2009/05/13

Organic vibes.

"Above the Bones"

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MISHKA(J.K. Livin Records)

気がつけば 30 代の半ばを過ぎても 1 年の半分くらいをショーツ・パンツで過ごしてるわけだけど(温暖化に伴ってその傾向は強くなってる)、ここのところすっかりショート・パンツ向きな季節になってきてて、当然、聴きたい音楽もそういう気分を反映したようなモノになったりする。そんな最近のヘヴィー・ローテーションのひとつがちょっと前にリリースされたミシカのサード・アルバム。俳優のマシュー・マコノヒーの主宰する J. K. リヴィン・レコーズの第 1 弾リリースなんだとか。ハリウッドのこととか疎い(というか、興味がない)んで、よく知らないけど。

ミシカといえば、カリブ海のボートの上で育ったっていう異色の経歴を持つカナダ人のアーティスト(同じ境遇で育った姉はヘザー・ノヴァだったりする)。仕事で行ったフジ・ロックでライヴを観たことがある。1999 年にクリエイションからファースト・アルバム "Mishka" がリリースされた後だったかな。レーベルがクリエイションだったからか、ちょっとロックっぽいプロモーションがされてたようなイメージがあって、でも、ライヴはシンプルでアコースティックな、まぁ、言っちゃえば地味な感じで、レゲエの印象がけっこう強かった。そんなギャップのせいもあったのか、はたまた知名度が低かっただけだったのか、あまり人が集まってなかったような記憶がある。でも、個人的にはそれが逆に良かったんだけど。ボケッとノンビリ楽しめて。ライヴ自体はすごく良かったし。(最近は行ってないから、どうなのかわかんないけど)フジ・ロックみたいなイベントって、どうしてもネーム・ヴァリューがあって、ヒット曲のあるアーティスト(=ビッグ・ネーム)に有利に、新人に不利になりがち(実力とは別の次元で)。ステージがひとつのイベントならどんなに知名度のない新人でもとりあえず観て(聴いて)はもらえるから、ライヴが良ければ「勝てる」けど、ステージが複数あるイベントだと観てすらもらえないから。ちょっとハナシがズレちゃったけど、そんなわけで、ミシカにはわりといい印象があって、メチャメチャ好きってわけではないものの、まぁ、リリースがあればちょっと気になる存在だった。

アルバムとしては、2006 年にリリースしたセカンド・アルバム "One Tree" 以来のリリースになるんだけど、ルーツ・レゲエ / ロック / フォーク / ブルース / ソウルなんかの影響を消化したアコースティックでレイド・バックしたサウンドもソウルフルなヴォーカルも健在。メチャメチャ名盤ってわけじゃないし、特にキャッチーな曲が入ってるわけではないけど、アルバム全体に貫かれてるオーガニックなグルーヴがなかなか心地いい。最近は、ジャック・ジョンソンなんかに代表されるようなサーフ・ミュージック的な文脈でとらえられてるみたいだけど、まぁ、その気持ちもよくわかるかな。演ってることはファーストの頃から全然変わってないけど。


MISHKA "My Love Goes With You" (From "Above the Bones")









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