2009/05/09

Sunshine folk music.

GABY HERNANDEZ "When Love" (Armed Orphan)  

ビルド・アン・アークやザ・ライフ・フォース・トリオ、アモンコンタクトなどの作品にフィーチャーされてる LA 出身の女性シンガー・ソングライター、ギャビー・ヘルナンデスのソロ・アルバムで、プロデュースは前に "Suite For Ma Dukes" をレビューしたカルロス・ニーニョ。

ちょっと前にリリースされたカルロス・ニーニョの "High With A Little Help From" も素晴らしい出来映えだっただけに、期待してたんだけど、いい意味で期待を裏切ってくれたアルバムかも。

何が期待を裏切ったかというと、そういう文脈だったんで、もうちょっとクラブ・ミュージック寄りだったり、ディープでスピリチュアルなフリー・ジャズ寄りだったりするのかと思ったら、どちらでもなかったんで。音は、アートワークの写真のイメージそのままというか、すごくドリーミーでフォーキーなアコースティック・サウンドで、ギャビーのヴォーカルもとても幻想的で、黒さはほとんど感じられない。もっと「濃い」感じなのかと予想したけど、思いの外、あっさりとした仕上がりで。ただ、出来はすごくよくて、派手でポップな曲は全然ないけど、シンプルで出しゃばらない音作りとヴォーカルがすごく心地いい。まさかこういうディレクションだなんて思いもしてなかったんで、いい意味で驚いたし、彼女の資質もあるんだろうけど、カルロスのプロデューサーとしての懐の深さも感じられるかな。

ポップさとか派手さは全然ないし、すごくジャンル分けがしにくかったりもするんだけど、内容はなかなか良心的。いい意味でジャマにならない音というか、トゥ・マッチな主張をしない音というか、いろんなシチュエーションにわりとマッチする音だったりするんで、BGM にもなりやすい。何だかんだ言って、けっこうちょくちょく聴いてたりする。まぁ、平日よりは休日、都市よりは郊外な音であることは間違いない。


GABY HERNANDEZ "There Can't Be More Than This" (From "When Love")









0 comment(s)::