2010/02/21

For your further understanding. For your deeper thoughts.

『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 公式ガイドブック 2 
 安彦 良和 著(角川グループパブリッシング Link(s): Amazon.co.jp 

これまでにも発売されるごとにレヴューしてる安彦良和先生による描き下ろしリライト版のファースト・ガンダム『THE ORIGIN』の公式ガイドブックの 2 巻。『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 20 巻 ソロモン編・後』とほぼ同時に発売されてたんだけど、ちょっと買い忘れてたんで、遅ればせながらという感じでレヴューを。

まぁ、内容はタイトル通りっていうか、『THE ORIGIN』の設定やキャラクター、ストーリー等について補足的にまとめてるモノで、まぁ、『THE ORIGIN』をキチンと全部読んでないと楽しめない内容ではあるけど、安直な感じに作られがちなこの手の本としては、わりと読み応えがある感じに仕上がってる。

その最大の要因はやっぱり、安彦先生のインタヴューと書き下ろしのショート・ストーリー。特に安彦先生のインタビューで語られてる「シャア・セイラ編」〜「開戦編」〜「ルウム編」でのシャアの描き方に関する部分は、さすがは安彦先生って感じで読み応え十分。やっぱり、ガンダムを深く理解する上でシャアってヤツをどう捉えるかって問題は避けて通れない部分なんで。それこそ、『機動戦士ガンダム UC』にまでつながる部分って言えるかも。あと、個人的にツボだったのは、どうも安彦先生はデギンが好きっぽいってこと。インタヴューの中でなぜか「デギンさん」って「さん付け」で呼んでるし。他のキャラクターは呼び捨てなのに。実際、なかなか味わい深い人物に描かれてるんだけど、その理由が垣間見えてくる。

書き下ろしのショート・ストーリーも、やっぱりシャアにまつわるちょっとビックリな、でも、なかなか面白いハナシ(ネタバレになるんで詳しくは書かないけど)。まぁ、そういう風に考えると、表紙がモロにシャアなのも納得がいく。

ガイドブックの 1 巻がカバーしてたのがジャブローまで(単行本の 1 〜 8 巻)の部分だったんだけど、内容的にはその続きって感じじゃなくて、1 巻とダブる部分もありつつも、主眼は 1 巻以降の部分に当てられてて、なかなかいい感じのバランス。特に、「シャア・セイラ編」〜「開戦編」〜「ルウム編」ってのは、これまで具体的に描かれてはいなかった部分なだけに、すごく興味深い内容が多いし。

まぁ、このタイミングでガイドブックの 2 巻が出るってことは、完結した後に 3 巻が出るってことなのかな? でも、書き終えた後の安彦先生のインタヴューってのも読みたいし、書き下ろしのショート・ストーリーも楽しみなんで、出たらやっぱり買っちゃうと思うんだけど。


『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 公式ガイドブック 1 
 安彦 良和 著角川グループパブリッシング Link(s): Amazon.co.jp

せっかくなんで、レヴューしてなかった公式ガイドブックの 1 巻も合わせて。

公式ガイドブックの 1 巻は 2004 年 8 月発売で、タイミング的に単行本の 1 〜 8 巻、つまりジャブロー編まで終わったところで発売された。

THE ORIGIN』の設定やキャラクター、ストーリーなんかについて補足的にまとめつつ、安彦先生のインタヴューと書き下ろしのショート・ストーリーが掲載されてるって内容はもちろん一緒なんだけど、最初だから、より『THE ORIGIN』って企画自体の説明的な感じになってるかな。設定に関する安彦先生の一言コメントがなかなか面白い。例えば「自分に一番近いと思うキャラクターはハヤト」とか言ってたりして。

もちろん、安彦先生のインタヴューも読み応え十分なんだけど、あと、個人的にちょっとツボだったのは、いろいろな後続の漫画家たちが各 1 ページで『THE ORIGIN』+安彦先生に対してイラスト+コメントを寄せてる「特別寄稿」の中に、『プラネテス』の幸村誠が含まれてたことかな。まぁ、個人的に好きだってだけなんだけど、そのつながりにも、幸村誠が語る『THE ORIGIN』+安彦先生(≒ガンダム)にも興味があった(実際、なかなか味わい深かった)し、期待してなかっただけに、ちょっと嬉しい驚きだった。

そして、書き下ろしのショート・ストーリー『その前夜』は、シャアがサイド 7 に仕掛ける直前の、ちょっとしたことを描いたハナシで、これもまさに安彦節って感じでなかなか味わい深い。

まぁ、多分にマニアックなアイテムである感は否めないし、決して必須(必読)ってわけではないと思うけど、『THE ORIGIN』を、そしてガンダムをより深く味わうためには、読んでおいて損はないないのかな、と。


『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』既発巻:
 

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