2008/02/22

Just a little too mild.

"Playlist"

. KENNY 'BABYFACE' EDMONDS(Universal)

現在の音楽シーンで屈指のソングライターであることは言わずもがななベイビーフェイスだけど、個人的には彼が提供した曲をホイットニーやボーイズ II メン等のシンガーが歌って大ヒットしたものより、彼自身のレコードのほうが好きだったりする。なぜなら、「歌が上手すぎない」から。彼の書く曲は、「これでもかっ!」ってくらいの美しいメロディーなわけで、それをゴージャスなアレンジで歌唱力抜群のシンガーに歌われた日にゃ、正直、ちょっとトゥー・マッチだったりするので。ポップ・ミュージックというのは「上手けりゃいい」わけではなく、「下手もまた味」だったりする。そういう意味で、彼自身の歌は決してトゥー・マッチではなく、でもなんかいい味があって、ちょうどいいサジ加減。ちょっとワビサビに近い感覚かもしれない。

なので、カバー集となる今作も期待が高まったわけですが、第一印象としては「ヌルイ」。とても品のいいアレンジでまとまってて、クオリティは高いんだけど、もうひとつ面白みに欠ける。個人的には、もうちょっと黒い、ブルージーなサウンドのほうがシックリくる。まぁ、選曲が思ったほど好みじゃなかったのもあるけど。とは言いつつも、クオリティ自体はとても高いし、オリジナル曲の "The Soldier Song"(ちょっと世相を反映してるのかな?)とか、さすがのベイビーフェイス節で、とてもいい仕上がり。

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