2015/01/10

Art of building. Art of playing.

『レゴはなぜ世界で愛され続けているのか』 ★★★★☆

 デビッド・C・ロバートソン / ビル・ブリーン 著 黒輪 篤嗣 訳(日本経済新聞出版社)

 Links: Amazon / Rakuten Books 


言わずと知れた世界的なおもちゃ / ブロック・ブランドのレゴ(LEGO / Link: website)に関する書籍で、2014年の春に出版されたモノ。原書は2013年に出版された "Brick by Brick: How LEGO Rewrote the Rules of Innovation and Conquered the Global Toy Industry"(Link: iTunes Store / Amazon / Rakuten Books)で、イノベーションや製品開発の研究を専門とするペンシルベニア大学の教授のデビッド・C・ロバートソン(David C. Robertson)とビジネス・メディアの『ファースト・カンパニー(First Company)』(Link: website)の創設メンバー / 編集主幹であるビル・ブリーン(Bill Breen)の共著。原書の「いかにレゴはイノベーションのルールを書き直し、世界の玩具産業を席巻したか」ってサブタイトルや著者2人の経歴だけでなく、訳書も「最高のブランドを支えるイノベーション7つの真理」なんてサブタイトルで日本経済新聞社から出版されていることから予想できるように、基本的にはレゴというブロックの楽しさや素晴らしさ、その革新性や普遍性等ではなく、企業としてのレゴの経歴や製品開発といったビジネス面にフォーカスが当てられてる。

特に多くのページが割かれてるのは、存続すら危ぶまれるような危機的状況に陥ったレゴがどのように業績を回復したかという部分で、そのためにどんな策を採ったのか、何が成功して何が失敗したのか、その成功と失敗の原因は何だったのか等といった点を、'イノベーション' って言葉をキーワードにしつつ、レゴという企業(ブランド)固有の要素と業種を問わない普遍的な要素を整理しながら、さまざまなビジネスのヒントや教訓になるように一般化して述べられてる。まぁ、いかにもアメリカの学者やビジネス業界の人間が書いたビジネス書って言ってしまえばまさにその通りなんで、個人的にはそれほど好きなタイプの本ではなかったんだけど、レゴっていう研究対象自体が魅力的だし、思ってた以上に大きな紆余曲折があったし、単にユーザーとして見てただけでは気付かなかった点も多かったんで、思ったよりも楽しんで読めちゃった印象かな。あと、新しい書籍なんで、あまり意識的にはチェックしてなかった21世紀に入って以降の動きが整理・アップデートされてる点も魅力のひとつって言える。

1932年にオーレ・キアク・クリスチャンセン(Ole Kirk Christiansen)によってデンマークのビルン(Billund / Link: Google Maps)という小さな街で、家族経営の小さな木工所として開業されたレゴ(有名な話だけど、社名はデンマーク語で「よく遊べ」を意味する "Leg Godt" に由来する)が、革新的なプラスチック製のブロックの開発によって『フォーチュン(Fortune)』誌に「20世紀を代表するおもちゃ」と称されるほどの世界的なブランドになったわけだけど、実は全然順風満帆だったわけじゃなくて、特に2004年には約3億ドルの大赤字を記録して倒産の危機に瀕し、その後、驚異的なV字回復を果たしたらしく、その倒産の危機と驚異的なV字回復の部分が本書の主な研究対象になってる。文量的には全368ページなんだけど、52ページですでに1999年から販売が開始された映画『スター・ウォーズ(Star Wars)』をモチーフにしたシリーズの話になってることからもわかるように、いわゆる '誕生・開発秘話' とか初期の歴史的な部分にはあまりページを割かれてないので、'レゴの歴史' みたいなモノを期待してるとちょっと肩すかしをくらうかな。個人的には倒産の危機も驚異的なV字回復も全然知らなかったんで、なおさらそう感じたのかもしれないけど。

大雑把に流れをまとめると、1932年に操業されたレゴが木工からプラスチック製のブロックにシフトしたのが1950年代に入った頃で、「カチッとはまってはずれない」画期的な 'スタッド & チューブ' 方式を開発(特許を取得)したのが1958年で、その後、1960〜1970年代には世界的に市場・知名度が拡大、1980〜1990年代に入っても順調に成長してたんだけど、この頃になるとコンピュータ・ゲーム等、競合するいろいろなライバルが登場・成長しつつあったこともあって情勢は徐々に厳しくなってもいたんだけど、1999年に発売したスター・ウォーズ・シリーズの大ヒットもあって、レゴが企業として抱えてたさまざまな問題があまり表面化しなかった。それが21世紀になってから徐々に明るみに出てきて2004年には約3億ドルの大赤字を記録したけど、いろいろな策を講じてそこから驚異的な回復をした、という感じ。

本書を読むまで全然自覚はなかったんだけど、どうもレゴにドンピシャの世代だったらしい。世界的に知名度・人気を獲得したのが1970年代、日本法人が設立されてそれまで以上に大々的に流通・展開されるようになったのが1978年ってことなので、(1972年生まれで)1970年代に幼少期を過ごした日本人にとってはまさにグッド・タイミングだったようで、そんな世代のご多分に漏れず幼稚園〜小学校低学年頃の時期にレゴにハマって、誕生日とかクリスマスには基本的にレゴを与えておけば OK っていう、親や親戚にとってはある意味では面倒くさくない(でも、製品のチョイスにはいろいろうるさいこだわりがあって、ある意味ではメチャメチャ面倒くさい)子供だった(個人的には、レゴは自分で考えたモノを3次元でカタチにすることだけでなく、親との '交渉力' を身に付けるいいツールだったと思ってる)わけだけど、10代になる1980年代に入った頃から周りの友達はコンピュータ・ゲームをやるようになり(ちなみに、アーケード版のスペース・インベーダーが1978年に登場し、任天堂のゲーム & ウォッチが1980年、初代ファミリーコンピュータが1983年に発売されてる)、当然、一緒にそれで遊ぶようになって、中学生になると部活とかを始めてそもそもおもちゃで遊ぶことも少なくなって…って感じだったので、コンピュータ・ゲームを買ったり塾に行ったりはしてなかったけど、それでも、ある意味、その世代の典型的な '普通のレゴ好きの子供だった' って感じだったのかな。

ただ、レゴから離れた後もレゴ自体にはずっといい印象を持ってて、中学の数学とかで立体(X・Y・Z軸が出てくるヤツ)の問題が出てきたときには無意識にレゴをイメージしてた記憶があったりするし、1990年頃になるとレゴをある種のサブ・カルチャー的なモノとしてとらえるような動きもあって、その動きはその動きで素直にしっくりきてたし。そんなわけなので、個人的な印象としては、無意識のうちに 'レゴ = 決して揺るぎないブランド' ってイメージだったって言えるかな。ただ、本書を読むと、自分があまりにもドンピシャな世代だったので、自分より下の世代にとっても同じようなイメージだったのかは、正直、ちょっとナゾだけど。

The LEGO UCS Millennium Falcon (Top View)
再びレゴを手にすることになったのも、これまたあまりにも類型的な感じなのでちょっと抵抗があるけど、スター・ウォーズ・シリーズだったりする。実は映画『スター・ウォーズ』シリーズにはそれほど思い入れはなかったりするんだけど(『ガンダム』原理主義者なので)、それでも、もともと幼少期にハマってたレゴが宇宙シリーズだったし、『ガンダム』好きなので基本的には宇宙は好きだし。で、本書を読みながらいろいろ思い出しててようやく気付いたんだけど、レゴのスター・ウォーズ・シリーズが発売された1999年頃って、ちょうどロンドンやニュー・ヨークに頻繁に出張してた時期で、それこそ、トイザらスのタイムズ・スクエア店に展示してあったレゴ製の巨大なエンパイア・ステート・ビルとキングコング(Link: Google Image Search)を見て「レゴ、やっぱヤベェ」とか思ってたりしてたところにちょうどスター・ウォーズ・シリーズが発売された感じで、しかも、なかなか出来がいいだけじゃなく、まだ日本未発売だったこともあって(その後、日本でも発売されてるけど)、ついつい買っちゃったって感じだった気がする。それこそ、大人買いっつうか、スニーカーやらダウンジャケットやらを買うような価格感覚で。まぁ、世界中に似たようなヤツはいたようで、レゴは新たに「子供の頃にレゴで育ち、すでに大人になった世代」ってマーケットを手に入れて、スター・ウォーズ・シリーズは世界的に大ヒットしたらしい。

でも、その頃には、(もう大人だったせいか)実はちょっと醒めた感慨も抱いてて、「確かにスター・ウォーズ・シリーズはよく出来てるけど、特殊なパーツも多くて、なんか汎用性が低いし、実はレゴらしさはちょっと減退してね?」とか感じたのも事実だったりする。キュートさとかポップな感じは確かにレゴの魅力で、「あのスター・ウォーズの世界が(キュートでポップな)レゴで再現されてる!」ってインパクトはもちろんあったけど、本質的にはレゴのキュートさとかポップな感じはスター・ウォーズ・シリーズの世界観とはイマイチ相性が良くないし、パーツの汎用性が低いからインストラクション(レゴの世界ではマニュアルをこう呼ぶ)通りに作る以外にあまり楽しみがないなら「これなら、もっと精巧でリアルなフィギアとかプラモデルとかでいいんじゃね?」なんて思っちゃって(実際に、スター・ウォーズ・シリーズに関しては社内でもかなり揉めたらしい。「そもそもレゴとしてアリなのか?」ってレベルと「ライセンス・フィーを払い続けなければならないビジネル・モデルってどうなの?」ってレベルで)。

なんでこんな個人的な過去の 'レゴ歴' をここで振り返ってるかっていうと、本書で語られてる話のベースになってる部分が、まさにこういう経歴と重なってるから。良くも悪くも創業者一族を中心としたファミリー企業があれよあれよという間に世界的な企業に成長しながら、その陰で迫ってたコンピュータ・ゲーム〜デジタル時代の到来に乗り遅れ、企業としても成熟していなかったにも関わらず、スター・ウォーズ・シリーズって '劇薬' の効果もあって表向きの業績自体は良かったんだけど、その裏には組織の硬直化だったり内向きで保守的な体質だったり慢心だったりっていう問題が潜んでた…って部分が、改めて振り返ってみると、かなり実感を持ってリアルに感じられたから。

ここで、この手のビジネス書では常套句のように出てくる、以下のような 'イノベーションの7つの真理' とやらが出てくる。

  • 創造性と多様性に富んだ人材を揃える。
  • ブルー・オーシャン市場に進出する。
  • 顧客主導型になる。
  • 破壊的イノベーションを試みる。
  • オープン・イノベーションを推し進める(群衆の知恵に耳を傾ける)。
  • 全方位のイノベーションを探る。
  • イノベーションの文化を築く。

まぁ、見ての通り、どれも「言わずもがな」で「言うは易し」なんで、ちょっと胡散臭い感じがしちゃって(特に「ブルー・オーシャン」とか)、だからこの手のビジネス書はちょっと苦手だったりするんだけど、レゴが上記のどれとどれをどのタイミングで実践して、どれが成功してどれが失敗して、その成功・失敗の原因は何だったのかがかなり丁寧に述べられてて、なかなか読み応えがある。2000年代に入って以降の時期にこんなことになってたことはまるで知らなかったんだけど、実はかなりトンチンカンなことをしてたり迷走(暴走?)してたりするし。

具体的には、存在すら知らなかったような数々の失敗作や人事・組織の問題点の話とかもたくさん紹介されてるし、逆に成功例としては、スター・ウォーズ・シリーズのメリットとデメリットから学んだ上で開発されてヒットしたバイオニクルとか、ファン・コミュニティとのコミュニケーションや集合知的なモノを商品開発やプロモーションに反映させたマインドストームやアーキテクチャー・シリーズとか、デジタルや他コンテンツ等への取り組みとか、それまでに培ってきたさまざまなノウハウを注ぎ込んで大ヒットしたニンジャゴーといった例が、年代順に当時の社内の状況と併せて紹介されてる。個人的にちょっと面白いなと思ったのは、マインクラフト(Minecraft)と 3D プリンターに関する部分。マインクラフトはレゴでもシリーズ化されてるけど、マインクラフトと 3D プリンターが今後のレゴにどういう影響を及ぼすのか、'どっちに転ぶか' 的な意味も含めてちょっと興味深い。

まぁ、全体の印象としては、あくまでも 'イノベーションの7つの真理' を軸にしつつ、製品開発だったりブランディングだったりビジネス・マネジメントだったりについて述べたビジネス書ではあるんで、普通にレゴが好きなだけのユーザーが読んどくべき一冊か? って言われるとちょっとビミョーだったりはするけど、でも、まぁ、そこかしこにレゴの理念とかコンセプトには触れられてるし、それをどうやって現実のビジネスの中で実現させてきたのかって部分も、レゴ好きならわりと楽しめる内容ではあるし、個人的にはわりと読み物として楽しめたかな。もちろん、いわゆるビジネス書的な意味でも面白いんで、そういうモノを求めてる人もけっこう満足できると思うし。



『レゴはなぜ世界で愛され続けているのか』
デビッド・C・ロバートソン / ビル・ブリーン 著 黒輪 篤嗣 訳(日本経済新聞出版社)


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ここからはちょっと蛇足になるけど、実は上記の 'レゴ歴' にはまだ続きがある。1999年頃にスター・ウォーズ・シリーズをいくつか大人買いした後は、またしばらくレゴから離れてたんだけど、2000年代中頃にあるソフトウェア開発の仕事をしてたときに、そのソフトウェアのモチーフというか、レゴの「とにかく手を動かしながら、何度も組み立ててみて、ちょっと組み替えたりしながらカタチにしていく」って特徴をアイデアのヒントにしたプロジェクトがあって、そのときにレゴについて改めて調べてみる機会があったんだけど、そのときにかなり参考にさせてもらった書籍があるので、ついでに触れておこうかな。

『LEGO bookmuseum Vol.1』
北本 水晶 著(扶桑社)
この『LEGO bookmuseum Vol.1』(Links: Amazon / Rakuten Books)は、2003年に発行された日本企画の本で、上記の『レゴはなぜ世界で愛され続けているのか』とは対照的に、レゴの歴史や過去の代表的な製品を紹介しながら、その根幹にある楽しさや素晴らしさ、革新性や普遍性等にフォーカスを当ててる。編著者は実際にレゴブランドに携わる広告会社のマーケティング・プランナーで、最大の特徴は '本のカタチをした美術館'・'読む美術館' をコンセプトとしたフル・カラーのヴィジュアル・ブックって構成になっていることとレゴジャパンが監修していること。つまり、オフィシャル・ブランド・ブックってことになる。まぁ、上で触れたような1990年代以降の「レゴをある種のサブ・カルチャーのひとつとしてとらえる」的な動きの流れの中で出たって感じだったのかな。ちなみに、タイトルには 'Vol.1' って付いているけど、'Vol.2' は今のところ発刊されてないっぽい。

まぁ、あくまでもオフィシャルなので、ちょっと穿った見方をすると「レゴとして伝えたいことだけで構成されていて、レゴにとって不都合なことには触れていない」とも言えなくはない。あと、2003年発行ってタイミングも、『レゴはなぜ世界で愛され続けているのか』を読んだ後だとなかなかビミョー且つ興味深かったりもするし。2004年には約3億ドルの大赤字を記録して倒産の危機に瀕してたってことは、この頃はまさに迷走の真っ最中だったわけで。もちろん、そんなことには一切触れられてないんだけど。

ただ、さすがにオフィシャルなので資料性も高いし、デザインや見せ方も凝ってるし(特にレゴの歴史をレゴを使って表現してるページが秀逸)、コンセプト・ブック / ブランド・ブックとしては申し分ない出来映えで、これは素直にレゴ好きなら持っといていい一冊だと思うし、フツーに今でも続編を出して欲しかったりする。



『LEGO bookmuseum Vol.1』 北本 水晶 著(扶桑社)
Links: Amazon / Rakuten Books


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あと、『LEGO bookmuseum Vol.1』とは関係ないけど、レゴの本質的な魅力を象徴するような写真と記事(Link: Huffington Post)を年末に見つけたので、せっかくだから貼っておこうかな。

これは1970年代に販売されたレゴのパッケージに入っていた "To Parents" っていうレゴを買った子供の親宛の手紙なんだけど、この内容が素晴らしくて。内容は以下の通り。

To Parents, 
The urge to create is equally strong in all children. Boys and girls. It's imagination that counts. Not Skill. You build whatever comes into your head, the way you want it. A bed or a truck. A dolls house or a spaceship. A lot of boys like dolls houses. They're more human than spaceships. A lot of girls prefer spaceships. They're more exciting than dolls houses. The most important thing is to put the right material in their hands and let them create whatever appeals to them.

まぁ、要約すると「すべての子供は平等に、力強くモノを作りたいという衝動を持っています。男の子でも、女の子でも。大切なのは創造力です。スキルではありません。頭に思い浮かぶモノを何でも好きなように作ることです。ベッドでもトラックでも、人形の家でも宇宙船でも。宇宙船より人間味があるので人形の家が好きな男の子もいます。人形の家より興奮できるので宇宙船が好きな女の子もいます。一番大切なのは、適切なモノを与えて、好きなモノを作らせてあげることなのです」みたいな感じかな。

ハフィントン・ポストの記事によると、コレはダニエル・フライ(Daniel Fry)って人が曾祖母の家で見つけたモノらしいんだけど、現代的な視点で見てもすごく進んだジェンダー感覚で、こんなことを40年前に言ってることにすごく驚かされる。さすがレゴって感じ。

Research Institute
まぁ、もちろん、レゴも何もかもが理想的なわけじゃなく、去年、女性の学者のミニフィグ・セット "Research Institute"(Link: Amazon / Rakuten)が限定発売された経緯(Link: Mail Online)なんかを見ると、まだまだこの問題は(レゴでさえも)根深いんだなって思ったりもするけど(とは言っても、この商品がキチンと製品化されたって事実はやっぱり評価できるけど)。

この "Research Institute" は、ユーザーから製品のアイデアを募るサイト、レゴ・アイデアズ(Lego Ideas / Link: website)を通じて製品化されて去年の夏に発売されたモノ。中身は女性の天文学者・考古学者・化学者のミニフィグのセットで、特徴はもちろん3人の職業。発案者も女性の学者ということで、曰く、「ミニフィギュアの男女比が偏っていることと女性がステレオタイプなモノばかりなことが不満だった」とのこと。個人的には、「女の子はピンクでしょ」的なカラーリングじゃない点にも魅かれるかな。

さらにこの数ヶ月前にも、同じような話がインターネットでちょっと話題になってた。それは、7歳の女の子がレゴに宛てて書いた手書きの手紙(右の写真)で、まぁ、概要は "Research Institute" と同じよう感じなんだけど、曰く、「男の子は冒険をしたり働いたり人を助けたりサメと泳いだりまでしてるのに、女の子は家で座っていたりビーチにいたり買い物をしているばかりで仕事もしてない。女の子にも冒険したり楽しいことをさせてください。わかった?」と(最後の "OK!?!" ってのがいい感じ)。日付を見ると、この手紙は1月末に書かれてて、"The Independent" の記事(Link: website)ではレゴ側のコメントも紹介されてたりする(まぁ、予想通りのコメントだけど)。

時系列的に考えると、どうもつながってる感じもしなくもないし、ちょっと大切なモノが含まれてる気がするんで、備忘も兼ねて触れておこうかな、と。


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『LEGO® ムービー』(ワーナー・ブラザース)
もうひとつ、今のタイミングでレゴについて言及するなら、やっぱ『LEGO® ムービー(The LEGO Movie)』(Links: iTunes Store 字幕版吹替版 / Amazon DVDインスタントビデオ / Rakuten Books DVDブルーレイ)に触れないわけにはいかないかな。まぁ、本来なら個別の別エントリーでキチンとレヴューしてもいいような作品なんだと思うけど、個人的には、最近、あまりたくさん映画を観てるわけじゃない(っつうか、'映画ってエンターテインメント' 自体にあまり魅力を感じなくなってる)んで、'映画として' ちゃんとレヴューできる感じではないけど、まぁ、ここで 'ついでに' ってことで。'映画好き'(この表現には悪い意味も含んでる)ではなく、あくまでも '普通のレゴ好きの子供だった' 大人の視点って感じで。

この『LEGO® ムービー』は、フィル・ロード(Phil Lord)とクリストファー・ミラー(Christopher Miller)が監督・脚本を務めた2014年の作品で、海外では2月、日本でも3月に公開されて、海外ではメチャメチャ大ヒットを記録したらしい。

フィル・ロードとクリストファー・ミラーと言えば、2009年のデビュー作の『くもりときどきミートボール(Cloudy with a Chance of Meatballs)』(Links: iTunes Store 字幕版吹替版 / Amazon DVDインスタントビデオ / Rakuten Books DVDブルーレイ)で一躍注目を集めたコンビで、まぁ、すごくアメリカっぽいブラックなテイストのギャグがふんだんにちりばめられた高密度でハチャメチャなコメディを作らせたらピカイチ的な評価の映画作家なのかな。そんなコンビがレゴを題材にした長編劇場作品を手掛けたってことで、映画好きの間ではかなり評判が高かったみたいなんだけど、逆に2人のことを知らない人にとっては、まぁ、ぶっちゃけちょっとビミョーな印象だったかも? ヴィジュアル・イメージを見る限り、明らかにレゴだし。幼児向け映画にしか見えないし、まぁ、良くてもレゴ・マニアが喜ぶくらいなイメージを持たれちゃっても仕方がないっつうか。

で、実際にトレーラーで映像を観てみると、まずは本当にレゴで映画を作ってることにまずビックリする(ちなみに、日本版のトレーラーは日本の変なギャグが使われててスゲェ変なので英語版を。まぁ、どういう世界観で描かれてるかは十分わかると思うんで)。



トレーラーを観ればわかる通り、ストップ・モーション・アニメーション(レゴで言うところのいわゆる 'ブリック・フィルム')風なんだけど、実はフル CG アニメーションで作られてて、でも、世界観はバッチリレゴで、まずは映像としての完成度の高さに目を奪われる。ストップ・モーションでは難しいようなスケールの大きなシーンの見事さはフル CG ならではだし、でも、レゴ好きなら思わずグッときちゃうような細かいディティールまでしっかり作り込まれてるし。

映画の基本的な作りは、くだらないギャグ満載でスピーディで高密度な、フィル・ロードとクリストファー・ミラーらしいコメディ。プロット自体は「突然、とんでもない事態に巻き込まれた主人公が、仲間と助け合いながら奮闘して事態を解決する」的な展開なんで、まぁ、オーソドックスって言えばメチャメチャオーソドックスなんだけど、世界観全体に関しても細かいキャラクター等に関しても設定がすごくよく練られてて、ストーリーの推進力も最後まで全然落ちない。アメリカっぽいブラックなノリとしてはザ・シンプソンズ(The Simpsons)っぽい感じもあるけど、観てすぐに頭に浮かんだのは映画版『クレヨンしんちゃん』かな。くだらないギャグ満載で、子供も楽しめて、大人もけっこうグッときちゃう侮れなさがあるんだけど、決して過剰にエモーショナルにはならない(安易にお涙頂戴に走らない)絶妙にクールな感じが。

レゴ® ムービー スーパーサイクルチェイス
個々のキャラクターがキチンと魅力的に描かれてる点もポイントかな。例えば、当然、映画関連の商品は発売されてていろんなところで目にはしてたんだけど、正直なところ、観る前には全然魅かれなくて。でも、観た後には映画序盤で出てくるスーパーサイクルチェイス(Links: Amazon / Rakuten)とか普通にちょっと欲しくなっちゃったし、観る前には「なんか、変なルックスのキャラだなー」って思ってたヒロインのワイルドガール(右の写真でバイクを運転してるミニフィグ。英語版では 'Wyldstyle')とか、すごく魅力的な女の子に思えてきたし。

あと、全体を通して作品としてすごく見事だと思ったのは、「突然、とんでもない事態に巻き込まれた主人公が…」っていうありがちなプロットでありながら、最近(昔からか?)メチャメチャ多い「実は主人公は生まれながらにして '選ばれし者' で…」的なストーリーに安易に落とし込まなかった点と、「突然、とんでもない事態に巻き込まれた主人公が…」ってわかりやすいプロットでストーリーを進めていきながら、実は、そのストーリー全体で、レゴっておもちゃ自体の本質とすごく真摯に向き合ってる点。'レゴっておもちゃ自体の本質' ってのは、言い換えれば 'モノを創ることとは?' とか 'クリエイティヴィティとは?' ってことなんだけど、ちゃんとインストラクションを上手くモチーフに使ったりしつつ、そんなプリミティヴで根源的でテーマを真っ正面から描いてる。

つまり、作品自体の大きな訴求ポイントであり、同時に大きな制約でもある 'レゴを題材にした長編劇場作品' っていう 'お題' を見事に消化し、レゴである点を最大限に活かしながら、レゴを単にモチーフや 'ネタ' にするんじゃなく、あくまでもレゴそのものの本質を物語の中心に据えて完成させてるってこと。だから、幼児でも OK な内容でありながら単に幼児向けじゃないし、特にレゴ好きじゃなくても(まぁ、レゴが何かってことくらいは最低限知ってる必要はあるけど)十分楽しめる映画になってる。まぁ、海外で大ヒットってのも納得かな。

さらに、レゴ好きならより楽しめるポイントもある。例えば、昔の宇宙シリーズのミニフィグと宇宙船とか、NBA シリーズのシャキール・オニール(Shaquille O'Neal)とか、スター・ウォーズ・シリーズとかスーパーマンとか、過去のいろいろな製品がそこかしこにキャメオ出演的に登場してたりするんで、過去の製品を知ってれば知ってるほど楽しめるんじゃないかな(知らなくても別に問題ないけど)。

あと、観てると 'レゴにハマってるときの自分の脳内の動き' みたいなモノをちょっと思い出す感じもあって。みんなに共通してる感覚なのかはちょっと自信がないけど、レゴで何かを作ってるときって、脳がちょっとしたトランス状態になるっていうか、いろいろな思考やアイデアが脳内をものすごいスピードで駆け巡って、それをレゴのルールに従ってどんどん片っ端から処理しつつ、試行錯誤を繰り返しながら手を動かしてるような、一種の 'レゴ脳' みたいな状態になる感覚があるんだけど、それを思い出させてくれた感じがあって。実は、それがレゴ好きにとって一番大事なポイントのような気がする。

The Lego® Movie (Original Motion Picture Soundtrack)
音楽(というか 'あの曲')にも触れといたほうがいいかな。劇中で使われてるテーマ・ソングの破壊力は抜群。一聴するとサウンドもメロディもリリックも普通のポップ・ソング、っつうか、頭から離れなくてムカつくくらいの過剰に能天気でアホなポップ・ソングなんだけど、リリックの内容と劇中での描かれ方を併せて考えると実はメチャメチャシニカル且つブラックで、なおかつ、ストーリーの根幹に関わる見事な使われ方をしてて、かなり秀逸な仕上がり(吹替版では日本語詞になってる)。もちろん、オリジナル・サウンドトラック "The Lego® Movie (Original Motion Picture Soundtrack)" (Links: iTunes / Amazon)に収録されてるし、YouTube とかで観たり聴いたりできるけど、たぶん映画の中で聴いたほうが破壊力があると思うんで、あえてここには貼らないけど。

あと、映画好きじゃないんで個人的には特にグッとこなかったんだけど、英語版はけっこう有名な俳優たちが声優を務めてて(しかも、キャスティングがけっこう凝ってるみたい)、吹替版も日本を代表する声優たちがアテレコをしてるらしいんで、そういう部分でも楽しめる人は楽しめるっぽい。

上記の『レゴはなぜ世界で愛され続けているのか』で触れられてるわけじゃないんで、まぁ、特に関係ないって言えば関係ないんだけど、2004年の大赤字・倒産の危機からの驚異的なV字回復を成し遂げた今のレゴの勢いを象徴するような作品って言えるのかなってちょっと思ったりする。まぁ、それは抜きにしても、単純に映画としても、レゴの映画としても、レゴの新しいシリーズ(の設定であり、ひとつの商品)としても楽しめる良作であることは間違いないと思うし。



『LEGO® ムービー』 フィル・ロード / クリストファー・ミラー 監督(2014年 / ワーナー・ブラザース)
Links: iTunes Store 字幕版吹替版 / Amazon DVDインスタントビデオ Rakuten Books DVDブルーレイ


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実は上記の 'レゴ歴' にはまだ続きがあって、実はそれが今だったりする。そのキッカケは『レゴはなぜ世界で愛され続けているのか』でもなければ『LEGO® ムービー』でもないんだけど。

前にイワキのウォーター・ドリップ・コーヒー・サーバーのレヴューの中で「ここ数年は基本的に美味しいコーヒーのことばかり考えてる」なんて書いたけど、まさにその延長線上にある話で、ドリッパー・スタンドが欲しいな、と思って。

ドリッパー・スタンド(ドリップ・スタンドとも呼ぶっぽい)って言っても、まぁ、一般的に馴染みがあるアイテムとは思えないけど、要するに、コーヒーをドリッパーを使ってポア・オーバー(飲むときに飲む量を1杯ずつ、コーヒーメーカー等を使わずに丁寧に淹れること。'pour over' って綴る。日本では、'pour' って単語があまり一般的じゃないからな、それとも「ポア」って響きがアレだからか、 'ハンド・ドリップ' って呼んでることもあるかな)で淹れるときに使う道具で、ドリッパーをのせて、'ドリッパーが宙に浮いた' 状態にするための台って言えばいいのかな。まぁ、言葉では説明しにくいけど、インターネット上で適当に見つけた右の写真で言うと、黒い金属製のアイテムのこと。ドリッパーを上にのせて、抽出したコーヒーが下に落ちるようになってて、下にサーバーやカップが置けるようになってる。この写真のモノはカフェとかで使うような、ドリッパーが複数置けるようになってる業務用っぽいヤツで、個人的に欲しかったのはドリッパーひとつ用なんだけど、まぁ、基本的に求められてる機能は同じ。'coffee dripper stand' で画像検索(Link: Google Image Search)すればわかるようにいろんなタイプがあるけど、2本の棒で支えるタイプと天板に穴があいてるタイプが一般的なのかな。

もちろん、ドリッパー・スタンドを使わなくてもカップやサーバーの上に直接ドリッパーをのせて淹れることもできるんだけど、なんでドリッパー・スタンドが要るかというと、(店舗の場合はオペレーションのしやすさとかが理由だと思うけど)個人的にはドリップ・スケールを使うようになったからだったりする。

Hario V60 ドリップスケール(VST-2000B)
ドリップ・スケールってのは、キッチン・スケールとタイマーが合体したコーヒーを淹れるためのアイテム。まぁ、具体的にはハリオ(Hario)の V60 ドリップスケール(Links: Amazon / Rakuten)のことなんだけど。

ポア・オーバーで美味いコーヒーを淹れるために気を付けるべきポイントに、「お湯を注ぐ時間」と「抽出する量」があるんだけど(もちろん、他にも豆の状態とか挽き方とかお湯の温度とかいろいろあるけど)、その点に気を付けるために使うと便利なのがこのドリップ・スケールで、まず挽く豆の量を計って、その後にお湯を注ぐ(抽出にかける)時間と量を同時にチェックしながらコーヒーを淹れられるなかなかの優れモノ。もちろん、個別の機能は他のモノで代用できる。豆の量は普通のキッチン・スケールで計れるし、時間は iPhone のタイマーとかを使えばいいし、量はサーバーの目盛りで確認できるし。実際、ドリップ・スケールを買う前は Brewseful(Links: website / App Store)ってタイマー・アプリを使ってたし(ちなみに、この Brewseful はなかなかシンプルで使い勝手もいいし、デザインもすごくいいのでオススメ)。

代用品があるのになんでドリップ・スケールが必要だったかっていうと、抽出されたコーヒーの正確な量を計りたかったから。せっかく丁寧に淹れても量が正確じゃなかったら台無しなので(特に多すぎると最悪)。でも、カップ1杯分を淹れるのにサーバーを使うのは面倒だし効率が悪い(洗い物も増える)んで、カップの上に直接ドリッパーを置いて淹れることになるんだけど、そうすると量がわからなくなる。そのためにドリップ・スケールを使うんだけど、ドリップ・スケールの上にカップとドリッパーを重ねて淹れると、ドリッパー内に残ってる(注いだけどまだカップに落ちてないお湯 ≒ コーヒー)の重さまで計っちゃうのでイマイチ正確じゃない。よく「美味しいコーヒーの淹れ方」的な記事とかで達人たちは「適切な量が落ちたらドリッパーにまだ残っててもドリッパーを外せ」って言ってるんだけど、確かに、淹れるプロセスの最後のほうに抽出されるのは、言ってみれば '出がらし' に近いモノなので、豆の量から算出される適量を淹れた後に、わざわざ '出がらし' は混ぜるなんてすごくナンセンス。だから、ドリッパーの重さを加えずに、カップと抽出されたコーヒーの量だけを計れるようにする必要があるわけで、そのためにドリッパーを '宙に浮かす' ドリッパー・スタンドが要る、と。

で、早速、いろいろインターネットで物色してみたところ、いろいろなタイプがあるんだけど、ドリップ・スケールと併用することを考えると下が台のようになっているタイプは向かないし、そもそもわりと値も張るらしいってことがわかってきて。それで、「そこまでするか?」なんてしばらく悩んでたんだけど、「っつうか、構造(求められる機能)はすごくシンプルだし、ホームセンター的な場所で売ってるような簡単な材料で作れるんじゃね?」って思いついて。そのときは夜中で、「よし、早速、明日にでもホームセンターに行こう」なんて思ってたんだけど、「ホームセンターに行く前にとりあえず必要なスペックっていうか、実寸とか仕様書的な情報を整理しといたほうがいいだろ」と思って、「とりあえず、今、身の回りにあるモノで代用できそうなモノはないかな?」って思ったときに、ふと頭に浮かんだのがレゴだった。つまり、「あ、レゴで作れるじゃん」って。

早速、スター・ウォーズ・シリーズの時代以来ほとんど触ってもいなかったレゴを引っ張りだしてきて、いくつかプロトタイプを作りだしてみたら、ホームセンターに行く必要もなく、約1時間後には十分使えるレベルのができちゃった。で、改めて「レゴってスゲェな」ってテンションになって、レゴ熱が急上昇して現在に至るって感じなんだけど(よく考えてみれば、10年以上放置してあったのに、全然問題なく使えてるってメチャメチャスゴイことだよな、なんて思ったりもした。経年劣化とか全然してないし)。

実際には、使ってみてちょっと直してってプロセスを何度か繰り返しつつ、構造とデザイン / カラーリングを微調整を重ねて、なおかつ、大人なんでレゴ・デジタル・デザイナー(Lego Digital Designer / Link: website)も併用しつつ、日々アイデアを煮詰めた感じなんで(っていうか、今でも完成はしてない。そもそも、手持ちのパーツで作ってる時点で限界があるし)、厳密にはけっこう時間をかけてるんだけど、でも、本当に最低限必要な機能を満たしてる原型は1時間程度でできちゃったかな。

とりあえず、現状使ってるのはこの写真のモノ(プロトタイプ v1.5。カタルーニャをイメージしてるんで、モデル名は 'カタラン')。ベースは棒 x 2本パターン。よりシンプルに、より少ないパーツで(これがレゴの美学だと思ってるんで)。あくまでも、手元にあるパーツで。もちろん、ミニフィグは別に要らないんだけど、レゴならやっぱ付けとくか、と。重さに対する強度とか湯気の熱とかも全然大丈夫だし、プラスチックだからちょっとコーヒーがはねたりして汚れても水で簡単に洗えるし。

あと、実は、市販されてる多くのドリッパー・スタンドと比べてもレゴならではのメリットまであったりして。それは、2本の棒の幅をドリッパーのサイズに応じて変えたり、使うカップやサーバーのサイズに合わせて高さを変えたり、調整が簡単にできること。もちろん、そのために大袈裟な装置とか仕組みを組み込む必要もないし。コレって、レゴならではだし、市販されてるいろんなドリッパー・スタンドと比べても、実はかなり優れてるんじゃないかな、と。

このモデルはあくまでも、今、家ですぐに実用することを前提に手持ちのパーツで作ったモノで、実は、もっと汎用性が高いモデルのプロトタイプも作ってたりして(現在までに3モデル作ってる)。もちろん、上のモノで実用には全然困ってないし、別にそこまでする必要は全然ないんだけど。でも、やっぱ作る作業自体がメチャメチャ楽くて。明確な用途があるから軸がブレないし、作ってるうちに 'レゴ脳' が久々に復活してきてるし。作っては眺めてみて、ちょっと修正を加えて、また眺めてみて(がループする)みたいな感じとか、見えない部分の構造を頭の中でイメージする感覚とか。あと、実際に作業してる時間はもちろん、他の作業をしてたり外出してるときとかにも、ふと「あ、あのパーツをあのパーツに代えればもっと強度が増すんじゃね?」とか「あ、あそこをこう変えれば必要なパーツが減るじゃん」とか思いついちゃったりとか(そういえば、小学生の頃も、学校で授業中とかにアイデアを思いついちゃったことが頻繁にあったことを思い出した)。出来たモノを撮影してインスタグラム(Instagram)にアップしてみたけど、わりと評判もいい。

特に大きいのは、自由に何でも作れるけど、同時に、実はシンプルなルールに支配されてて、基本的には '1か0か'(カチッとはまるかはまらないか、計算が合うか合わないかがすべてを支配してて、中間とか '無理矢理' がない感じ)で成り立ってて、冷酷なくらい曖昧さを受け入れてくれない感じと、その制約(と手元にあるパーツだけで作るって制約)の中だからこそ広がるイマジネーションと、それをカタチにする(そして、失敗したりもっといいアイデアが思いついたらすぐに何度でも修正できる)作業の簡単さと楽しさっていうレゴの醍醐味を久々に思い出せたことかな。よく、「レゴはプログラミングに似てる(プログラマーにレゴ好きが多い)」って言われるけど(だからこそ、マインドストームは必然だったような気もするし)、ある目的があって、よりシンプルにより少ないパーツでカタチにする感じは確かに似た快感なのかもなぁ、なんてプログラマーじゃないなりに思ったりして(ちなみに、プログラムも、よりシンプルで、少ない行数で書かれているほうが美しいと思ってる)。

The first Google computer at Stanford
そんなことを書いてたら、グーグル(Google)がまだスタンフォード大学内にあって、研究として検索エンジンを作ったときに使った最初のサーバー・ストレージの外装(ケース)にレゴが使われてたって話を思い出した(右の写真のモノ)。ちなみに、このサーバー・ストレージは 4GB のハードディスク x 10台で構成されてて、レゴを使った理由はコストが安かったことと拡張性がある(必要に応じて変形できる)からだったんだとか。考えてみれば、創設者のラリー・ペイジ(Larry Page)とセルゲイ・ブリン(Sergey Brin)は2人とも1973年生まれだから同世代だし、理由がコストと拡張性っていう、あくまでも実務的な要請だった点もなんかちょっと似てるし、ちょっと親近感を感じたりして。

レゴとグーグルといえば、クローム(Chrome)でレゴを組み立てられるビルド・ウィズ・クローム(Build with Chrome / Link: website)なんてオフィシャル・コラボレーションもやってるし、やっぱ、プログラマーだらけの会社とレゴは親和性が高いのかな、なんて思ったりもする。

すっかり長くなっちゃったけど、眠ってた(決してなくなってたわけじゃないらしい)'レゴ脳' がすっかり活性化されちゃってて、今でもドリッパー・スタンドは日々ブラッシュ・アップを続けてるし、アーキテクチャーシリーズの原点であり、シリーズ屈指の傑作の誉れ高い落水荘(Links: Amazon / Rakuten)も入手しちゃったし、上に「ここ数年は基本的に美味しいコーヒーのことばかり考えてる」って書いたけど、それに加えて、「最近は基本的にレゴのことばかり考えてる」状態になってる。レゴランド・ディスカバリー・センター(Link: wbsite)にも行ってみようかと思ってたりもするし。

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