(UEFA) ★★★★☆
よくよく考えたらこのブログはレビュー・ブログなので、だったらマッチ・レビューってのもアリなんだなってことに気が付いたんで、今回はマッチ・レヴューを。ピック・アップする試合はもちろん、ローマのスタジオ・オリンピコで行われた UEFA チャンピオンズ・リーグ(以下、CL)のファイナル、FC バルセロナ(以下、バルサ)vs マンチェスター・ユナイテッド(以下、マン U)。つまり、間違いなく今シーズンの最重要ゲームであり、おそらくは前後数年間の中でもトップ・クラスに重要なゲームだったと言えるはずの一戦ってこと。まぁ、結論を一言でいうと、最高の結果になったな、と。いろんな意味で。この「いろんな意味」ってのがポイント。まぁ、もうちょっと打ち合いになっても良かったかな、とは思うんで、★ x 4 で。
試合結果は既に報じられてる通り、エトォとメッシのゴールで 2-0 でバルサの勝利。当然、バルセロニスタとしてはもちろん「最高の結果」だったってのがまずひとつ。これは理屈じゃない次元で。ただ、これだけだったらレヴューでも何でもないし、「いろんな意味」でも何でもないわけで、もちろん、それだけじゃない。
戦前の予想ではマン U 優勢だった。今シーズンのマン U の強さは、個人の能力が高く個性的な(≒扱いづらい)選手を数多く擁しながら、厳格な規律でプレーヤーに献身的なハードワークを課し、速さ・強さを活かしたムダのないプレーをエゲツなく貫徹すること。もちろん、クリスティアーノ・ロナウドやルーニーといったスーパーな能力を持った選手もいるし、ギグスやスコールズのようにチームの魂というべきベテランもいる。ムカつくぐらい効率が良くて、バランスが取れてるのが今シーズンのマン U だ、と。アーセナルをこども扱いした CL のセミ・ファイナルはその象徴だって言える。今回のファイナルはフレッチャーこそ出場停止だったけど、選手層の厚さは十分だし、プレミア・リーグも早々に優勝を決めてたから準備期間も十分で、当然、(今の CL の大会形式になってから)史上初の CL 連覇に向けて万全の状態でローマに乗り込んできた、と。
一方のバルサは、リーガ・エスパニョーラとコパ・デル・レイこそ盤石の戦いで優勝したけど、シーズン終盤にきて不安要素が出てきた。まず、守備の要のマルケスの負傷。しかも、両サイドバックのダニエル・アウヴェスとアビダルが出場停止で、イニエスタとアンリも怪我で出場が微妙な状勢と、まさに満身創痍の状態だった。ただ、シーズンを通して披露したサッカー自体は素晴らしく、高い技術をベースに徹底的にパスをつないで相手のディフェンスを崩すサッカーはまさに「これぞバルサ」って感じで、これで結果が伴えばヨハン・クライフ監督の率いた 90 年代はじめのエル・ドリーム・チームの再現と呼びたくなるような内容だった。もちろん、「結果が伴えば」ってのが CL を穫るってことなんだけど。
CL って、基本的にはホーム & アウェイのガチンコ勝負ってのが醍醐味なんだけど、ファイナルだけは予め決められた場所で一発勝負になるから、当然、どちらのチームも慎重な試合運びになりがちで、実はあまり面白くないことも多い(クォーター・ファイナル〜セミ・ファイナルがいちばん面白い)。どちらかが点を穫ると試合は動くんだけど、それまでは硬い展開になることが多くて。だから、硬い展開の中で、マン U が先制、それこそセット・プレーなんかでソツなく先制でもした日には、フィジカルと勤勉さを前面に押し出してガチッと守ってカウンターみたいな感じのプレーをされるとさすがのバルサもキツイかな、と。バルサはパワー・プレー等の「力技」も得意じゃないだけに。逆に、バルサが早い時間に先制すれば、マン U も攻めに出ざるを得なくなるので、バルサ得意の打ち合いに持ち込めるし、観ていて面白いゲームになるとも言えるわけだけど。まぁ、それでも、試合展開に応じてある程度柔軟に戦い方が変えられるマン U に対して、バルサは良くも悪くもバルサのサッカーしかできないわけで、やっぱり、チームとしての戦い方の幅とかバランスの良さでは、悔しいけどマン U かな、と。
だから、バルサにとって幸いだったのはイニエスタとアンリが間に合ったこと。中盤のセンターに入るイニエスタとチャビがバルサのパス・サッカーの生命線であることは明らかだし、アンリがいないとイニエスタが前線のサイドの仕事をしなくちゃならなくなるんで、チャビの負担が増える。さすがに、ボージャンではまだアンリの代役はちょっと荷が重いし。圧倒的なボール・ポゼションを誇るバルサのパス・サッカーだけど、実はメチャメチャ上手いのはメッシ、アンリ、イニエスタ、チャビだけだと思うので(もちろん、他のメンバーも上手いんだけど、「メチャメチャ上手い」ってほどではないって意味で)。ちょっと難しいボールでも何喰わぬ顔してフツーに処理するし、簡単にボールを取られないから相手を引きつけられるし。だからこそ、パスが澱みなく流れるし、他のメンバーが余裕を持ってプレーできる時間とスペースを与えられる。特に、メッシとアンリが担うのは最後の仕上げなのに対して、中盤のセンターに入るイニエスタとチャビの役割は試合そのものを組み立てることなので、ここが機能しないと試合にならないって言っても過言じゃないから。
イニエスタとチャビの役割は似てるんだけど、より前への指向性が強いのがイニエスタの武器。チャビにはミドル・シュート(とフリー・キック)があるのに対して、ペナルティ・エリア周辺(もちろんペナルティ・エリア内も含む)で仕事をするのがイニエスタ。特に走るスピードが速いわけでもない(但し、風間八宏氏の言うところの「技術のスピード」はメチャメチャ速い)し、派手な技があるわけじゃないんだけど、ディフェンダーが触れない場所にボールを置きながら空いてるスペースにスルスルと入ってきてディフェンダーを引きつけるドリブルの効果は抜群で、この試合の前半 10 分の先制点もまさにイニエスタのそういう能力から生まれたゴールだった。あれだけ、ディフェンダーを引きつけて、時間とスペースを与えてもらえればエトォは万全の状態でボールをもらえるし、それを決める能力に関してはエトォはピカイチだし。しかも、試合開始以降はマン U がかなり押してた展開だった(クリスチアーノ・ロナウドのフリー・キックもあったし)だけに、試合の流れをガラッと変えたプレーだったって意味でもまさにビッグ・プレーだった。この試合のバルサのファースト・シュートだったし。今シーズンのイニエスタはシーズンを通じて素晴らしいプレーをしてて、(ルックスを含めたキャラクター的にはたぶんムリだけど)バロン・ドール級の働きをしてきたんだけど、そんなイニエスタの素晴らしさが大一番で見事に発揮された感じ。セミ・ファイナルのゴールも素晴らしかったけど、よりイニエスタらしさが表れたのは、あのゴールよりもむしろこのアシストだった。実際、このゴールの後、マン U に傾いてた流れが一気にバルサに来たし、結果的に(小さな揺れ動きはあったけど)そのままマン U は流れを取り戻せなかったし。
ゴールをキッカケに試合の流れが変わることはサッカーではよくあることだけど、前半 10 分のゴール以降、マン U に一度も流れを渡さなかったバルサのサッカーは見事の一言。やってることは至ってシンプルなのに。ボールを持ったらキチンとつなぐ。ボールを失ったらすぐに切り替えてボールを奪いにいく。そのときにディフェンス・ラインは高く保って、コンパクトはポジションを維持する。ボールを奪ってすぐにゴールに結び付きそうならゴールに向かうし、難しければムリをせずにしっかりつなぎながら、時間とスペースの緩急で崩す。ボールをつないでいるうちは相手に攻められることはないわけで、ボールをつなぐことは攻撃であるとともに、最高の守備でもある、と。言ってみればこれだけ。今シーズンのバルサを観てると、サッカーってなんてシンプルなんだろうって思う。まぁ、こんなこと、どこのチームもやろうとしてることなんだけど、それを今シーズンのマン U 相手にもできちゃうところがバルサのすごさなわけで。
あと、地味に効いてたのが懸案だった両サイドバックに入ったプジョルとシウヴィーニョ。まぁ、プジョルは言わずと知れたカピタン、バルサを象徴するアイコンだし、どこのポジションに入るかはともかく、バルサには欠かせない存在だけど、前半の立ち上がりにあれだけ気持ち良さそうにプレーしてたクリスティアーノ・ロナウドをサイドのエリアで簡単に仕事をさせずに、徐々にイラつかせていったプレーはさすが。同じことはシウヴィーニョにも言えて、特にシウヴィーニョは最近、それほど試合出場がなかったにも関わらず、シッカリとベテランらしい落ち着いたプレーでクリスチアーノ・ロナウドとルーニーを基点にしたカウンターの芽を摘みながら(バルサの場合、リードしていても攻めるので、常にカウンターを受けるリスクがある)、ボールの落ち着きどころとしてのサイド・バックの役割を見事に果たしてて。一番の懸念だったポジションなだけに、影のマン・オブ・ザ・マッチって言いたいくらいの活躍だった。
もっとも、苦しい中での選手起用、特にヤヤ・トゥーレをセンターバックに入れたこととか、ハーフ・タイムでクリスティアーノ・ロナウドへの対応をキチンと修正したグアルディオラの手腕も見事だった。エル・ドリーム・チームの中心メンバーだったとはいえ、バルセロナ B を 1 年率いただけの監督経験で、これだけの結果を出したんだから、まぁ、スゴイなんてモンじゃないんだけど。もっとも、エル・ドリーム・チームを率いたヨハン・クライフ曰く、現役当時からクライフのサッカーをもっとも理解して、まるで監督のような視点でゲームを見て、ピッチ上で監督のような役割を果たしてたらしいから、まぁ、ありえないハナシではないんだろうけど。
結局、マン U に二度と大きな流れを渡さないまま 60 分間試合を支配続けて、チャビの素晴らしいクロスからメッシのレアなヘディングでの追加点を決め、ますます優位に試合を進めたんだけど、これでメッシはバロン・ドールを決定的にしたって言える。CL の最年少得点王だし。正直、この試合に限らず、チャビやイニエスタのように常にゲームに関与してるわけではないし、消えちゃう時間もないわけじゃないんだけど、要所要所ではしっかりと決定的な仕事をして存在感を示すのはさすがだし、こういうゴールを決めちゃうあたりは、やっぱりスターだな、と。「最高の結果」のひとつは、メッシのようなプレーヤーがスターに相応しい仕事をこの大舞台でしたこと。これは、これからの世界のサッカー界にとって素晴らしいことだから。
あと、やっぱり、バルサのようなサッカーが頂点に立ったってことも、サッカー界にとってすごく貴重なこと。昔はワールド・カップだったけど、今、世界のサッカーの最新トレンドを決めてるのは明らかに CL なわけで、ここで優勝するのがバルサかチェルシーかでは、その後のサッカー界に与える影響とかムードが全然違うから。しかも、たまたまそうなったような付け焼き刃的な一過性の方向性じゃなくて、勝ってても、上手くいってなくても貫き通してきた「クラブとしてのポリシー」であればなおさら。そのポリシーってのは、選手・監督としてバルサの黄金時代を築 き、クラブとしてのアイデンティティまで作っちゃったヨハン・クライフが体現した「美しく勝利せよ」なわけだけど、それを貫き通して、全方位的にスキがないように見えた「今シーズンのマン U」に勝てちゃったことの意味は大きい。だって、マン U がまるで別のチームに見えちゃうくらい、「マン U、なんか、ショボくなかったッスか?」なんて声が聞かれるくらい、自分たちのプレーができてなかったわけで、それをさせなかったのが他ならぬバルサのサッカーだったわけで。
今シーズンのバルサのサッカーは、まぁ、 言ってみればアートの域に達してるような素晴らしいサッカーをしてたわけで、結果的に今シーズンのバルサを一番封じ込めたのは CL 準決勝の名将・ヒディンク率いるチェルシーだったわけだけど。正直、チェルシー戦の 2 試合を観た限りでは「やっぱり、これくらいレベルの高い選手たちがハード・ワークして守り倒すと、さすがのバルサでもこじ開けられないんだなぁ」って思ったから(その代償として、攻め手もドログバ以外はほとんどなかったけど)。ちょっと中途半端に色気を出すと、チンチンにされちゃうことはクォーター・ファイナルのバ イエルン戦で証明済みだったし。まぁ、プライドの高い(って言うと、日本語ではちょっとネガティヴな響きがあるから不思議。「誇り高い」ってニュアンスのほうが近いのかな)サー・アレックス・ファーガソンはあえて真っ向勝負をしてきたわけで、それはそれですごく潔いとは思うけど(しかも、最後はなりふり構わず、クリスティアーノ・ロナウドとルーニーとベルバトフとテヴェスを当時に使ったりして)。まぁ、今シーズンのマン U は、いわゆる「モダン・フットボー ル」(日本人はこういう言葉にすごく弱い。ほとんど盲目的なくらいに)としてすごく完成度が高いと思う。技術の高い選手は多いし、フィジカルも強いし、運動量も多いし、選手層も厚いし。実際、だからこそ見事な戦績で決勝まで勝ち上がってきたわけだし。でも、なんか、そんなのクソ喰らえ、そんな理詰めの正論 なんてクソ喰らえって気分もあって。で、それを体現してるのがバルサなわけで。
だって、けっこう理に適ってないところが多いし、バルサって。いわゆる「モダン・フットボール」的に言うと。まず、目につくのがセット・プレーを軽視 してるように思われる点。コーナー・キックとかショート・コーナーばっかりだし(まぁ、ターゲットになりそうな選手も少ないし)、直接ゴールが狙えるフリー・キックもそれほど大事にしてない感じ(外してもあまり悔しくなさそう)。それに、無闇にクロスとかロング・ボールも使わないし(まったく使わないわけではなく「無闇に」使わないっ てこと)。あくまでも、プライオリティは「ボールを持って、ボールを動かして、相手を疲れさせて、つないで、崩して、点を取る」と。まるで、それ以外の方法で点を取ってもイマイチ嬉しくないというか、「粋じゃない」とでも思ってる感じ。「現代サッカーにおけるセット・プレーからの得点率は…」みたいなつまんねぇ正論に対して「だから?」って言ってるかのようなプレーぶり。そこがバルサのバルサたる由縁だし、素晴らしいところなんだけど。理詰めでつまんねぇ正論が蔓延る昨今だからこそ、そういうロジックを超えたところにある「美学」ってすごく大事だし、それを貫いて勝ったことはすごく爽快だな、と。
もちろん、バルサだってディフェンスはするし、実際、今シーズンのバルサのすごさはオフェンスからディフェンスへの切り替え=プレスの速さとディフェンス・ラインの高さだったと思うし。あのアンリもエトォもメッシも切り替えのところではメチャメチャ頑張ってたし、ラインも勇気を持って上げてたし、ちょっとやそっとじゃ安易に下げなかったし。ただ、これって、別に新しいモノでもなんでもなくて、アリゴ・サッキが AC ミランで実践したゾーン・プレスだし。もっと言えば、リヌス・ミケルス〜ヨハン・クライフのトータル・フットボール、これぞまさにトータル・フットボールなんだろうし。日本のサッカー・メディア / ファンは、あれこれ机上の空論的な戦術論・システム論みたいのを繰り広げがちだけど(ほとんどフェチズム)、やっぱり、サッカーなんてそんなに難しく考えたって仕方ないよなって、今年のバルサを観てると痛感する。
あと、サッカー界にとってもうひとつ、すごく重要なこととして、バルサってクラブ自体の特徴もある。「クラブ以上の存在(Més Que Un Club)」と呼ばれ、巨大資本に頼ることなく運営されてるってことはもちろんだけど、それだけじゃなく、カタルーニャのアイデンティティのシンボルでもあるバルサが、カタルーニャ色が著しく濃い今シーズンのチームで勝ったことは、地域に根ざしたクラブ・チーム / サッカーの在り方として、すごく多くのことを示唆してると思うので。何と言っても、監督のグアルディオラからして、かつてヨハン・クライフに率いられた黄金時代=エル・ドリーム・チームを象徴したプレーヤーでカタルーニャ出身・カンテラ(下部組織)育ちだし、カピタンのプジョルもカタルーニャ出身でカンテラ育ち。チャビもそうだし、イニエスタはカタルーニャじゃないけどカンテラ育ち。アルゼンチン人だけどメッシだってカンテラ育ちだし。クライフが率いたエル・ドリーム・チームは多国籍軍だったし、監督のクライフはオランダ人だし、クライフが実践したのもリヌス・ミケルス監督が率いて「時計仕掛けのオレンジ」って言われたクライフを中心としたオランダ代表が披露したトータル・フットボールをルーツにするモノだし。まぁ、オランダってのは世界のサッカー界でブラジルと並んで美しいサッカーをする国なんだけど(特に代表チームのレベルは高い)、バルサもその系譜にあるわけで、エル・ドリーム・チーム以降のバルサでは実際にオランダ人プレーヤーが大切な役割を果たしてた。オランダ人のライカールトが率いて前回の CL 優勝(2005-2006 シーズン)のときは、もちろんチャビやプジョルはいたけど、実質的にはロナウジーニョとデコのチームだった。でも、今はクラブとしてのポリシーは失うことなく、監督まで含めてこれまで以上に「カタルーニャ主義」の純度を高めて、カンテラ出身の選手でそれを実践して、CL を含めて 3 冠を達成したわけだから。もちろん、バルサだってビッグ・ビジネス化した世界のサッカーの流れに完全に逆らえるわけではないけど(実際に、アンリやエトォのような選手ももちろんいるわけで)、チームの芯の部分は損なうどころか強化されてるわけで。これは現在のサッカー界では希有で理想的なカタチだと思うし、こういうカタチで結果を残したことの意義も大きい。バルサにとってだけじゃなく、世界のサッカー界にとって。それに、単純に、スゲェ嬉しいだろうなぁ、って思うし。長い期間観続ければ見続けるほど、思い入れが大きくなるのがサポーターってもんだし。もう、想像しただけでたまらない気分になるし、素直にメチャメチャ羨ましい。
他にも、日本でもっとイニエスタのプレーが注目されて、評価されるようになるといいなって思ってたんで、そういう意味でも「最高の結果」って言える。なんでかっていうと、日本人が見るべきポイントだらけの選手だから、イニエスタって。クリスティアーノ・ロナウドのスピードとか、メッシのドリブルとか、ドログバの身体能力とかは、スーパーすぎてマネのしようがないけど、イニエスタにはそういうスーパーすぎる特徴はないので。身長が大きいわけでもないし、走るスピードがメチャメチャ速いわけでもないし、すごいキックを持ってるわけでもないし、メチャメチャスタミナがあるわけでもないし。でも、あのレベルの中であれだけのプレーができてるんだから。その理由をキチンと考えることは、それこそトップ・レベルの J リーガーからこどもまで、どんなレベルのプレーターにも役に立つし、サッカーを観る上でもすごく勉強になる。ポイントはインテリジェンス、特に個人戦術だと思うけど。だからこそ、イニエスタに注目が集まることは選手のレベルを上げるためにも、サッカー・ファンのリテラシーを高めるためにも、すごくいいことだな、と。
あと、個人的にはアンリが待望のビッグ・イヤーを手にできたことも嬉しかったし。前回、バルサが CL を穫ったときに相手だったアーセナルのエースがアンリだったわけで、そのアンリが熱望してたのがビッグ・イヤーだったので。
CL が最先端且つ最高レベルのサッカーが展開される世界最高峰の舞台である(少なくとも、現時点では)ことは、もう、疑う余地はないし、世界のサッカー界のその後の動向に与える影響は絶大なだけに、今回、バルサがこういうカタチで優勝したことは、やっぱり、ありきたりだけど、「最高の結果」だったな、と。
"Himne del FC Barcelona"
2 comment(s)::
僕も見ていました。今のバルサやスペイン代表が自分達のサッカーで勝つ事を継続して行く事でCL決勝でよく見られると言われるとりあえず引き気味で行くような試合が減って行き(Jも含め)世界全体のサッカーがもっと面白くなる効果を願っています!
改めまして先日元気が出るコメント有難うございます。僕もバルサのような地元密着の球団が羨ましいし自分のところのサポートをできるだけしっかりしようと思います!今から6月20日(J1再開)が待ち遠しい~♪勿論スタジアムに参戦しますよ♪
バルセロナは羨ましいね、いろんな意味で。いい街だし、いいスタジアムだし、カンテラも素晴らしいし。でも、まぁ、羨ましがってばかりいてもしょうがないし、自分たちの足下をしっかり固めないとね。ウチもいろいろ動いてるし、今が大事な時期だから。
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