『ゲバラ世界を語る』チェ・ゲバラ 著 甲斐 美都里 訳 (中央公論新社) ★★★★☆
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前のエントリーで、10 月 9 日はジョン・レノンの誕生日だってことに触れたけど、そのジョン・レノンに「世界で一番カッコイイ男」と言わしめたエルネスト・チェ・ゲバラの命日でもある。亡くなったのは 1967 年なんで、別に切りがいい年なわけじゃないけど。そうは言っても、やっぱり区切りの日であることは間違いないんで、これまでにもチェ絡みのモノはいろいろレヴューしてきたけど、まだレヴューしてなかったモノを。
この『ゲバラ世界を語る』は、タイトルの通り、チェの演説や論文、インタビューをセレクトしてまとめたコンピレーション的な本で、まぁ、簡単に言っちゃうと、チェが自らの言葉で世界観を語った、クラシックなパンチライン満載の一冊ってことになる。
内容的には、基本的には具体的な事例についてのモノが多いので、当然、当時の世界情勢を鑑みた上で読まないと解りにくい部分も多いけど、でも、あらためて読み返してみると、その根底にあるモノは、やっぱり、タイムレスというかユニヴァーサルというか、時代や場所を超えて訴えてくるモノがある。
チェは若くして、しかも志半ばで倒れたこともあって、偶像化されることが多いし、それはそれで気持ちも解るし、(本人は望んでなかったと思うけど)個人的には嫌いでもないけど(だって、実際、カッコイイし)、あらためて考えてみると、行動力もあったけど、決して不言実行の男ではなく、むしろ、実践を伴いつつもパブリックに対して声高に自己主張することに長けてたって意味で、個人的には、ジョン・レノンと並んで、「インターネットやメール、ブログ、ツイッター、SNS なんかがある今の時代に生きてたらどんな使い方をしてるんだろう?」ってついつい想像したくなっちゃう人物だったりする。文章も上手だけど、演説もなかなかカッコイイんで。本だとやっぱり『ゲリラ戦争』が好きだけど、'語られた言葉' を読めるこの『ゲバラ世界を語る』も個人的にはとても好きなクラシックだったりする。
Ernesto 'Che' Guevara (June 14, 1928 - October 9, 1967) - R. I. P.
Bristol rules..
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