2008/12/19

Still wild.

NIKE Air Wildwood Supreme (Black/Black-Sail-Olive Khaki) (NIKE) 

ナイキのアウトドア・ブランド、ACG(All Conditions Gear)の初期の代表作として知られる名作、ワイルドウッドを上品にリメイクしたシュープリーム。名作のデザインはそのままに、渋いカラーリングと素材感で復活したクールな逸品で、ACG ファンには嬉しい限り。

ACG は 1989 年に設立され、 90 年代に入ってから本格的に始動したナイキのブランドで、斬新でオリジナルなアイデアとデザインに、さまざまなスポーツの研究を通して培ったテクノロジーを導入して、アウトドア・フィールドに適用したシューズとアパレルはとても評価が高く、ファンやコレクターも多い。

特に 90 年代初頭の時期の製品('acg' という古いロゴのモノ等)は、その優れたデザインが(テクノロジー的には時代遅れになっていても)今でも人気は高く、エア・モックやエア・モアブなどと並ぶ代表作のひとつがこのワイルドウッド。久しぶりに履いたけど、やっぱりデザイン的には秀逸。履き心地的には、やっぱり昔のモノなのでそれなりではある(スポーツ製品の世界は日進月歩なハイ・テクノロジーの世界なので)けど、タウン・ユース / デイリー・ユースである限りは何の支障もない。レザー部分の素材はオリジナルよりも上品な印象で、色ではなく素材の違いでメリハリを付けてるキャンバス地の部分の使い方、同色のスウッシュ部分も渋い(アメリカ人はあまりやってくれないけど)。デザイン的なアクセントになってるのはリフレクターとステッチで、履いて見ると思った以上に効果的。全体に、とても渋い仕上がりで、アメリカ人よりもヨーロッパ人や日本人に受けそうな感じ。

スポーツ・ブランドには、実はコンピュータなんかと同じような種類のすごくハイ・テクノロジーな産業って側面があって、そのファンクションのひとつに、ハイエンドな研究・開発(つまり、トップ・アスリート向けの製品)で実現したテクノロジーをコンシュマーに落とし込むってことがある。そして、そのコンシューマー・マーケットがとても大きくて、そこでの成功がブランド自体の成否に関わる部分だったりするんだけど、その点でナイキはとても成功しているし、特に ACG はその代表格と言える。ただ、最近は、ACG のハイエンドの部分があまり元気がないというか、全然見えてこなくて(特に日本では。ACG 単独のサイトもないし)、昔からのファンであり、実際にアウトドア・フィールドで使ってるユーザーとしては、すごく不満だし、寂しい部分でもあるんだけど。

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