2009/04/09

Vida brasileira.

ブラジルのかわいいデザインたち』植嶋 秀文・井岡 美保 著
(ピエ・ブックス)  Link(s): Amazon.co.jp / Rakuten Books

個人的な嗜好と照らし合わせるとちょっと可愛らしすぎるんだけど、まぁ、ブラジルのデザインにヤラれちゃってる身としてはやっぱり無視できないな、と。ちょっと訳あって、デザインのインスピレーションというか、アイデアを探してたんで。発売は 2008 年。

これはピエ・ブックス
(たぶん)人気の高いシリーズモノのブラジル版で、人気が高そうなのは北欧版(Links: Amzn / Rktn)とか南欧版(スペイン・ポルトガル)(Links: Amzn / Rktnとかとかハワイ版(Links: Amzn / Rktnとかなのかな。個人的にはメキシコ版(Links: Amzn / Rktnにはちょっと興味があるけど。でも、まぁ、全体にラヴリィ過ぎな感は否めないけど。日本人が好きそうなツボをシッカリ抑えてる感じ。

サブ・タイトルに「心地よい風を感じるかわいい雑貨たち」ってあるように、まぁ、主に雑貨のデザインなんだけど、確かに海外のスーパー・マーケットとか行くと、買う・買わないとは別の次元でメチャメチャ楽しいし、ブラジルに行ったときもそれは堪能したんで、中身は見なくてもわかっちゃうくらい、悪いわけがない。個人的にツボだったのは切手のデザインだったりするんだけど、他にも、店の袋とか T シャツとかスゴイいいし。っつうか、街を歩いてるだけでも、なかなか思いつかないようなファンキーなデザインが溢れてて面白いし。特に色彩感覚と手書きの使い方はかなり斬新。あと、ブラジルで避けて通れないのは国旗モノ。ちょっと、国旗の馴染みっぷりというか、生活への密着っぷりというか、フツーじゃないから。頭でっかちな愛国心とは全然別の次元の愛情が溢れてて、スゴイ新鮮。この感覚はマネできないし、ちょっと羨ましかったりもする。

個人的には、ちょっと女の子チックなアイテムに偏ってるのが物足りないところだったりするけど。
編集方針の問題だとは思うけど、柔術の道着とかスゴイカッコよかったりするし、もうちょっとバランスを取るというか、ユニセックスなバランスだったらもっと良かったけど。

前にレビューした『ネオ・トロピカリア:ブラジルの創造力』が最先端のモノだとすると、これはまさに日常生活レベルのデザインのハナシなわけで、こういう部分に底力というか、ベースの部分って表れるよなぁ、と改めて感じたり。やっぱり文化のベースは衣・食・住なわけで、日常生活で普通に目に触れるモノの影響はやっぱり大きいから。最近、「マイクロソフト・オフィスで作ったものを恥ずかし気もなく人に見せれる神経(っつうか、無神経)の害」について、すごく思うところがあって、話し出すと長くなるから止めるけど、まぁ、そんなことを考えてたときなだけに、ちょっと引っかかったんで。

BGM はジョアン・ジルベルト・クラシックの『三月の水』のエリス・レジーナとアントニオ・カルロス・ジョビンによるカバーがピッタリなんじゃなかな。ライトでラヴリィな感じが。日本人がすごく好きそうな感じも合ってるし。もう 4 月になっちゃったけど。あ、でも、ブラジルだと 3 月って春じゃないんだな。



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