2009/10/18

Protect ya head.

GIRO Sport Indicator Black (GIRO)  

前々から「ボチボチかなぁ」って考えてた自転車用ヘルメットを遂に購入。初めてのヘルメットなんで「レヴュー」というほどの蘊蓄は語れないけど、まぁ、感想というか、なんで「ボチボチかなぁ」って考えるようになったかって経緯と、実際に買って / 使ってみて感じたことを。

まず、なんで「ボチボチかなぁ」って考えてたかって部分。これまでにも自転車に関するエントリーで触れてたりするんで、ダブる部分もあるけど、まぁ、簡単に言うと「かなりヤバイなぁ」って感じてるから。しかも、かつてないほどのレベルで。何がヤバイかって、自転車にまつわる状況が。少なくと
東京の都市部に於いては。「危機感」って感じ。

一応、高校のときに買ったマウンテン・バイク(MTB)が初めての「自転車」(キチンと走る自転車、ホントの意味で自転車、って意味で)で、高校にも 20 〜 30 分かけて自転車で通ったりしてた(しかも、地元・横須賀は坂道だらけ)し、東京に住んでからも、10 年くらい前にジャイアントの MTB に乗りだして、都心部での移動(特に深夜)に使うようになって、今はスペシャライズドの MTB をちょっとクロスバイクっぽい仕様にして(って言ってもタイヤをちょっと細めのスリックにしただけだけど)乗ってるんで、それなりに「自転車」歴、特に都市部での移動手段としての「自転車」使用歴はあるつもりだし、それなりに交通ルールとかについても自覚的ではあるつもりだけど、今の状況はかつてないほどヤバイなぁ、って感じるんで。

まぁ、「それなりに交通ルールとかについても自覚的ではあるつもり」とは言っても、そうなってきたのはわりと最近で、正直にカミングアウトしちゃうと、当初は「歩道も車道も走れるし、一方通行も関係ないし、自由(アナーキーって言ってもいい)な感じがたまらん」みたいな気分があったのは事実。自転車は本来、そういう魅力を持ってると思うし。でも、昨今の「自転車ブーム」を見てると、そうも言ってられんな、と。どうしても目立つから、ママチャリとピストっていう両極端な部分に目が行きがちだけど、別にママチャリとピストに責任を押し付けるつもりは全然なくて(確かに目立つし、全然別の理由で、どっちもすごく危険な乗り物だと思うけど)。まぁ、ママチャリは別に最近のハナシじゃないで論外だけど、ピストを筆頭に、相対的に「自転車」の数が増えたことによって、最低限の経験とリテラシーのない「自転車」乗りが急増してることは間違いないし、実際、そういうヤツの危険な場面を目撃する機会もすごく増えたし。

もちろん、自分が事故に遭う危険性って問題もあるけど、それよりもヤバイと思ってるのは、このまま野放しに数がドンドン増えていったところで、何か目立つ大事故でも起きたら、きっと規制が強まるってこと。しかも、自転車に乗ったこともないヤツらが「アンチ自転車目線(≒ドライバー目線)」で作ったトンチンカンな規制が。実際、既に細かいところでアホみたいなことが決められてるし。そうなったら、もう、世も末というか、にっちもさっちもいかなくなっちまうな、と。そうなる前に自転車乗りひとりひとりがちょっと意識を高めないヤバイんじゃないかな、と。

実はヘルメットを被ろうかなって思ったキッカケはそんなことだったりして。つまり、ドライバーやライダー、歩行者へのアピール的な意味合い。ライトに似た感じかな。自転車のライトって、特に都市部で走ってる限り、路面を照らすなんて意味合いよりも、自分の存在をアピールする意味合いのほうが強くて、だからピカピカ点滅したりしてるわけで、それと同じで、ヘルメットを被ってたほうが目立つし、「ちゃんと自転車に乗ろう」って意思表示にもなるから。

実は、10 年くらい前に東京で自転車に乗りだしてから、事故はおろか、まともにコケたこともなくて、自転車で転んだり事故を起こすって感覚は、イマイチリアリティがなかったりするんだけど(幸運にも)、だからって自分は事故んないなんて言えないわけだし、実際、最近、知り合いが、しかもかなりバリバリ自転車に乗ってた知り合いが大きな事故に遭った(不幸中の幸いというか、命は取り留めたんでよかったんだけど)って聞いて、もちろん、それもキッカケのひとつにはなった。まぁ、どっちの意味も含めて、やっぱ被ったほうがいいだろ、と。

そうは言っても、いざ買おうと思ったら、当たり前だけど、何の基礎知識も持ってなくて、ホントに手探りな感じだったんだけど、一応、いろんな店に行って、いろんなメーカーのモノを見たり、被ったりしてみた中で、いくつかの選択肢の中から最終的に選んだのはジロのインディケーターってモデルだった、と。

特に意識してなかったけど、ウェブを見たらジロランス・アームストロングが被ってるヘルメットのブランドで、'LIVE STRONG' のシリーズも出してたりする。 まぁ、そういえば、って感じだけど。どうせだったら'LIVE STRONG' のシリーズのにしてもよかったかな、なんて思ったり。今にして思えば。まぁ、とにかく、そういうアメリカのブランドだ、と。

選択肢を絞る段階でポイントになったのはデザインと値段かな、やっぱ。ジロ以外にも、いくつかあったし。で、決め手になったのは、被り心地っていうか、フィット感みたいなモノ。当たり前だけど、やっぱ一番大事なので。見ての通り、ジロだけでいろんなモデルがあって、値段もけっこう違ってて、実はデザイン的にはインディケーターよりもジロのアトラス 2ベルのトリトンベルのシティ辺りがいいかなって思ってたんだけど、実際に被ってみたら、だいぶ印象が違ってて。

「フィット感」ってのは、店の兄ちゃん曰く、被ってベルトを調整して合わせた状態で、ヘルメットがカタカタ動かないことなんだとか。実はアトラス 2 はちょっとカタついたんで諦めた。まぁ、買うなら試着は必須、いきなりインターネットで買うとかはナシだ、と。まぁ、これは自転車全般に言えることだと思うけど。やっぱり、身体に合わせるモノだから、最終的に買うのがインターネットだとしても、一度はキチンと実物を確認するべきらしい。

あと、気になったのは耳の上の部分がけっこう空いてること。なんか、すごく浅い帽子っぽいっていうか、「被ってる」ってよりも「のっかってる」感じがして。別に不安定なわけではないんだけど。頭がデカイからか? とも思ったんだけど、店の兄ちゃん曰く、そういうモノらしく、確かにいろんな写真を見てもみんなそうなんで、その点は「そういうモノ」だと納得するしかないらしい。

見た目に関しては、まぁ、ブッチャけ、被った印象はどれも違和感ありまくりだったりするんだけど。特に鏡で見たりすると。似合ってるのかどうかの判断もできないくらい。まぁ、そりゃそうだ。言ってみれば、超非日常的な「異物」が頭にのってるんだから。でも、先に結論を言っちゃうと、自転車に乗っちゃうとそれなりに似合うっていうか、違和感はなくなるんで、それほどナーバスになることはないらしい。逆に違和感がある=目立つくらいじゃないとアピールにならないし。ヘルメットっぽく見えないヘルメットもあったりするけど、それも同じ理由でビミョーかな、と。

あと、ヘルメットを被ると隙間(ベンチレーションのために空いてる部分)からボーズ頭が見えちゃうのが変な感じだったんで、薄いビーニーを被った上にヘルメットを被るようにしたんだけど、別にボーズ頭に限らず、冬とか、絶対寒いし、ボーズ頭の場合、夏の汗対策も含めて、何か薄いモノを被ることを想定しといたほうがいいらしい。

実際に被って自転車に乗ってみた感想としては、「全然悪くない」って感じ。重さはどのモデルでも数百グラム程度(インディケーターは 290g)だし、被ってて違和感を感じたりとか、疲れたりする感じは全然ない。あと、グローヴと似たところがあるんだけど、スイッチっていうか、ちょっと気合いが入る側面もあったりして。被ると、「さぁ、行くぞ」的な。こういうのって、もちろん気持ちの問題だし、個人差がある部分だけど、でも、「良い(善い)物(=グッズ / ギア / ツール)」が持つ、実はすごく大事なファンクションだと思うんで。

まぁ、まだ、20 〜 30 分程度の距離しか試してないんで、これから使ってく中で気付くこともいろいろあるとは思うけど、今のところ概ね良好っていうか、思ってた以上に快調な印象かな。


* 忌野 清志郎 "サイクリング・ブルース" (From "GOD")









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