"Exit Records Presents Mosaic Vol. 1" (Exit Records) ★★★★☆"
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前に "Fabliclive" をレヴューした元バッド・カンパニー(昔のロック・バンドではなくドラムンベース・ユニット)の D・ブリッジが主宰するレーベル、エクジット・レコーズのコンピレーション。"Fabliclive" でも展開してた 'オートノミック (Autonomic)' の世界観をまとめたコンピレーションで、全 22 曲入り(CD は 2 枚組。こういう説明を付ける必要があるんだな、今は)。なかなかのヴォリュームで聴き応えは十分。
'オートノミック (Autonomic)' ってのは D・ブリッジ(dBridge)が中心となって提唱している新しいサウンド・デザインのスタイルで、ドラムンベース的な音色とか構造とか制作手法を応用しつつ、テンポを落として音数を減らして、より '隙間'
のあるサウンド空間を構築してるようなモノ。ダビーで無機質でアブストラクトなんだけど、同時に、わりと洗練されてて、ちょっとチルアウト〜アンビエン
トなんかにも通じるようなメロウな音の世界観。個人的には、アブストラクト・ヒップ・ホップ的なモノとかテクノ〜エレクトロニカ的なモノに通じる感じもしてる。そういう文脈で捉えられてるのかはわかんないけど。まぁ、とにかく、緩めの BPM
と音数の少なさを突き詰めたようなミニマルでソリッドな美意識みたいなモノはすごくツボなんで、かなり気に入ってる。
まぁ、レコード会社で A&R をやってた頃ほどマメに個々のアーティストについて詳しく調べたりはしてないし、わりと新しいアーティストも多いっぽいんで、ここのトラックについてはよくしらないけど、それでも、ここ数年、なかなかの人気者らしいスクリーム(Skream)とか、ドラムンベース・シーンではよく名前を耳にするコミックス(Commix)とか、去年リリースされたアルバム "Nothing Is Certain" がすごく良かった ASC(コレについては追々レヴューしないと)とか、なかなか充実したラインナップ。まぁ、ヴォリュームもそれなり以上なんで、入門編としては "Fabliclive" かポッドキャストのほうが馴染みやすいかなとも思うけど、ミックスされてないフル・レングスのトラックをジックリ聴きたい人にはコレがピッタリかな、と。
あと、入門っていえば、2 月に御大の D・ブリッジがヴォーカリストのリア(Riya)嬢と一緒に WOMB での 06S に来日するんで、そこに来ちゃうのが一番手っ取り早いかも。もちろん、その前にこの "Mosaic" と"Fabliclive"をジックリ聴き込んで、予習を済ませてから来ちゃえばパーフェクトだけど。
* "Exit Records Presents Mosaic Vol. 1" (Exit Records)
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