2009/05/10

Art of change in public.

THIS DAY OF CHANGE Photo Exhibition 
(クーリエ・ジャポン編集部 / 講談社) 
 
COURRiER Japon 2009 年 3 月号』と写真集『ディス・デイ「希望の一日」』のレビューでも触れた写真展。'THIS DAY OF CHANGE' は、2009 年 1 月 20日、つまり、バラク・オバマの大統領就任という「希望の日」の世界の様子を、世界中の 100 名を超えるフォトグラファーが 'HOPE' をテーマに撮影するって企画で、雑誌特設サイト写真集とこの写真展で構成されてる。この写真展は 4 月 29 日から 5 月 31 日まで新宿高島屋 2F の JR 連絡口、ペデストリアン・デッキで写真展も開催されててて、オープン・スペースなのでもちろん入場無料。高島屋側と東急ハンズ側にそれぞれ告知があって、バラク・オバマとマーティン・ルーサー・キング Jr. の言葉がフィーチャーされてる(写真の黄色いテキスト)。一応、許可なしの写真撮影は NG ってことだったんで、写真は高島屋側の告知部分で。

場所は、高島屋から東急ハンズにかけてのデッキ部分(紀伊国屋へ渡る橋の手前まで)で、JR の線路沿いのガラスの部分に写真とテキストが掲示されてる。点数はかなり絞り込まれてるんだけど、その分、1 枚 1 枚がかなり大きなサイズなので、ジックリと写真と向き合えて、なかなかの見応え。もうちょっと点数があったらもっと良かったけど。

写真自体ももちろん素晴らしいんだけど、掲示の仕方もシンプルだけどすごくキレイで、細かい部分までキチンとこだわりが感じらる全体のアート・ディレクションも秀逸。オープン・スペースでこういう展示をやるって、海外なんかではよくあるけど、日本で、しかもこれだけキチンとしたコンセプトとアート・ディレクションでやることってなかなかないし、すごく面白くて意義のある試み。この手の企画って、行ってみるとけっこう、手抜きというか、企画はいいんだけど細かいところがイマイチ頑張り切れてない、残念な感じのモノが、特に日本では多いんだけど、そういう意味でも完成度が高くて、素晴らしい企画なんじゃないかな、と。もちろん、雑誌特設サイト写真集を含めた 'THIS DAY OF CHANGE' も素晴らしいし。

ただ、みんな、買い物とかに夢中でそれどころじゃないのか、思った以上に通行人は意識してないというか、見てなかった感じなのがちょっと残念だけど。リテラシーというか、意識の問題なのか? アートとか、政治とか、社会とか、生活とか、いろんな意味で。

脳内 BGM はやっぱり "A Change Is Gonna Come"。1995 年の "The Promised Land" ってドキュメンタリーのサウンドトラックに収録されてる、今となっては懐かしい孤高の天才、テレンス・トレント・ダービーがブッカー T & MG'S と共演した美しいカヴァー・ヴァージョンで。


TERENCE TRENT D'ARBY + BOOKER T & MG'S "A Change Is Gonna Come"(From "Do You Love Me Like You Say: The Very Best of Terence Trent D'Arby")
 









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