2009/05/02

Black and blue.

"White Lies For Dark Times"

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BEN HARPER & RELENTLESS7(Virgin)

ベン・ハーパーのトータル 9 枚目(になるのかな?)のスタジオ・アルバムはベン・ハーパー & リレントレス 7 という名義でのアルバム。リレントレス 7 についてはよくわからないけど、リレントレス 7 のオフィシャル・サイトを見ると、ベン自身もメンバーのひとりとしてクレジットされてるから、ベン+サポートのバック・バンドって感じではなくて、あくまでもひとつのバンドとしての作品ってことらしい。

聴いた印象としては、かなりシンプルでストレートなロック・アルバム。これまで一緒にやってきたイノセント・クリミナルズは大所帯だったのに対して、リレントレス 7 は「7」って付いてるけど 7 人ではなくて 4 人編成のバンドで、ベンのヴォーカル+スライド・ギターにギター、ベース、キーボード、ドラムスを加えた編成なので、当然と言えば当然だけど。ちなみにメンバーは "Both Sides of the Gun" に参加してたメンバーなんだとか。わりとハードでラフなロックあり、ブルージーな渋い曲もありで、骨太でいい感じの仕上がり。すごくロックで、すごく黒い。

ちなみに、実はアルバムの全曲を MySpace で試聴できちゃったりする(期間限定かも?)んだけど、さらにオフィシャル・サイトでは、アルバム収録曲以外にレッド・ツェッペリンの "Good Times Bad Times" とプリンスの "Purple Rain" のカバーも聴けちゃったりする。

実はベン・ハーパーはファースト・アルバムのリリースから常にリアルタイムでチェックしてきたアーティストの数少ないひとりなんだけど、個人的にはわりと地味で、ロック色よりブルース〜フォーク色の濃いアルバム、具体的にはファースト・アルバムの "Welcome to the Cruel World"、ライヴ盤の "Live From Mars" のディスク 2、ザ・ブラインド・ボーイズ・オブ・アラバマと共演した "There Will Be a Light"、"Both Sides of the Gun"(特にディスク 2)辺りが好みなんで、今回のアルバムはちょっとロックっぽすぎるかなぁ、なんてちょっと思う曲もないことはないけど、全体としてはやっぱりさすがの出来映え。ただ、アートワークは、ちょっとどうかと思うけど。

考えてみると、10 年以上のキャリアがあって、これだけのアルバムを出してきてて、常に一定以上のクオリティを保ち続けてるってスゴイことだし、今の時代にはすごく希有な、貴重なアーティストだなぁ、と思ったりもする。最近はジャック・ジョンソン辺りとの絡みで、ちょっとオシャレなサーフ・ミュージック的な人気もあるみたいで、それはそれで、音楽的なクオリティが低いわけでもないし、無闇に何かに迎合してるわけでもないから全然悪いことじゃないと思うし。ただ、個人的には、海のイメージじゃないような気はするけど。


BEN HARPER & RELENTLESS7 "Number With No Name"
(From "White Lies For Dark Times")










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