『アースダイバー』
. :中沢 新一 著(講談社) ★★★★☆
前から気にはなっていたんだけど、なかなか機会がなくて読めてなかった一冊。期待通り、っつうか、期待以上の内容でした。
東京の街を古代の地形を基に見直すと、まったく違う風景が見えてきたり、いろいろな意味合いが見えてきたりする、という内容で、タイトルは「今は地中に消えている過去の水平線に、地中に潜るイメージで想いを馳せる」といったような意味。でも、同時にディガーでもあるな、と。やっぱり、掘るヤツは面白いね。
まぁ、頭の良い人なのでいろんな知識をいっぱい持ってるんだろうし、逞しい想像力(妄想力?)も持っているみたいで、オイオイ、そこまで飛躍するか!?、みたいなところもないことはないけど、そこも含めて、なんか微笑ましい。決して変わったところに行っているわけではないけど、ある種の秘境を訪れた冒険家の知的な冒険を綴ったものと言えるかも。人間は昔から先っぽが好きだったってハナシは、理屈じゃないレベルでわかる気がするし、今住んでる場所、いつも行ってる場所がだいぶ違って見えてくる。
また、ここで直接語られていることだけではなくて、いつも見て、なんとなくもやっと感じてることが、あるキッカケでつながって、まるで霧が晴れたかのように見えてくる感じとか、いつも見ているモノを、違う角度や深さから見てみることで世界が広がる感じとか、いろいろと参考になる、応用できそうなことも含まれてる。
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