイトにワイルド・バンチを中心としたブリストルのシーンについての読み応えのある素晴らしいページがある(このアルバムのブックレットのテキストの翻訳も載ってる)んでそちらを参照するとよくわかる。
(Strut) ★★★★☆ Link(s): Amazon.co.jp
一週間くらい前のアンプ・フィドラーとスライ & ロビーのコラボレーションのエントリーでも触れた通り、もうすぐアシュレイ・ビードルとホレス・アンディのコラボレーションが出るからか、ちょっと気分がレゲエ〜ダブ、しかもホレス・アンディって言えば思い出すのはマッシヴ・アタックってことで、気分はにわかにブリストルになってたりするんで、久々にワイルド・バンチを聴いてみたらやっぱメチャメチャカッコイイんで、あらためてレビューを。ワイルド・バンチは、80 年代にブリストルで活躍したサウンドシステムで、後にマッシヴ・アタックやトリッキー、さらにソウル II ソウルとしても活躍し、マドンナ等を手掛けるプロデューサーとしても名を馳せるネーリー・フーパーなどを輩出したことで広く知られる、イギリスのクラブ・ミュージック史を語る上で欠かすことのできない最重要クルーのひとつ。詳しくは、江古田にあった頃にはよく通った(っつうか、知らぬ間に下北に移転してた)ドープなレコード店、DISC SHOP ZERO のサイトにワイルド・バンチを中心としたブリストルのシーンについての読み応えのある素晴らしいページがある(このアルバムのブックレットのテキストの翻訳も載ってる)んでそちらを参照するとよくわかる。
2009/02/15
Walk and be modest.
『自然の歩き方 50 ー ソローの森から雨の屋久島へ』 :
加藤 則芳 著 (平凡社) ★★★☆☆ Link(s): Amazon.co.jp / Rakuten Books
これまでにも『森の聖者 - 自然保護の父 ジョン・ミューア』やインタビューが載ってる『Spectator』を取り上げた八ヶ岳在住の作家 / バックパッカーの加藤則芳氏の 2001 年の著作。加藤氏がこれまでに訪れた世界中(もちろん、国内も含む)のアウトドア・フィールドの中から選りすぐりのスポットを紹介しつつ(聖地・ヨセミテやソローの森、さらには林芙美子が『浮雲』で「ひと月で 35 日雨が降る」と語った屋久島まで)、その背景にある考え方などを綴った 50 編の短いエッセイで構成されてる。
加藤 則芳 著 (平凡社) ★★★☆☆ Link(s): Amazon.co.jp / Rakuten Books
これまでにも『森の聖者 - 自然保護の父 ジョン・ミューア』やインタビューが載ってる『Spectator』を取り上げた八ヶ岳在住の作家 / バックパッカーの加藤則芳氏の 2001 年の著作。加藤氏がこれまでに訪れた世界中(もちろん、国内も含む)のアウトドア・フィールドの中から選りすぐりのスポットを紹介しつつ(聖地・ヨセミテやソローの森、さらには林芙美子が『浮雲』で「ひと月で 35 日雨が降る」と語った屋久島まで)、その背景にある考え方などを綴った 50 編の短いエッセイで構成されてる。各編に割かれてるページが 2-3 見開きということで、読み物としてはわりとスルッと読めちゃうというか、それほど読み応えがある感じではないし、写真の良さも活かせてない(オフィシャル・サイトやペンタックスのサイトにあるアパラチアン・トレイル踏破の特設ページを見れば、加藤氏の写真の素晴らしさがわかるはず)。そういう意味では、新書っぽい不満足感というか、物足りなさはどうしても感じちゃう。このくらいの文量をまとめるなら、写真をメインに見せる雑誌的なカタチのほうが相応しい気がするし、個人的にはもっと文量が欲しい気がするし、どっちにしても、ちょっともったいないな、と。
2009/02/14
Fun 2 fun.
"BIG FUN". TOWA TEI(Columbia) ★★★☆☆
最近リリースされたばかりのテイ・トウワの久々のニュー・アルバム。ちょっと前に知り合いのブログで触れられてて気になったんで。正直、それほど熱心にフォローしてるってわけじゃないけど、ナンだカンだ言って、やっぱり気になるアーティストではあるし、好きな曲も多かったりするし(そういえば、iPhone の着信音は "Technova" のイントロのループだ。適度な「非日常感」のあるサウンドが着信音にピッタリだったりして。他にもいろいろ試したんだけど、イマイチシックリこなかった)。
一聴した頭に浮かんだのは、メチャメチャテイ・トウワだなぁ、っていう頭の悪そうな感想。けっこう緻密な印象の音作りなんだけど、決して過剰ではなくて、音の配置が上手くて、すごくポップでキャッチーでスマートで、センスが良くて。エレクトロニックなのかオーガニックなのかとか、ジャンルがどうとか、そういうこと関係ない感じで。まぁ、今作は今まで以上にちょっとエレクトロニックな印象というか、サウンド的にはチャカチャカうるさい印象もあるけど。個人的には、もうちょっと黒かったりブラジルな感じだったりするほうが好みなんで。っつうか、この人の作る、シングル向きじゃない地味なトラックがメチャメチャツボだったりもするんで。そういう意味では、9 曲目の "Siesta" とか、すごいツボ。こういうテイストのアルバムが聴きたいなぁ、なんて思っちゃう。
まぁ、テイさんって、ちょっと小賢しくて胡散臭い感があるのは否めないし、なかなか諸手を挙げて大好きな感じではないんだけど、でもやっぱりセンスはいいし、気になる存在であることは間違いないし、実際、作品のクオリティも常に一定の水準を超えてるし。DJ をベースにキャリアを始めたアーティストが、長い期間活動を続けてて、コンスタントに、量的にも質的にもクオリティを保ち続けてるってのはすごいことだし、クラブ・ミュージックの成熟とも言えるのかもしれない。あと、この人、カバーのセンス("Private Eyes" とか "Funkin' for Jamaica" とか "Forget Me Nots" とか)と言葉のセンス('technova' とか 'sound museum' とか 'last century modern' とか 'GBI (german bold italic)'とか)が抜群。広告代理店的なセンスっていうか、コピーライター的な感覚っていうか(そこいらの広告代理店やコピーライターとは比べ物にならない)。その辺もちょっとイヤらしい印象を与える理由なんだろうけど。
2009/02/13
The change has come to the world.
『COURRiER Japon 2009 年 3 月号』(講談社) ★★★★★
前にも宮沢和史責任編集のブラジル特集号をレビューしたことがある『COURRiER Japon』の最新号の特集は 'THIS DAY OF CHANGE'。つまり、バラク・オバマが大統領に就任した 1 月 20 日の世界の様子を追った特集で、日本語のタイトルは「世界の写真家 100 人が撮った 1.20」という、なかなか面白い企画。二重になってる表紙のデザインもすごくクール。
内容は、世界の 100 人のフォトグラファーが世界約 60 カ国で 'HOPE' をテーマに撮影した写真の一部を紹介しつつ、『COURRiER Japon』らしくオバマの大統領就任を世界のメディアがどう報じたか(例えば、"Gramma" に発表したフィデルの寄稿とか)とか、一躍有名になった若きスピーチ・ライター、ジョン・ファヴローをはじめとするスタッフについての記事(これを読めば、オバマ自身がキチンとスピーチの内容にコミットしてることがよくわかる)とかが紹介されてるんだけど、同時に特設サイトとも連動してて、特設サイトではトータルで 1000 枚にも及ぶ写真を順次公開していって、最終的には 4 月末に写真集になり、写真展もやるっていう大掛かりな企画なんだとか。
誌面はもちろん、特設サイトもすごくよくできてるし、写真自体もどれも素晴らしい(公開されてるのはまだまだ本の一部だけど)んだけど、その後の写真集・写真展って展開まで全部ひっくるめた企画全体としてすごくダイナミックだし、クリエイティヴでインスピレーションに富んでる。こういう企画は大歓迎だし、写真集・写真展もすごく楽しみ。
前にも宮沢和史責任編集のブラジル特集号をレビューしたことがある『COURRiER Japon』の最新号の特集は 'THIS DAY OF CHANGE'。つまり、バラク・オバマが大統領に就任した 1 月 20 日の世界の様子を追った特集で、日本語のタイトルは「世界の写真家 100 人が撮った 1.20」という、なかなか面白い企画。二重になってる表紙のデザインもすごくクール。内容は、世界の 100 人のフォトグラファーが世界約 60 カ国で 'HOPE' をテーマに撮影した写真の一部を紹介しつつ、『COURRiER Japon』らしくオバマの大統領就任を世界のメディアがどう報じたか(例えば、"Gramma" に発表したフィデルの寄稿とか)とか、一躍有名になった若きスピーチ・ライター、ジョン・ファヴローをはじめとするスタッフについての記事(これを読めば、オバマ自身がキチンとスピーチの内容にコミットしてることがよくわかる)とかが紹介されてるんだけど、同時に特設サイトとも連動してて、特設サイトではトータルで 1000 枚にも及ぶ写真を順次公開していって、最終的には 4 月末に写真集になり、写真展もやるっていう大掛かりな企画なんだとか。
誌面はもちろん、特設サイトもすごくよくできてるし、写真自体もどれも素晴らしい(公開されてるのはまだまだ本の一部だけど)んだけど、その後の写真集・写真展って展開まで全部ひっくるめた企画全体としてすごくダイナミックだし、クリエイティヴでインスピレーションに富んでる。こういう企画は大歓迎だし、写真集・写真展もすごく楽しみ。
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2009/02/11
Abstract extracts.
"J. PERIOD Presents ... The [Abstract] Best". (J. Period) ★★★★☆
個人的には 2008 年のベスト・アルバムだった "The Renaissance" で健在ぶりを示した Q ティップの新旧の音源を、数多くのミックステープで知られる J. ピリオドがミックスした音源。 J. ピリオドのサイトで 2 月 10 日からダウンロード可能になってる。
J. ピリオドはこれまでにも、ザ・ルーツやローリン・ヒルなどの音源で同じような企画を手掛けててなかなか評判のいい DJ。今作も、Q ティップのソロの音源やア・トライヴ・コールド・クウェスト(ATCQ)の音源はもちろん、ビースティ・ボーイズとかディー・ライトなどの関連音源まで、全 48 トラックをアッパーなテンションでガンガンつないでて、構成もすごく凝ってるし、コンシークエンスが ATCQ の "Buggin' Out" を演ってるスペシャルな音源とかも入ってて、Q ティップ・ファンなら間違いなく楽しめるし、Q ティップの魅力を再確認できる。しかも、これは Vol. 1 で、Vol. 2 も用意されてるらしい。
ブッチャけたハナシ、リーガルな問題はどうなってるのかイマイチナゾだけど、この世界はこういう、なんとなくユルい認めてるっぽくて、あんまりイリーガル感はない。ハーフ・リーガルというか、オフィシャルでもアンオフィシャルでもない、こういうユルい感じのコンセンサスで成立してるって、実はすごく大事な感覚のような気がする。これからの時代には、特に。クリエイティヴ・コモンズなんかもちょっと近いけど、とかくつまんないことに目くじら立てたり、つまんない正論を振りかざして善人面してる偽善者が多い昨今なだけに。
2009/02/10
Beat mournings.
MADLIB "Beat Konducta, Vol. 5-6: A tribute to ..." (Stones Throw) ★★★☆☆
ヒップホップの歴史に大きな功績を残しただけでなく、現在でも有形・無形の影響を与え続けてる(例えば、こないだリリースされた弟のイラ・J のアルバムとか)'your favorite producer's favorite producer' ことジェイ・ディー / J・ディラが、世界中に惜しまれながら 32 歳の若さで亡くなったのが 3 年前の今日、2006 年 2 月 10 日。彼の 3 周忌に合わせるようにリリースされたのが、多作なのでここでも取り上げることの多いマッドリブがストーンズ・スロウで展開してるインストゥルメンタル・ヒップホップ・トラック・シリーズ、ビート・コンダクタの最新作で、アナログ盤でリリースされた Vol. 5 と Vol. 6 をカップリングした CD。それぞれ 'Dil Cosby Suite'・'Dil Withers Suite' ってサブ・タイトルが付けられてるんだけど、この CD 自体はジェイ・ディーに捧げられている。
ヒップホップの歴史に大きな功績を残しただけでなく、現在でも有形・無形の影響を与え続けてる(例えば、こないだリリースされた弟のイラ・J のアルバムとか)'your favorite producer's favorite producer' ことジェイ・ディー / J・ディラが、世界中に惜しまれながら 32 歳の若さで亡くなったのが 3 年前の今日、2006 年 2 月 10 日。彼の 3 周忌に合わせるようにリリースされたのが、多作なのでここでも取り上げることの多いマッドリブがストーンズ・スロウで展開してるインストゥルメンタル・ヒップホップ・トラック・シリーズ、ビート・コンダクタの最新作で、アナログ盤でリリースされた Vol. 5 と Vol. 6 をカップリングした CD。それぞれ 'Dil Cosby Suite'・'Dil Withers Suite' ってサブ・タイトルが付けられてるんだけど、この CD 自体はジェイ・ディーに捧げられている。2009/02/09
Business as unusual.
『ジョブズはなぜ天才集団を作れたか』
ジェフリー・L・クルークシャンク 著 徳川 家広 訳
(講談社) ★★☆☆☆
著者も訳者もよく知らなかったけど、とりあえずジョブズ本だし、装丁デザインもこの手のモノにしては悪くないんで、どんなもんだろ? と思って読んでみた一冊。結論としては、ちょっとナゾな部分が多いというか、いろんな意味でビミョーだった。
原著は 2006 年に出版された "The Apple Way: 12 Management Lessons from the World's Most Innovative Company" で、この訳書は 2008 年の出版なんだけど、それはどういうことかっていうと、原著が発行されたのは 2007 年 1 月の iPhone 発表前で、訳書の発行は iPhone 後だってこと。やっぱり、iPhone ってのはコンピュータの世界に限らず、もっと一般的な意味で大きなトピックだったわけで、そう考えると、原著と訳書の発売のタイミングとしては最悪と言っていい。だって、アップルやジョブズについての本を読む人には当然、iPhone の印象が強いわけで、でも、この本には iPhone については触れられてないわけで。せめて訳書は iPhone 3G の日本発売前には出しておかないと。そういう意味で、すごくビミョーな印象は否めない。
ジェフリー・L・クルークシャンク 著 徳川 家広 訳
(講談社) ★★☆☆☆
原著は 2006 年に出版された "The Apple Way: 12 Management Lessons from the World's Most Innovative Company" で、この訳書は 2008 年の出版なんだけど、それはどういうことかっていうと、原著が発行されたのは 2007 年 1 月の iPhone 発表前で、訳書の発行は iPhone 後だってこと。やっぱり、iPhone ってのはコンピュータの世界に限らず、もっと一般的な意味で大きなトピックだったわけで、そう考えると、原著と訳書の発売のタイミングとしては最悪と言っていい。だって、アップルやジョブズについての本を読む人には当然、iPhone の印象が強いわけで、でも、この本には iPhone については触れられてないわけで。せめて訳書は iPhone 3G の日本発売前には出しておかないと。そういう意味で、すごくビミョーな印象は否めない。
2009/02/08
Inspired and mixed-up.
"Inspiration Information, Vol. 1". AMP FIDDLER / SLY & ROBBIE(Strut) ★★★★☆
イギリスのレーベル、ストラットのコラボレーション・アルバム・シリーズの第 1 弾で、アンプ・フィドラーとスライ & ロビーのコラボレーションによるフル・アルバムだって言われれば、もちろんチェックせずにはいられない。
シャギー・オーティスの名盤からタイトルが取られたと思われるこのシリーズの第 2 弾としてアシュレイ・ビードルとホレス・アンディのアルバムがもうすぐリリースされるってニュースを聞いて、詳細を調べてたら 2008 年の秋にリリースされてたこのアルバムのことを知ったんだけど、片や最近のデトロイトを代表するマルチ・ファンキー・ソウル・マン、片やジャマイカン・リヴィング・レジェンド。この組み合わせだけで、作品に対する期待値はついつい上がっちゃう。アンプ・フィドラーがキングストンのスライ & ロビーのもとを訪れて制作されたらしいだけど、仕上がりはなかなかドープ。ファンクで、ソウルで、もちろんレゲエ。デトロイトとキングストンという、北中米でも屈指のソウル・シティであり、お互いに刺激し合いながら、世界の音楽シーンに大きな影響を及ぼしてきたふたつの街をグルーヴが融合した、期待に違わぬ出来映えの 1 枚。
こういうジャンルを超えたコラボレーションって、1 + 1 が 2 以上になるケミストリーが起こりやすいし、アーティストにとってもリスナーにとっても、そしてジャンルレスなグッド・ミュージックのためにすごく有意義なことだと思う。
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Sunshine soul music.
"Inspiration Information". SHUGGIE OTIS(Luaka Bop) ★★★★☆
イギリスのレーベル、 Strut がアシュレイ・ビードルとホレス・アンディのコラボレーション・アルバムを作ってる、しかも、これは "Inspiration Information" って企画の第 2 弾で、第 1 弾はアンプ・フィドラーとスライ & ロビーだって聞いて俄然期待を膨らませてるんだけど、そういえば 'Inspiration Information' ってなんだっけ? って思ってちょっと調べて思い出して聴き直したのがこのシャギー・オーティスのアルバム。まぁ、いわゆる「隠れた名盤」として一部で大人気な 1 枚だ。
シャギーは若い頃から天才ギタリストとして騒がれてたシンガー・ソングライター / マルチ・インストゥルメンタリスト / プロデューサーで、このアルバムをリリースした 1974 年の時点でまだ 20 歳過ぎだっていうからビックリ。2001 年にディヴィッド・バーンの主宰する Luaka Bop からリ・イシューされて手に入りやすくなったんだけど、そこにコメントを寄せてるのがトータスのジョン・マッキンタイアだったり、ステレオラブとかハイ・ラマズのメンバーだったり、ジャイルス・ピーターソンだったり、パトリック・フォージだったり、"Vibe" 誌も好評かだったりするところが象徴してる通り、なかなか既製のジャンルの枠に収めにくい、掴みどころのない 1 枚だったりする。よく比較対象として名前が挙がるのがスライ・ストーンだったり、プリンスだったりするんだけど、確かにブラック・ミュージックの枠からハミ出しつつも、ロックやポップと呼ぶにはビミョーに黒いサウンドは独特で、スライやプリンスの名を挙げたくなる気持ちもわからないではない。ブルースやロック、ソウル、ファンクからサイケデリアとか AOR 〜ラウンジ的な部分まで感じさせつつ、適度にポップ感も漂うサウンドは、確かにスライっぽさもありつつ、同時にアーサー・リーが率いたラヴっぽさも感じさせたり。60s-70s の西海岸の空気感が感じられるアルバムで、かなり聴き応えがある。
こういう、ジャンルレスなサウンドって、いつの時代にもなかなか評価されにくいのは、「ジャンル分け至上主義」の弊害だと思うけど、同時に、こういう隠れた名盤に目を向けようとするレーベルの存在は歓迎できるし、ありがたい限り。こういう傾向はサポートしていきたいな、と。
2009/02/05
The sound of good, old days in Tokyo.
はっぴいえんど "街風ろまん"(URC Records)
Link(s): iTunes Store ★★★★★
最近、ちょっと訳あって久しぶりに聴き直してみたら、やっぱり、あまりにも素晴らしかったんで、あらためてレビューを。
はっぴいえんどといえば、細野晴臣・大瀧詠一・鈴木茂・松本隆という、後の日本のポップ・ミュージック史に大きな功績を残すことになる 4 人のアーティストが組んでた、まぁ、控えめに言っても奇跡のようなバンドなわけで、一応、歴史的には「日本語ロック論争」(「日本語でロックはできるのか?」的な試行錯誤と論争があったらしい)に決着をつけたのがこのアルバムってことになってるらしくて、ことあるごとに名盤として紹介されてる。アートワークも相当インパクトが強い。諸手を挙げてカッコイイって言えるかっつうと、ちょっとビミョーだけど。
Link(s): iTunes Store ★★★★★
最近、ちょっと訳あって久しぶりに聴き直してみたら、やっぱり、あまりにも素晴らしかったんで、あらためてレビューを。はっぴいえんどといえば、細野晴臣・大瀧詠一・鈴木茂・松本隆という、後の日本のポップ・ミュージック史に大きな功績を残すことになる 4 人のアーティストが組んでた、まぁ、控えめに言っても奇跡のようなバンドなわけで、一応、歴史的には「日本語ロック論争」(「日本語でロックはできるのか?」的な試行錯誤と論争があったらしい)に決着をつけたのがこのアルバムってことになってるらしくて、ことあるごとに名盤として紹介されてる。アートワークも相当インパクトが強い。諸手を挙げてカッコイイって言えるかっつうと、ちょっとビミョーだけど。
2009/02/04
Living extra small. Living nice.
『オランダモデル - 制度疲労なき成熟社会』長坂 寿久 著
『さよなら、消費社会』カレ・ラースン 著 加藤 あきら 訳

どちらもちょっと前の本だけど、最近ちょっと気になることがあって、あらためて読み直した本なので、合わせてレビューを。
「最近ちょっと気になること」ってのは、ちょっと前にニュースなんかでやたらと耳にしたのに、最近ではすっかりその回数が減った感がある「ワーク・シェアリング」ってヤツ(それにしても、最近のメディアはニュースの賞味期限が異常に短い)。2008 年秋の世界的な経済破綻の影響が日本にも及ぶにつれて、年明けくらいから、日本の財界・政界でも無闇に使われはじめてるんだけど、そういった論争(と呼べるほどのレベルなのか? ってのはかなり疑問だけど…)を聞けば聞く(読めば読むほど)ほど、アホくさいっていうか、メチャメチャ違和感を感じて気持ち悪かったで。その辺の違和感をちょっと整理したいなと思って、それぞれ出版時に読んでた『オランダモデル』と『さよなら、消費社会』を読み直してみた、と。
『さよなら、消費社会』カレ・ラースン 著 加藤 あきら 訳

どちらもちょっと前の本だけど、最近ちょっと気になることがあって、あらためて読み直した本なので、合わせてレビューを。
「最近ちょっと気になること」ってのは、ちょっと前にニュースなんかでやたらと耳にしたのに、最近ではすっかりその回数が減った感がある「ワーク・シェアリング」ってヤツ(それにしても、最近のメディアはニュースの賞味期限が異常に短い)。2008 年秋の世界的な経済破綻の影響が日本にも及ぶにつれて、年明けくらいから、日本の財界・政界でも無闇に使われはじめてるんだけど、そういった論争(と呼べるほどのレベルなのか? ってのはかなり疑問だけど…)を聞けば聞く(読めば読むほど)ほど、アホくさいっていうか、メチャメチャ違和感を感じて気持ち悪かったで。その辺の違和感をちょっと整理したいなと思って、それぞれ出版時に読んでた『オランダモデル』と『さよなら、消費社会』を読み直してみた、と。
2009/02/03
Modern classics.
PAUL WELLER "At the BBC" (Yep Roc) ★★★★☆
'モッドファーザー' ことポール・ウェラーが 1990 年から 2008 年の間に BBC に残したライヴ音源をデジタル・リマスター処理した全 74 曲・CD 4 枚組ボックスというヴォリュームたっぷりなアイテム。ソロの曲はもちろん、ザ・ジャム〜ザ・スタイル・カウンシル時代の楽曲からカヴァーまで、時にはアコースティックに、時にはバンドで(見えないけど、明らかに)青筋を立てながら、歌い上げてる。
まぁ、全部をメチャメチャ楽しめるって人は相当なウェラー・マニアだと思うし、さすがにちょっとお腹一杯というか、トゥ・マッチな感もなきにしもあらずだけど、それを差し引いても、あらためてこうやって彼の楽曲を聴き直してみると、やっぱりソングライターとしてメチャメチャ優秀であることを実感する。個人的には、ザ・スタイル・カウンシル〜ソロ初期の名曲揃いの CD3、特に "What's Going On" のカヴァーから "Uh Huh Oh Yeh" に繋がる流れとか、"Headstart For Hapiness" から "Into Tomorrow" の流れとか、メチャメチャツボなんだけど、まぁ、どこを聴いても十分楽しめるし、いい感じで年とキャリアを重ねてるというか、いい感じで成熟してきてるのが感じられる。佇まいも相変わらずカッコイイし。
'モッドファーザー' ことポール・ウェラーが 1990 年から 2008 年の間に BBC に残したライヴ音源をデジタル・リマスター処理した全 74 曲・CD 4 枚組ボックスというヴォリュームたっぷりなアイテム。ソロの曲はもちろん、ザ・ジャム〜ザ・スタイル・カウンシル時代の楽曲からカヴァーまで、時にはアコースティックに、時にはバンドで(見えないけど、明らかに)青筋を立てながら、歌い上げてる。まぁ、全部をメチャメチャ楽しめるって人は相当なウェラー・マニアだと思うし、さすがにちょっとお腹一杯というか、トゥ・マッチな感もなきにしもあらずだけど、それを差し引いても、あらためてこうやって彼の楽曲を聴き直してみると、やっぱりソングライターとしてメチャメチャ優秀であることを実感する。個人的には、ザ・スタイル・カウンシル〜ソロ初期の名曲揃いの CD3、特に "What's Going On" のカヴァーから "Uh Huh Oh Yeh" に繋がる流れとか、"Headstart For Hapiness" から "Into Tomorrow" の流れとか、メチャメチャツボなんだけど、まぁ、どこを聴いても十分楽しめるし、いい感じで年とキャリアを重ねてるというか、いい感じで成熟してきてるのが感じられる。佇まいも相変わらずカッコイイし。
2009/02/01
The rebirth of the natural navigation.
『星の航海師 - ナイノア・トンプソンの肖像』 星川 淳 著
前にスワミ・プレム・プラブッダ名義の著書『屋久島発 地球感覚、』をレビューした屋久島在住の作家・翻訳家の星川淳氏が、ホクレア号という船で「スター・ナヴィゲーション」や「ウェイ・ファインディング」と呼ばれる古代の航海術を現代に蘇らせたことで知られ、前に著作『地球(ガイア)のささやき』をレビューした龍村仁監督の映画『地球交響曲 第三番』にも出演しているナイノア・トンプソンについてまとめた 1997 年の著作。ナイノアとスター・ナヴィゲーションには前から興味があって、これまでにもウィル・クセルクの『星の航海術をもとめて - ホクレア号の 33 日』やターザン別冊の『ホクレア号について語ろう! 』をレビューしてるんで、この『星の航海師』も当然、前から読んでみたかったんだけど、現在絶版らしく(復刊ドットコムのコメントによるとアマゾンのマーケット・プレイスではけっこうな値がついてたりするんだとか。安く手に入ることもあるみたいだけど)て手に入りにくかったんだけど、やっと読めたので。
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