2008/06/25

Both sides now.

屋久島発 地球感覚、

. :スワミ・プレム・プラブッダ 著(工作舎)

屋久島在住の作家・翻訳家で、グリーン・ピース・ジャパンの事務局長としても知られる星川淳氏がスワミ・プレム・プラブッダという戒名(?)名義で 1984 年に発表した書籍で、『遊』という雑誌の連載をもとにしたものらしい。英語タイトルは "Planetary Awareness"。まぁ、古本屋で見つけた時には星川氏の本だって気付かずに買ったんですが。

1984 年という時代背景を考えると当然と言えば当然だけど、60 年代以降のカウンター・カルチャーの大きな波を全身で受け、その中から生まれて現在にも至ってる大きなテーマであるエコロジーの問題について、サブ・カルチャーにどっぷりな、良くも悪くも若々しく、ちょっと照れちゃうくらい青クサく語られてる。著者は 1952 年生まれなので、この本を出したときは 32 歳。雑誌の連載ってことなので、実際にはもうちょっと前に書かれてるってことになると思うけど、今の自分の年齢よりもちょっと若いだけだって考えると、相当ピュアな感じ。まぁ、この年代の人の特徴かもしれないけど。ちょっと引いちゃうような、でも、同時にちょっと羨ましいような、複雑な心境だったりする。

星川氏に関しても似たようなところがあって、興味のある問題やテーマに関してわりとニアミスすることが多い(屋久島とか『星の航海師 ー ナイノア・トンプソンの肖像』とか)んだけど、結構引っかかる部分も多くて、決して諸手を上げて賛同しようとは思わないんだけど、それはそれとして、そういうものだと理解しつつ、60 年代から現在に至る大きなテーマについて考えるときの資料としては面白いし、当時のいろんな資料への言及もあったりするんで、そういう意味ではそれなりに楽しめたかな。

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