2009/08/30

Live long. Live safe.

岳 10 巻』 石塚 真一 著(小学館 / ビッグコミックス) ★★★☆
 Link(s): Amazon.co.jp / Rakuten Books

これまでにも出るごとにレヴューしてきた』の最新刊は遂に節目の 10 巻。帯には累計部数 200 万部突破なんて書いてあるから、人気は確実に広まってるらしい。いいことだ。

まぁ、ハナシとしては、主人公の山岳救助ボランティアの「山バカ」と、その周辺の山をこよなく愛する人たちの山にまつわる心温まるエピソードって感じなんだけど、たぶんポイントは、ストイックに「登山」って感じじゃなくて、もっと広くてユルくて多様で、そして、もちろん厳しい「山にまつわる」人たちの生活だったり、心情だったりってのを、味わい深く描いてるところにあるような気がする。


いつも、わかっちゃいるけど、それでも、やっぱり、泣きそうになるし、笑っちゃうし。人前で読んじゃうと、ちょっと恥ずかしい思いをしちゃうことは必至。ある意味、とても危険なコミックだったりする。

2009/08/29

The century in motion.

NHK スペシャル 映像の世紀(NHKエンタープライズ)  

昨日のエントリーでレヴューした『ヨーロッパの 100 年』を読む上で、ベースというか、基礎知識のひとつ(しかも、かなり重要な)になったのが、この NHK スペシャルの『映像の世紀』ってシリーズ。もちろん、完全に同じ部分をカバーしてるわけではないんだけど、すごく参考になる。前から、ことあるごとに観てたんだけど、今回も、『ヨーロッパの 100 年』を読むに当たって、やっぱり観直したんで、あらためてレヴューを。

この
映像の世紀』は 1995 年 3 月から 1996 年 2 月までの 1 年間をかけて OA された NHK 放送開始 70 周年を記念したドキュメンタリー番組で、NHK とアメリカ・ABC との国際共同取材で制作された NHK スペシャルのシリーズ。もう 10 年以上前の作品だし、20 世紀全体を扱っていながら、OA 時期の関係で 20 世紀の最後の 5 年をカバーしてなかったりはするんだけど、まぁ、その点を差し引いても、今でも十分観るに値する内容で、さすがは NHK スペシャルって感じの仕上がり。上の写真とリンク先は、後に発売された DVD ボックスで、こういう形態での売り方自体には疑問を感じなくもないけど、そこに目をつぶれば、こういうカタチでキチンと手に入って、観れるってこと自体は悪いことじゃないなって思う。

2009/08/28

Last century modern.

ヨーロッパの 100 年(上)/『ヨーロッパの 100 年(下)
 
ヘールト・マック 著 長山 さき 訳(徳間書店)  


暑さもようやくちょっと落ちついてきて、夏の終わりっていうか、もうすぐ夏休みが終わっちゃうみたいな、なんかちょっぴり切ない気分になっちゃう季節なわけで、仕事なんかする気がしない今日この頃だったりするわけですが、まぁ、仕事は最低限にしつつも、別に難しいことはしたくないわけじゃなくて、むしろ、 ちょっとしっかり本でも読んでみようなんて気になったりする。それこそ、夏休みの読書感想文な気分で。図書館とかで読んじゃったりとかして。夏休みの読書 感想文とか、キライじゃなかったんで。まぁ、小学生だか中学生だかの時に、本の薄さと知名度(と、何となくのカッコよさ)に釣られて、ヘミングウェイの『老人と海』とか選んじゃってヒドイ目にあったりしたけど(やっぱ打算で選ぶとロクなことはないらしいってことを身を以て学んだ感じ)。まぁ、『老人と海』はメチャメチャ好きな本なんだけど、それに気付いたのは数年後だった、と。

ハナシが横道に逸れたけど、そんな気分な中で、個人的な「今年の夏の課題図書」が 6 月に出版されたヨーロッパの 100 年(上)・『同(下)。 上巻は 500 ページ弱、下巻は 400 ページ強で、しかも上下 2 段組みっていうヴォリュームなんで、まぁ、相当な読み応えがある大作なんだけど、これがなかなか面白くて。

2009/08/26

Standing on the ground.

1/1 Scale Mobile Suite GUNDAM 
(GREEN TOKYO GUNDAM PROJECT)  Link(s): Official Website

昨日の DJ AKi くんのブログのエントリーを見て、そういえば、何度もいろんなエントリーで触れてるのに、それ自体は取り上げてなかったことを思い出したので、残りの日数は少ないけど、やっぱりキチンとレヴューしといたほうがいいかな、と。

今回、東京・お台場の都立潮風公園に降臨したのは、18m の等身大ガンダム。GREEN TOKYO ガンダムプロジェクトっていう、イマイチ意味不明な企画の一環で、東京オリンピック招致のロゴとかが入ってたりして、正直、ちょっとビミョーな感じがなきにしもあらずなんだけど、まぁ、ガンダム 30 周年の目玉のひとつだし、どんなお題目であっても、こんなもんをホントに作っちゃったことだけで、歴史的なマイルストーンであることは間違いない。

2009/08/21

Universal sounds of America.

SLY & THE FAMILY STONE "The Essential Sly & The Family Stone"
(Epic)  Link(s): Amazon.co.jp

スライ & ザ・ファミリー・ストーンって言えば、60 〜 70 年代のアメリカを代表するグループなわけで、まぁ、今さら説明するまでもないし、1970 年前後にはまさにキレキレで、1967 年の "A Whole New Thing"(Link: Amzn)を皮切りに、1968 年の "Dance to the Music"(Link: Amzn)と"Life"(Link: Amzn)、1969 年の "Stand!"(Link: Amzn)、1971 年の "There's a Riot Goin' On"(Link: Amzn)、1973 年の "Fresh"(Link: Amzn)等、素晴らしいアルバムを連発してたんだけど、じゃあ、どれか 1 枚選べって言われると難しくて(あえて選ぶと、個人的には "Stand!" かなって気がするけど)、しかも、何種類かリリースされてるベスト盤の出来がわりといい気がするんで、ちょっと反則技ではあるけどベスト盤がいいかな、と。

1 枚でまとまってる "Anthology"(Link: Amzn)もいいけど、ここはあえて、代表曲以外の地味な佳曲もピックアップされてる CD x 2 枚組・全 35 曲の "The Essential Sly & The Family Stone" を。

2009/08/18

15 years of Brazilian flavours.

"Brazilika: Explorations Deep Inside the Vault"
 Mixed by GILLES PETERSON (Far Out)  Link(s): Amazon.co.jp

元トーキング・ラウド / 現ブラウンズウッド主宰者で、DJ / コンパイラーとして知られ、前に "Gilles Peterson in Brazil" と "Gilles Peterson Back in Brazil" をレヴューしたジャイルス・ピーターソンが、ジョー・デイヴィス主宰のファー・アウト・レーベルの人気コンピレーション、「ブラジリカ」シリーズに満を持して登場したのがこの "Brazilika: Explorations Deep Inside the Vault"で、先月リリースされたばかりみたいなんだけど、まぁ、この組み合わせならやっぱりついつい期待しちゃうんで早速聴いてみた、と。
ファー・アウト・レーベルは 1994 年にロンドンに設立されたインディ・レーベルで、素晴らしいブラジル音楽をイギリスのみならず、世界に紹介してきたことで信頼の高いレーベル。リイシューだけではなく、マルコス・ヴァーリやアジムス、ジョイスなんかの新譜も制作・リリースしてて、前にレヴューしたナナ・ヴァスコンセロスとモウリシオ・マエストロとジョイスのお宝音源、"Visions of Dawn" を発掘したのもこのレーベルだったりする。

2009/08/15

Long hot summer.

『終戦のローレライ(上)』/『終戦のローレライ(下)』  
 福井 晴敏 著(講談社) ☆ Link(s): Amazon.co.jp (上巻 / 下巻)




ある季節になると読みたくなる本ってのは何冊かあるだけど、毎年、この季節になると読みたくなるのが福井晴敏の『終戦のローレライ』だったりする。まぁ、理由はいろいろあるけど、なんか、茹だるような暑さの中で読むのがなんかいいな、と。汗をダラダラ流しながら。蝉の声とか聞きながら(っつうか、イヤでも聞こえるし)。まぁ、そんなこんなで、今年も読んじゃった。ストーリーとか、ほとんど覚えちゃってるのに。

2009/08/14

Sunshine music. Sunset groove.

"Sprout: The Soundtrack"

(Universal Australia)

どこで見つけたのか忘れたけど、トーマス・キャンベルの新作、"The Present" が今月公開だってフライヤーを見かけて(トレーラーはここでも観れる)、思い出したのがこの "Sprout: The Soundtrack"。まぁ、タイトル通り、トーマス・キャンベルの 2004 年の前作、"Sprout" のサウンドトラックで、まぁ、いわゆるサーフ・ムーヴィーのサウンドトラック / サーフ・ミュージックではあるんだけど、この手のモノは数あれど、ちょっと一線を画してるっつうか、わりと安直な感じなのが多い中で、ちょっと異彩を放ってて、いい感じの選曲でわりと気に入ってるんで(もちろん、映画自体の出来もいい)。

まぁ、メインになるのはジャック・ジョンソントミー・ゲレロとマニー・マークによるスプラウト・ハウス・バンドだったりするんで、そういう意味では、直球っていえば直球っていうか、まぁ、ある意味、すごくベタだったりする面もなきにしもあらずではあるけど、でも、この 3 人で出来が悪いわけがないし。あと、ジャズのオリヴァー・ネルソンだったり、トータスだったり、必ずしもベタじゃないアーティストも入ってたりして、でも、わりと違和感なく聴けて。あと、ホープ・サンドヴァルって誰だっけ? って思って調べてみたらマジー・スターのヴォーカルの女で、しかも、ここに参加してるホープ・サンドヴァル & ウォーム・インヴェンションズって、元マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン(!!)のメンバーとのユニットだったり。そういうトラックがいい感じでアクセントになりつつ、でも、いい意味で違和感なく収まってて。全体に渋い(地味な?)トラックが多いかな。そういう面も含めて、なかなかいいセレクト & ディレクションで、個人的にもわりとツボで。

まぁ、サーフ・ムーヴィー(のサウンドトラック)/ サーフ・ミュージックと、それを含むサーフ・カルチャーって、言ってみれば、ひとつのジャンルとして確立されてるんで、ある程度のブランディングとかクオリティ・コントロールが保たれてるっていい面もありつつも、逆に、安直だったりベタな感じになりがちな面もあったりすると思うんだけど、その辺のバランスが絶妙でいい感じかな、と。


SPROUT HOUSE BAND "Spanish Flowers" (From "Sprout: The Soundtrack")








2009/08/11

Sounds in my ears.

Sennheiser CX300II Black (Sennheiser)  
Link(s): Amazon.co.jp

奇しくもちょうど 1 年くらい前に、ゼンハイザーの CX300 ってイヤフォンをレビューしてるんだけど、最近、この CX300II に買い替えた。理由は CX300 が壊れたから(脱線っぽい)。

CX300 のレビューでも「ポータブル・プレーヤーで使うイヤホンは消耗品だと思ってる」って書いてるけど、まぁ、その通りになっちゃったというか、やっぱり扱いが荒っぽいからか、1 年しか保たなかった、と。これは、まぁ、ハッキリ言って反省材料。今回は気を付けないと。

2009/08/02

So fantastic.

"Fan-Tas-Tic, Vol. 1".SLUM VILLAGE(Counterflow Records)
"Fantastic, Vol. 2".SLUM VILLAGE(GoodVibe Recordings)
"Best Kept Secret".J-88(Groove Attack Productions)★☆



前のエントリーまで 1 ヶ月間毎日エントリーに(ひっそりと)トライしてたわけだけど、一応、それは達成はできたものの、まぁ、やっぱ、けっこうシンドかったんで、ちょっとブレイクしようかななんて思ってたら、いつもチェックしてる okayplayer. にスルーできない悲しいニュースが(ニュース・ソースはドゥウェレTwitter の書き込み)。ジェイ・ディー / J・ディラ、T3 とともにスラム・ヴィレッジのオリジナル・メンバーだったバーティン(Baatin)が現地時間の 7 月 31 日に亡くなった、と。デトロイト・フリー・プレスによると、死因は不明で死体で発見された、って感じらしくて、まぁ、詳細は追々わかってくるんだろうけど、なんか、それもすごく悲しい感じ。