『僕たちの好きなかわぐちかいじ』(宝島社) ★★★☆☆
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宝島の別冊ムック・シリーズの 1679 冊目(!)らしいんだけど、別冊宝島シリーズ自体にはあまり馴染みがないんで正直良く知らなくて(ガンダム絡みのモノをチラチラ見た記憶があるくらいかな? 個人的には、この手の「手っ取り早く解った気になれる」勘違いを推奨するような感じのモノって好きじゃないんで)、しかも、今回特集のかわぐちかいじについてもそれほど熱心な読者ってわけじゃなかったりする。じゃあ、何で読んじゃったかっていうと、ズバリ、かわぐちかいじと福井晴敏の対談が読みたかったから。
前に書いた福井晴敏の『終戦のローレライ』のレヴューで、福井晴敏とかわぐちかいじの作品が似てるって感じてたんだけど、実際に当人同士に面識や交流があるかとか、お互いをどう思ってるのかについては何も知らなかったんで、今回、2 人の対談が実現してたのは、なんか、「あぁ、やっぱり」って腑に落ちた感じで。しかも、当人同士がお互いに共通点を感じ合ってるし。もちろん、単純にすごく興味深い組合せでもあるし。
やっぱり、2 人の共通項としては、対談のタイトルが「ヒューマニズムのみで戦争を語るな!」って付いてるように、戦争(の描き方)になるんだけど、お互いに共通点と相違点を認め合いつつ、互いをキチンとリスペクトし合ってて、なかなか読み応えがあったな、と。まぁ、単純に、組合せのの妙というか、この 2 人なら、まぁ、間違いないし、「こういう感じになるよな」って感じではあるんだけど、普通に興味のある 2 人だったんで。個人的には十分満足。
そうは言っても、「かわぐちかいじについてもそれほど熱心な読者ってわけじゃなかったりする」って書いた通り、かわぐちかいじ作品は全 43 作品のくち、たぶん 1/4 くらいしか読んでないし、しかも、読んでるのがわりと最近のモノ、具体的には『沈黙の艦隊』(『瑠璃の波風 沈黙の艦隊 ~ 海江田四郎青春譜』も含む)・『ジパング』・『イーグル』・『太陽の黙示録』とかだったりするし、やっぱりこの手の本自体はあまり好きではないんだけど。ただ、わりとかわぐちかいじ自身がコミットしてるっていうか、協力的な感じな点は悪くないけど。
まぁ、個人的には、かわぐちかいじと福井晴敏の対談だけのために読んだし、それだけで十分だったりはしたんだけど。
Climb as you like.
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