2009/02/14

Fun 2 fun.

"BIG FUN"

. TOWA TEI(Columbia)

最近リリースされたばかりのテイ・トウワの久々のニュー・アルバム。ちょっと前に知り合いのブログで触れられてて気になったんで。正直、それほど熱心にフォローしてるってわけじゃないけど、ナンだカンだ言って、やっぱり気になるアーティストではあるし、好きな曲も多かったりするし(そういえば、iPhone の着信音は "Technova" のイントロのループだ。適度な「非日常感」のあるサウンドが着信音にピッタリだったりして。他にもいろいろ試したんだけど、イマイチシックリこなかった)。

一聴した頭に浮かんだのは、メチャメチャテイ・トウワだなぁ、っていう頭の悪そうな感想。けっこう緻密な印象の音作りなんだけど、決して過剰ではなくて、音の配置が上手くて、すごくポップでキャッチーでスマートで、センスが良くて。エレクトロニックなのかオーガニックなのかとか、ジャンルがどうとか、そういうこと関係ない感じで。まぁ、今作は今まで以上にちょっとエレクトロニックな印象というか、サウンド的にはチャカチャカうるさい印象もあるけど。個人的には、もうちょっと黒かったりブラジルな感じだったりするほうが好みなんで。っつうか、この人の作る、シングル向きじゃない地味なトラックがメチャメチャツボだったりもするんで。そういう意味では、9 曲目の "Siesta" とか、すごいツボ。こういうテイストのアルバムが聴きたいなぁ、なんて思っちゃう。

まぁ、テイさんって、ちょっと小賢しくて胡散臭い感があるのは否めないし、なかなか諸手を挙げて大好きな感じではないんだけど、でもやっぱりセンスはいいし、気になる存在であることは間違いないし、実際、作品のクオリティも常に一定の水準を超えてるし。DJ をベースにキャリアを始めたアーティストが、長い期間活動を続けてて、コンスタントに、量的にも質的にもクオリティを保ち続けてるってのはすごいことだし、クラブ・ミュージックの成熟とも言えるのかもしれない。あと、この人、カバーのセンス("Private Eyes" とか "Funkin' for Jamaica" とか "Forget Me Nots" とか)と言葉のセンス('technova' とか 'sound museum' とか 'last century modern' とか 'GBI (german bold italic)'とか)が抜群。広告代理店的なセンスっていうか、コピーライター的な感覚っていうか(そこいらの広告代理店やコピーライターとは比べ物にならない)。その辺もちょっとイヤらしい印象を与える理由なんだろうけど。

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