『英語より日本語を学べ』
. :竹村 健一 / 齋藤 孝 著(太陽企画出版) ★★★☆☆
某大手チェーン古本店で ¥105 で売っていたので思わず購入。親子ほども世代が違うふたりの対談はちょっと興味があるし、何よりも、小学校での英語の義務教育化のニュースを見て、このタイトルとまったく同じことを思ってたから。
内容としては、主に齋藤氏が進行して竹村氏が答えるような、どちらかというと齋藤氏主導な感じで、なおかつ、英語のハナシだけをしているわけではなく、齋藤氏が実践してるいろいろな手法(身体感覚の話とか)を、竹村氏の知識や経験のハナシを交えながら紹介してるようなものになっていて、個人的には、タイトル通りもっと英語教育の問題に突っ込んでもらいたかったな、と。
というのは、英語の義務教育化はとても疑問で、その前に日本語力の低下をどうにかしたほうがいいだろ、と思っているから(自省を込めて)。もちろん、日本の英語教育にまったく問題がないとは言わないけど、日本語っていうメチャメチャ難易度の高い言語を母国語にしてる以上、母国語の能力なしに外国語が身に付くわけがないと思うから。母国語と違って、外国語はどうしても母国語との比較で考えざるを得ないわけで、母国語をキチンと理解していないってことは、比較の基準が定まっていない、ってことになると思うので。
個人的に引っかかったのは、「体得」って言葉。体験ではなく、体得することの重要性を説いてるんだけど、これは、まさに、目から鱗というか、激しく同意しちゃった。体験は豊富だけど、何も体得してないって、ちょっと気を許すと陥りそうな落とし穴だし、カッコよくないよね、そんなの。
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