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2010/03/03

How to face wars.

僕たちの好きなかわぐちかいじ』宝島社) 
 Link(s): Amazon.co.jp 

島の別冊ムック・シリーズの 1679 冊目(!)らしいんだけど、別冊宝島シリーズ自体にはあまり馴染みがないんで正直良く知らなくて(ガンダム絡みのモノをチラチラ見た記憶があるくらいかな? 個人的には、この手の「手っ取り早く解った気になれる」勘違いを推奨するような感じのモノって好きじゃないんで)、しかも、今回特集のかわぐちかいじについてもそれほど熱心な読者ってわけじゃなかったりする。じゃあ、何で読んじゃったかっていうと、ズバリ、かわぐちかいじと福井晴敏の対談が読みたかったから。

前に書いた福井晴敏の『終戦のローレライ』のレヴューで、福井晴敏とかわぐちかいじの作品が似てるって感じてたんだけど、実際に当人同士に面識や交流があるかとか、お互いをどう思ってるのかについては何も知らなかったんで、今回、2 人の対談が実現してたのは、なんか、「あぁ、やっぱり」って腑に落ちた感じで。しかも、当人同士がお互いに共通点を感じ合ってるし。
もちろん、単純にすごく興味深い組合せでもあるし。

2009/04/10

Eats regional.

東京ひとりめし

. :
ミーツ・リージョナル 編(京阪神エルマガジン社)

いつも独特の切り口の特集で、情報誌が軒並みつまらない時代に孤軍奮闘してる(?)感すらある関西の情報誌
Meets Regionalの別冊ムックで、タイトル通り、「東京で、ひとりで」ってテーマのメシ屋の特集。大人数でワイワイ食べるのもそれほど得意じゃないし、酒も飲まない(飲みの場が苦手な)人間にとっては、こういう内容はちょっとありがたい。別に「酒なし」って括りなわけじゃないけど、どうしても「ひとりでは入りにくい」「酒を頼まないと怪訝そうな顔をされがち」な店が世の中的にはまだまだけっこう多くて、そうではない選択肢は貴重なんで。

まぁ、そういう生活を東京で 15 年くらいしてきてるわけで、それなりに知ってる店も多いんだけど、日頃あまり行かないエリアもカバーされてるし、昔よく行ってた店の健在ぶりが確認できたり、知らなかった新しい店を発見できたりと、なかなか嬉しい内容。ジャンルも多岐に渡ってるし、深夜でも OK の店とか、フツーにありがたいし。新しくデータベースに加えたい店も多い。コンテンツは雑誌でいいので、地図だけでも Google Maps と連動しててくれたらスゲェありがたいんだけど。

Meets Regional』っていうと、昔は大阪や京都に行くと必ずチェックしてて、「こういうのって東京にはないよなぁ」って羨ましく思ってたローカル誌のひとつ。いつ頃からか、東京の書店でも見かけるようになったけど。特に一連の京都の特集の号にすごくお世話になった。やっぱり、単に情報をたくさん詰め込んでるんじゃなくて、切り口の面白さと、その切り口に沿った(ある種、思い切った)取捨選択が抜群で、正しく「編集」で勝負できてて、とてもいいな、と。見かけると、ついつい手に取っちゃう雑誌のひとつ。

2009/03/28

Caribbean Rhyme.

旅学 No.3 キューバ & ジャマイカ

(A-Works)


4travel vol.1 楽園革命 キューバへの旅


(角川メディアハウス)


どちらもちょっと前に発売された雑誌だけど、それほどの頻度で発行されてるわけじゃないっぽいのでまだ普通に店頭に並んでるだろうし、そして、別に相互に関係があるわけじゃないけど奇しくも近いタイミングで発売されて、テーマが近かったので、合わせてレビューを。

テーマは見ての通り「キューバ」。まぁ、チェの映画が契機のひとつになってるんだと思うけど(そういえばまだ見れてない)、個人的には、
チェの映画の有無に関わらず、今、いちばん行ってみたい場所・国(ふたつは意味が異なる)のひとつだし、ちょっと前からホセ・マルティの本を読んでたりもするんで、もちろん要チェックだろ、と。

旅学』は 'No. 3' ってなってるから 3 号目なのかな。今まで、店頭では見たことがあったけど、買ったことはなかった。出版してる A-WORKS という高橋歩の本をたくさん出してるって印象くらいしか持ってなくて、しかも読んだこともないから、先入観レベルのイメージしかなかったんだけど、旅学』を読んでみて感じたのは、やっぱり、なんとなく、ちょっと青くてテレくさい感覚。キライじゃないだけど、同時に、やっぱりどっかでちょっと引いちゃう部分もあって。ヒネクレ者だからか、年をとったからなのか。

まぁ、そういう感じをちょっと持ちつつも、内容はなかなか読み応えがあって面白いし、写真もキレイ。サブ・タイトルは「 美しきカリブ、ふたつの幸福」で、キューバとジャマイカっていう、近くなのに微妙に似てなくて、あまり並べて語られることのないふたつの国を並べて紹介するのってすごく新鮮。両国の共通点は地政学的な部分、つまりカリブの島国であることと、素晴らしい音楽を生み出したこと。片や元スペインの、片や元イギリスの植民地。宗主国こそ違っても、基本的にはあまり代わらない構図ってこと。

でも、近現代になるとだいぶ様相が変わってくる。キューバはスペインの後、アメリカに実質的に植民地化されたけど、
革命を起こし、その後、アメリカに逆らい続けてはや 50 年。「清貧」路線というか、慎ましくもパワフルに、楽しげに生きてきた。その結果として、このご時世にはむしろすごいストロング・ポイントになってる国家レベルの優れた有機農業と医療を持ってたりする。その辺の内容が、堅苦しい感じじゃなくて上手くまとめられてるんで、あまり予備知識がなくても楽しみやすい。

一方のジャマイカはイギリスから独立した後、地政学的に近いアメリカの影響をモロに受けて、「拝金」路線というかグローバリズムというか、治安の悪化とか格差とか、ティピカルな問題を抱えながら物質文化を追従してる。日本も含めて、世界中のほとんどの場所が似たような状態ではあるんだけど、ボブ・マーリーが "Stand up for your rights!" って鼓舞した国だって考えると、その現状はかなり微妙というか、複雑な心境だったりする。誌面的には、ジャマイカ部分は写真と詩(なのか?)と原稿がひとつだけなんで、キューバ部分と比べると、ちょっと多角性は欠けるかな。一発勝負と言えば潔いけど、予備知識なしだとちとツライかも。

まぁ、それにしても、すごいコントラスト。「場所」としてはメチャメチャ近いのに、「国」としてはけっこう遠い。
地図で見たら近くてビックリ。大きさの違いにもビックリだけど。こういうくくり方、言い換えれば「編集」ってすごく面白いし、正直、ちょっとヤラレタ感もあったりして。

他にも、トータス松本のカリフォルニアへのサーフ・トリップとか、これまでに何度か触れてる福岡正信氏についてだったり、冬の富士登山の記事だったり、なかなか面白い記事と写真が載ってて。雑誌自体のテーマが「旅」なんで、その時点である程度、ストライク・ゾーンではあるんだけど、期待したよりも楽しめた印象。

一方の
4travelは、「旅行のクチコミサイト」というキャッチ・コピーの付いたサイト、4travel からスピン・オフした(って言っていいのかな?)雑誌(っていうか、ムックっぽいけど)。こちらの特集もキューバなんだけど、ハイライトは何と言ってもあのシエラ・マエストラ(そう、「あの」シエラ・マエストラ!)に登った記事。メチャメチャ行ってみたいだけに、個人的にはこれだけでももうすでに満足なんだけど、他にもキチンと歴史やら名所やら音楽やらもキチンと触れられてて、なかなか充実した内容になってる。

しかも第 2 特集が、スペイン〜モロッコへの自転車の旅! これも、前からスペイン〜ジブラルタル〜モロッコってのに興味があったんでドンピシャなんだけど、しかもチャリかよ、って。すごく魅力的。他にも、「次なる世界遺産を探せ」とか「日本最古のブランド 出雲」とか、まぁ、4travel なんで、ちょっとライトなまとめ方ではあるんだけど、これはこれでなかなか面白いし、間口は広いのかな、と。

まぁ、「旅」と「旅行」って似て非なるというか、だいぶイメージの違う言葉で、
あえて区別するなら『旅学「旅」、4travel』は「旅行」ってイメージなのかな。どちらもいい意味で。まぁ、広義の「旅」については、それこそ古今東西世界中の作家やら学者やら哲学家やら中田英寿やらがいろんな言葉で定義してるわけだけど、個人的には LB 総出演フィーチャリング・スカパラのスチャダラ・クラシック "Get Up & Dance"("スチャダラ外伝" 収録)のボーズのパンチライン「トール ダーク ハンサム ブサイク イカリ肩 デブ チビ メガネにヒゲ ワシ鼻 人との出会いが旅だから 借金してでも行きたいな」なわけで、「旅」をテーマにした雑誌なんて面白くならないわけがないと思うんだけど、この 2 冊を読んでたら、なんか、ちょっと、っていうか、すごく、どこかに行きたくなっちゃった(っつうか、キューバに、なんだけど)。あらためて。

2008/01/15

Aloha spirits among the ocean.

ホクレア号について語ろう! 』(マガジンハウス) 
 
ホクレア号に関するターザン別冊のムック。内容的にはダブるところもあるけど、『星の航海術をもとめて併せて読むとヴィジュアル的にも補完されていい。

パタゴニアが発行した "Patagonia: Notes from the Field" にホクレア号が紹介されてることもこれを読んで初めて知ったし、ハワイやカヌーに関する基礎知識も紹介されてて、幅を広げてくれる。こういうファンクションは雑誌ならでは。