2008/10/14

Atmospheric touch of moods.

Bloom
icon

(Opal Ltd) 

アンビエント・ミュージックの第一人者として知られるブライアン・イーノが、ミュージシャンでソフトウェア・デザイナーのピーター・チルヴァースと共につくった iPhone / iPod touch 用のソフトウェアで、アンビエント・ミュージック・ジェネレーター兼プレーヤー。iTunes Store で ¥450 で販売されている。

ソフトウェアのオフィシャル・サイトでイーノ自身が「Bloom はエンドレス・ミュージック・マシンで、21 世紀のミュージック・ボックス(オルゴール)だ。演奏することもできるし、見て楽しむこともできる」と語っているように、難しい理屈抜きにすぐに美しいサウンドとヴィジュアルが楽しめる。ソフトを起動すると「Listen」か「Create」を選ぶダイアログが表示され、「Listen」を選ぶと自動再生がスタート。ミニマルで美しいグラフィックとサウンドがエンドレスで再生され(左の写真の丸いグラフィックが音に合わせて波紋のように広がる)、再生中にスクリーンをタッチすると音を加えることもできる。「Create」を選ぶと、無音(厳密には薄らとアンビエンスが鳴ってる)の状態からスクリーンをタッチすることで音と映像を自分で自由にプレイすることができ、そのフレーズがエンドレスで再生される(オフィシャルじゃないけど、この YouTube の映像がわかりやすい:「Listen」モード / 「Create」モード)。

最大のポイントは、何と言っても「美しい」こと。音も映像も。イーノらしいアトモスフェリックなサウンドと、シンプルでカラフルなグラフィックはすっと見てて / 聴いてても飽きがこない。やっていることはとてもミニマルなんだけど、ミニマルであるが故に無限のバリエーションを永遠に生み出せる。そんなシンプルで奥の深い世界はとても新鮮。いい加減にタッチしただけなのに、それがループされると音楽として成り立ってるから不思議です。

アイデアもいいし、サウンドもグラフィクもいいし、iPhone / iPod touch 用のアプリケーションとしてはベストの部類に入ると思うけど、強いて不満な点を挙げると、これを普通に「音楽として」、iTunes の音楽のように聴いていたいのに、それができないこと。つまり、「Listen」モードで電車の中とかでフツーに音だけ聴いていたいな、って。別に録音はできなくてもいい(同じモノが 2 度と聴けないっては、ちょっと面白い)気がするけど、フツーに聴きながらメールやブラウズができてもいいよな、って。それができれば ★ x 5。他のアプリの操作でも音が変化したりすると面白いかも、とも思ったけど、それはちょっとやりすぎかな。逆に言うと、不満な点はそのくらいっていうほどアプリケーションとしての完成度は高いし、サウンドも素晴らしい。仕事中とか、フツーに鳴らしっぱなしにしてるし。

0 comment(s)::