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前にスラム・ヴィレッジの "Fan-Tas-Tic, Vol. 1" と "Fantastic, Vol. 2" と J-88 の"Best Kept Secret" をレヴューしたけど、早いもんで "Fantastic, Vol. 2" のリリースからもう 10 年なんだとか。まぁ、今聴いてもビックリするくらいフレッシュなんだけど。最近、繰り返し何度も聞いてるんだけど、今、あらためて感じるのは、やっぱりジェイ・ディー / J・ディラってのはアートなんだなってこと。新しさとかラフで荒っぽい勢いとかそういう激しい初期衝動的なモノではないし、もちろん、センセーションとかポップさでもなくて、ヒップ・ホップって表現を成熟させて、アート・フォームの域にまで昇華させたというか。何度聴いても全然飽きない完成度と普遍性からは、なんか、そういうある種の崇高さすら感じちゃう。
収録曲的には、"I Don't Know" やら "Jealousy" やら "Tell Me" やら "Fall In Love" やら "Get Dis Money" やら、言わずと知れたクラシック揃いなんだけど、個人的にはインストゥルメンタルがガッチリ収録されてるのが嬉しいところ。世間的に多数派かどうかはナゾだけど、個人的にはヒップ・ホップのアルバムはもれなくインストゥルメンタル盤を(アナログだけじゃなく)出すべきだと思ってるインストゥルメンタル好きなんで(最近はそういう風に聴けるアルバムも減ってるけど)。
まぁ、この気持ちいいグルーヴは、(繰り返しになるけど)まさに至福の2 時間と言うしかない。
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