2010/11/12

Layers of sounds. Layers of voices.

FISTFUL OF MERCY "As I Call You Down" (Hot Rcords) 
Link(s): Amazon.co.jp

個人的には、この秋、一番愛聴してるかもしれない 1 枚で、ベン・ハーパーの新ユニットのデビュー・アルバム。今年の 10 月頭に、わりとひっそりリリースされた印象で、その後もあまりメディアなんかでは目にしない気がするけど、個人的にはとても気に入ってる。

新ユニットっていうか、3 人組のバンドなのかな? メンバーはベン・ハーパーとジョージ・ハリソンの息子のダーニ・ハリソンとジョセフ・アーサーの 3 人。全員、基本的にはギタリストなんで、クロスビー・スティルス & ナッシュ的なイメージかな? サウンドもクロスビー・スティルス & ナッシュ的な多重ヴォーカル系のだし。ベン・ハーパー以外の 2 人に関してはそれほど詳しいわけじゃないんだけど、ベン・ハーパーがメインって感じではなくて、特に誰が主役って感じではない印象。それがわりと成功してるし。

まぁ、個人的にはベン・ハーパーが好きだから、どうしてもベン・ハーパーを基準に見ちゃうけど、ベン・ハーパーって、基本的にはすごくハイブリッドなアフロ・アメリカンのミュージシャンで、ベースにあるのはブルーズだと思うんだけど、オーセンティックな真っ黒いブルーズって感じではない。ブルーズと何かのブレンドってカタチで、まぁ、それがロックだったリ R&B('アール・アンド・ビー' ではなく 'リズム & ブルーズ')だったりしつつ、そのブレンドの比率が作品ごとにわりと違ってて、それがそれぞれの作品の特徴になっている印象。わりとブルーズ色が濃い '(かなり)黒い' アルバムもあれば、ロック色が濃い '(比較的)白い' アルバムもあるような。まぁ、個人的には前者のほうが好みなんだけど、今回のフィストフル・オブ・マーシーは基本的には後者。ただ、ロックではなくクロスビー・スティルス & ナッシュ的なフォークで、それがすごくいい感じ。ベン・ハーパーの '(比較的)白い' アルバムでは一番好きかも? っていうか、知らなければベン・ハーパー絡みの作品に聴こえないかも。もちろん、出来がいいんでそれで全然問題ないし。

まぁ、決してわかりやすくポップなアルバムではないし、地味って言えば地味なんだけど、聴けば聴くほどジワジワ効いてくるような、なかなか良質な 1 枚。特に今の季節にはピッタリだし。



FISTFUL OF MERCY "Fistful Of Mercy'" (From "
As I Call You Down")










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