2008/02/05

Creative politics.

will.i.am "Yes We Can"  Link(s): dipdive
 
1 月 8 日にニュー・ハンプシャーで行ったバラク・オバマの演説にインスパイアされたブラック・アイド・ピーズのウィル・アイ・アムが、バラク・オバマの大統領選挙をサポートするために作った曲。しかも、ただの応援ソングじゃなくて、その演説をそのまま引用してリリックにするカタチで曲に仕上げてて、 2 月 2 日に(このために開設した?)Dipdive というサイトと YouTube でビデオとしてリリースされた。

コモンやハービー・ハンコックやカリーム・アブドゥル・ジャバーやジョン・レジェンドやスカーレット・ヨハンソンやケイト・ウォルシュなどなど、書ききれないほど多くの豪華ゲストが参加していて、ビデオの監督はボブ・ディランの息子のジェシー・ディラン(ちなみに、バラク・オバマ陣営はこのプロダクションには直接関与はしていないとのこと)。 

もちろん、この日のオバマの演説(この曲に使われているのは 10:50 辺りからの部分)は素晴らしいし、聴いてるとグッときちゃうんだけど、それはそれとして、やっぱりウィル・アイ・アムのクリエイティヴィティには脱帽(この曲に込めた想いは自信のブログで語ってる)。演説だけでリリックを成立させる手法も斬新だし、コール & レスポンスの活かし方も効果的。個人的には、ブラック・アイド・ピーズもウィル・アイ・アムも、ポップ過ぎてそれほど好きなわけじゃなかったけど(とは言っても、なんだかんだ言って彼が参加してる曲はけっこう持ってて、ゲストでチラッと出てくる分にはいいアクセントとして効いてたりもするから、別にキライでもないんだけど)、この曲に関しては、彼の持つポップ感がいい面に発揮されてて、このクリエイティヴには脱帽。ちょっと見直しちゃった。

こういうクリエイティヴのレベルが抜群に高いものが、大統領選挙というその国(しかも、良くも悪くも世界一の大国)で最もパブリックで大きなイベントでつくられるという環境は、日本と比べるまでもなく、やっぱりアメリカって国ならではなんだろうな、なんて思ったりもして。
YES WE CAN

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