2010/05/04

Young, gifted and black.

GEORGIA ANNE MULDROW "Kings Ballad" (Ubiquity) 
Link(s): Amazon.co.jp / iTunes Store

昨日、エリカ・ バドゥの "New Amerykah Part Two: Return of the Ankh" のエントリーを書いてて、レヴューをしてなかったことを思い出したので。"New Amerykah Part Two: Return of the Ankh" にも参加してるジョージア・アン・マードロウのアルバムで今年に入ってからユビキティからリリースされたモノ。2 月くらいに出たんだったかな? なぜかアートワーク違いのモノがあるらしいけど、個人的にはこのアートワークのほうが好み。

ジョージア・アン・マードロウは、父親はジャズ・ギタリスト、母親はゴスペルの音楽ディレクターという両親を持っているらしく、言ってみれば、ある種のサラブレッドってことになるんだと思うけど、これまでにもエリカ・バドゥに加えて、モス・デフサ・ ラ、PPP 等の作品に参加してきた実績を持つ実力派のアーティストで、しかも公私に渡るパートナーがデクレイムことダドリー・パーキンズってことで、これだけでも十分気になる存在ではある。このアルバムが 4 枚目だったかな? ファースト・アルバムの "Olesi: Fragments of an Earth" はストーンズ・スロウからリリースされたこともあって、けっこうインパクトが強かった記憶がある。

今回のアルバムもダドリー・パーキンズとガッチリ組んで作った作品ってことで、ダドリー・パーキンズらしい粘着質な変態ファンクあり、メロウなソウルあり、ジャジーなグルーヴあり、ちょっとアブストラクトなトラックあり。そんな中で変幻自在なヴォーカルを披露してるんだけど、やっぱり、ちょっとエリカ・バドゥに通じる印象っていうか、すごく芯の太い存在感みたいなモノを感じさせる。力んでないのにパワフルで、グルーヴィで、ソウルフルで、ファンキーで、ドス黒くてちょっとマッドなファンクネスが漂ってて。貫禄があるっていうか、風格があるっていうか、大物感がある感じ。それこそ、ニーナ・シモンとかに通じるような。まぁ、エリカ・バドゥほどのメジャー感はないかもしれないけど。

あと、どこで見たのかソースがわからなくなっちゃったんだけど、アルバム・タイトルは故マイケル・ジャクソンに捧げられてるんだとか。そう言えわれてみれば、タイトル・トラックのリリックとか確かにそのままんま("People try to moonwalk but nobody does like the king / We love you, Michael, we needed you, Michael" なんて歌ってる)だし、"R.I.P." なんて短いインストゥルメンタルも入ってたり。そういうコンセプトだからか、全体としてちょっとエモーショナルな印象もある。



GEORGIA ANNE MULDROW "Kings Ballad" (From "Kings Ballad")









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