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最近、にわかにブラジルなエントリーが続いてるけど、これもやっぱり「ブラジル・シック」な BGM。別に新譜じゃないんだけど。
ブラジルのヒップ・ホップ・シーンをレペゼンするリオ・デ・ジャネイロの MC、マルセロ D2 が 2003 年にリリースしたセカンド・アルバム。もともとはプラネット・ヘンプってハードコアなグループで活動してたらしく、その頃はわりとサグな感じというか、アメリカのギャングスタ系っぽい感じとパンク / スケーター系っぽい感じのミクスチャーだったらしいんだけど、ソロになってからはわりとサンバ色の濃いオリジナルなヒップ・ホップを演ってて、なかなか面白い。セルジオ・メンデスの 2006 年の大ヒット・アルバム "Timeless" にも 2 曲参加してるんで、これが一般的には一番知られてるのかも。
去年、4 作目の "A Arte Do Barulho" をリリースしてて、一応、アルバムは全部聴いてるんだけど、個人的にはこの "A Procura da Batida Perfeita" が出色の出来かな、と。タイトルはポルトガル語で 'looking for the perfect beat' って意味なんで、もちろんアフリカ・バンバータのことを思い出さざるを得ないんだけど、そのタイトルに恥じないなかなかゴキゲンな 1 枚。プロデュースはビースティ・ボーイズとの仕事で知られるブラジル人プロデューサーのマリオ・C だったりして。サウンドは、サンバ色を前面に出したアコースティックでパーカッシブな感じもありつつも、どこかオールド・スクール感覚も感じさせるようなグルーヴで、マルセロの歌うようなポルトガル語のフロウもなかなか気持ちいい。
実はこのアルバムはブラジルに行ったときに向こうで会った友達に教えてもらったモノだったりもするんで、その分、「ブラジル・シック」な感覚が追加されてたりはするんだけど、それを差し引いてもなかなかの意欲作だし、ブラジリアン・ヒップ・ホップを代表する 1 枚と言っていいアルバムなんじゃないかな、と。個人的にも、DJ ナッツと並んでチェックを欠かせないアーティストだし。
MARCELO D2 "Acústico MTV" (Sbme) ★★★☆☆ Link(s): Amazon.co.jp
ちなみに このアルバムから派生したと思われる MTV のアンプラグド盤、"Acústico MTV" もリリースされてる。MTV のアンプラグドでヒップ・ホップのアーティストっていうと、ジェイ Z とかアレステッド・デヴェロップメントのヤツが印象深い(っつうか、それくらいしか覚えてない)けど、これもなかなかの出来映え。
この "A Procura da Batida Perfeita" のトラックを、アルバムのアレンジにわりと忠実に再現しつつ、ライヴ・インストゥルメンツのアンプラグド感とライヴ感を追加した、とても幸福なヒップ・ホップとアンプラグドとブラジルの出会いって感じで。
MARCELO D2 "Pilotando o Bonde da Excursão" (From "A Procura da Batida Perfeita")
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