気が付けば、前のエントリーは奇しくも 3 月 10 日。311 の大地震・津波の前日で、それ以降、更新してなかったことになる。
このエントリーを書いてる 311 の 2 週間以上経った時点でもまだまだその渦中にあり、終わったことでもないし、振り返れることでもないんだけど、ひとつだけ確実に言えるのは、311 以前と以後で明らかにマインドセットが大きく変わったってこと。いろんな、っつうか、あらゆる面で。まだまだ渦中だから上手く整理はできてないけど、変わったってことだけは間違いないって実感はある。
311 以降の最初のエントリーを何にするか、どういうテンションにするかは自分なりにもそれなりに悩んだところだった。それこそ、かわぐちかいじの『太陽の黙示録』にしようかってアイデアもあったくらい。実際、311 の前の週にやっと全巻を読み終えたところだったんで。まぁ、さすがにちょっと刺激的すぎるので時期をズラすことにしたんだけど。本質的にはナシじゃないとは思ってるけど、タイミングとテンションはちょっと慎重にならざるを得ない。こういう部分もちょっとしたマインドセットの変化なのかも。
で、選んだのが、この "The Sun Still Rises in the East" ってコンピレーション。ちょっと取って付けたような感もなきにしもあらずなんでちょっとどうかな? とも思ったんだけど、まぁ、聴いてみたら内容自体、わりと良かったんで。
タイトルとアートワークからもわかるように、今回の震災の被災者支援のためのコンピレーションで、イギリス人の DJ / プロデューサーのパット・D が主宰するア・ブリッジ・トゥー・ファー・レコーディングス(A Bridge Too Far Recordings)と『ザ・ファインド・マガジン(The Find Magazine)』誌の企画らしく、15 日っていうかなり早いタイミングで Bandcamp でリリースされてた。
ア・ブリッジ・トゥー・ファー・レコーディングスってのは、いわゆる 'ジャジー・ヒップ・ホップ' って呼ばれるタイプのサウンドで知られるレーベルで、個人的にはこの手の音って好きそうで実はわりと苦手なモノが多かったりするんで(前にも書いたけど、ジャズもヒップ・ホップも大好きなのに、いわゆる 'ジャジー・ヒップ・ホップ' はなんかシックリこないことが多い)、正直、それほど詳しくないし、収録されてるアーティストとかもあまり知らないんだけど、でも、このコンピレーションに関しては、わりと違和感なく聴けた。
多分、一番の理由は、企画との親和性。いわゆる 'ジャジー・ヒップ・ホップ' って、わりとマイルドでメランコリックなサウンドが特徴だと思うけど(それが、どうも 'ヌルく' 聴こえちゃうことが多い)、こういう企画には違和感なくハマってる。必要以上に過剰にエモーションを煽るような大仰なサウンドではなく、わりとシンプルでマイルドでメランコリックなフィーリングが、あの大震災の直後の時期に聴くにはちょうどいい感じって言えばいいのかな。とにかく、今の時期のメンタリティには合ってて、不覚にも(?)ちょっとグッときちゃった。
収録アーティストに関して個人的に注目なのはやっぱ BUN。個人的にも面識のある日本人のアーティストで、去年、"Adieu a X"(Amazon.co.jp / iTunes Store)って素晴らしいアルバムを出してて(レヴューし忘れてたんでそのうち取り上げる予定)、そこでも抜群のサウンドを聴かせてる実力派プロデューサーなんだけど、ここに収録されてる曲も、アブストラクトで独特の音響空間みたいなのが感じられてバッチリ。コンピレーション全体の流れの中でもいいアクセントになってるし。
全体としては、企画意図とリリース・タイミング、そして、淡々としてながらも温かみを感じられるエモーショナルなサウンド・ディレクションの妙もあって、なんかすごく今のマインドセットにシックリくる仕上がりで、いい意味で期待を裏切ってくれた印象かな。気が付けば、わりと何度も聴いてるし。
このエントリーを書いてる 311 の 2 週間以上経った時点でもまだまだその渦中にあり、終わったことでもないし、振り返れることでもないんだけど、ひとつだけ確実に言えるのは、311 以前と以後で明らかにマインドセットが大きく変わったってこと。いろんな、っつうか、あらゆる面で。まだまだ渦中だから上手く整理はできてないけど、変わったってことだけは間違いないって実感はある。
311 以降の最初のエントリーを何にするか、どういうテンションにするかは自分なりにもそれなりに悩んだところだった。それこそ、かわぐちかいじの『太陽の黙示録』にしようかってアイデアもあったくらい。実際、311 の前の週にやっと全巻を読み終えたところだったんで。まぁ、さすがにちょっと刺激的すぎるので時期をズラすことにしたんだけど。本質的にはナシじゃないとは思ってるけど、タイミングとテンションはちょっと慎重にならざるを得ない。こういう部分もちょっとしたマインドセットの変化なのかも。
で、選んだのが、この "The Sun Still Rises in the East" ってコンピレーション。ちょっと取って付けたような感もなきにしもあらずなんでちょっとどうかな? とも思ったんだけど、まぁ、聴いてみたら内容自体、わりと良かったんで。
タイトルとアートワークからもわかるように、今回の震災の被災者支援のためのコンピレーションで、イギリス人の DJ / プロデューサーのパット・D が主宰するア・ブリッジ・トゥー・ファー・レコーディングス(A Bridge Too Far Recordings)と『ザ・ファインド・マガジン(The Find Magazine)』誌の企画らしく、15 日っていうかなり早いタイミングで Bandcamp でリリースされてた。
ア・ブリッジ・トゥー・ファー・レコーディングスってのは、いわゆる 'ジャジー・ヒップ・ホップ' って呼ばれるタイプのサウンドで知られるレーベルで、個人的にはこの手の音って好きそうで実はわりと苦手なモノが多かったりするんで(前にも書いたけど、ジャズもヒップ・ホップも大好きなのに、いわゆる 'ジャジー・ヒップ・ホップ' はなんかシックリこないことが多い)、正直、それほど詳しくないし、収録されてるアーティストとかもあまり知らないんだけど、でも、このコンピレーションに関しては、わりと違和感なく聴けた。
多分、一番の理由は、企画との親和性。いわゆる 'ジャジー・ヒップ・ホップ' って、わりとマイルドでメランコリックなサウンドが特徴だと思うけど(それが、どうも 'ヌルく' 聴こえちゃうことが多い)、こういう企画には違和感なくハマってる。必要以上に過剰にエモーションを煽るような大仰なサウンドではなく、わりとシンプルでマイルドでメランコリックなフィーリングが、あの大震災の直後の時期に聴くにはちょうどいい感じって言えばいいのかな。とにかく、今の時期のメンタリティには合ってて、不覚にも(?)ちょっとグッときちゃった。
収録アーティストに関して個人的に注目なのはやっぱ BUN。個人的にも面識のある日本人のアーティストで、去年、"Adieu a X"(Amazon.co.jp / iTunes Store)って素晴らしいアルバムを出してて(レヴューし忘れてたんでそのうち取り上げる予定)、そこでも抜群のサウンドを聴かせてる実力派プロデューサーなんだけど、ここに収録されてる曲も、アブストラクトで独特の音響空間みたいなのが感じられてバッチリ。コンピレーション全体の流れの中でもいいアクセントになってるし。
全体としては、企画意図とリリース・タイミング、そして、淡々としてながらも温かみを感じられるエモーショナルなサウンド・ディレクションの妙もあって、なんかすごく今のマインドセットにシックリくる仕上がりで、いい意味で期待を裏切ってくれた印象かな。気が付けば、わりと何度も聴いてるし。
* "The Sun Still Rises In The East" (A Bridge Too Far Recordings)
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