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前にレヴューしたアリシア・キーズほど存在としての 'ポップ感' みたいなモノは感じさせないけど、やっぱり「才色兼備」って言葉がよく似合う、フォーキーでナチュラルなサウンドで人気のイギリス人女性シンガー・ソングライター、コリーヌ・ベイリー・レイの、2006 年リリースのセルフ・タイトル・アルバム "Corinne Bailey Rae" 以来となるセカンド・アルバム。
前作は世界的にもかなりヒットしてたんで、そういう流れを考えるとかなりインターバルが開いた印象かな。まぁ、個人的には前作もすごく好きだったので、すごく楽しみにしてた 1 枚。リリースは前月なんで、ちょっと時間が経っちゃったけど、もちろん、リリース直後にチェックしてたんで。
一聴した印象としては、溌剌としたイメージだった前作と比べて落ちついたというか、ちょっと暗いような感じかな。前はルックスが機動戦士ガンダム MS イグルーに出てくるヨーツンヘイムのオペレーターのジーン・ザビエル嬢にちょっと似てるなぁ、なんて思ってたんだけど、髪も伸びてるし。サウンド的にも、ちょっとロックっぽいサウンドの曲もあったりして。何でも、前作リリース後に旦那さんが 2008 年に休止したりしてたらしいんで、そう言われてみればインターバルの長さも、サウンド面の印象も、まぁ、ある程度納得はいくんだけど。
そうは言っても、別に出来が悪いのかって言うと、全然そんなことはなくて、最初の印象こそそれほど強くなかったけど、気が付くと何度も聴いてて、聴くごとにジワジワ効いてくるような、そんなアルバムに仕上がってる。派手さこそないものの、過剰さを排除した抑制が利いたフォーキーなサウンド・プロダクションも、これ見よがしに歌い上げたりせず、いいサジ加減で聴かせるヴォーカルも、いい意味ですごくイギリス(=UK ブラック)っぽいし。こういうのって、普通に聴いてると何でもないって思えわれがちだけど、探してみると実はなかなかないし、特にアメリカの音楽シーンからはあまり出てこない(いてもあまりメジャーにはなれない)タイプ。そういう意味では、けっこう希有なアーティストであり、アルバムって言えるのかな。ナチュラルなルックスと存在感もすごくいいし。最近、繰り返し聴いてる 1 枚。
CORINNE BAILEY RAE "The Sea" (From "The Sea")
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