2009/11/19

So solid. So soulful.

"DJ MARKY & Friends Presents MAKOTO" (Innerground
 Link(s): Amazon.co.jp

かなり前にアルバム "Believe in My Soul" をレヴューした MAKOTO が、ブラジリアン・ドラムンベースを代表するアーティスト、DJ マーキーが XBS と主宰するレーベル、インナーグラウンドからリリースしたミックス CD。インナーグラウンドの音源を中心に、自作のトラックも随所に使った選曲で、ソウルフルでスムースでありながら適度にアップリフティングな疾走感もあって、すごく MAKOTO らしいミックスに仕上がってる。

MAKOTO とは付き合いが長くて、10 年以上前から彼のトラックはコンスタントにチェックしてきてるけど、まぁ、当時から早熟というか、ビックリするくらいクオリティの高いトラックを作ってたんで、プロデューサーとしては全幅の信頼を置いてるっていうか、まぁ、安心して聴けるアーティストのひとりで、その印象は今も変わってない。ただ、当時は DJ としての印象はそれほど強くなくて、どっちかっつうと「スタジオの人」なイメージだった。でも、それ以降の活動の中で、世界中をツアーして回る中で DJ としてもかなり鍛えられたというか、最近ではすっかり DJ としてのステイタスも確立してて、プロデューサーとしても DJ としてもすごく充実してることが感じられるんだけど、そんな充実ぶりがこの "DJ MARKY & Friends Presents MAKOTO" からも強く伝わってくる。

DJ マーキーが DJ マーキー & フレンズ名義で 2007 年にリリースしたコンピレーション "The Master Plan" にも DJ マーキーとの共作トラックが収録されてたけど、今回の "DJ MARKY & Friends Presents MAKOTO" でも DJ マーキーとの共作トラックを含めて、自分のトラックを随所に混ぜつつ、すごく MAKOTO らしいスムースでソリッドで音楽的なドラムンベースの世界を展開してる。これだけ自然に自作のトラックを混ぜられるのも MAKOTO ならではだと思うし。ワールドワイドなドラムンベース・シーンで活躍しながら、移り変わりの早いシーンのトレンドみたいなモノはリアルに感じて(必要最低限は)キチンと意識しつつも、「芯」みたいな部分は 10 年以上前から全然変わってない。こういうタイプのサウンドがワールドワイドなドラムンベース・シーンでメインストリームなのかっていうと、決してそんなことはないような感じがするけど、でも、いろんなタイプのサウンドのドラムンベースが作られて、細分化しつつ共存してる中で、その中の主要なスタイルのひとつであり、プロデューサーとしても DJ としても、そのシーンを支えてるアーティストのひとりであることは間違いないと思うし。

まぁ、初めて会った頃の「シャイな若者」な印象が強いんで(その印象が今も基本的には変わってないけど)、ついつい年上風を吹かせて「頑張ってるなぁ」とか言いたくなっちゃうけど、いろいろなことに翻弄されながらも地に足着けて活動し続けてきたことには、ただただリスペクトを感じつつも、そんな個人的な感慨は抜きにしても、純粋に 1 枚の作品として、フツーにいいミックスだなって思ったりもする。それが一番大事なことだし。フツーに、贔屓目抜きにして、最近愛聴してる 1 枚なんで。特に夜中にランニングするときの BGM としては、最近、DJ AKi くんにもらったミックスと並んで、ヘヴィー・ローテーション中。すごくシックリくる。ただ、このアートワークに関しては、正直、ナゾではあるけど。

試聴用のサンプルを貼りたかったんだけどミックス CD は貼りにくいんでナシで。Beatport とかで聴けるんで、興味があったらそっちをチェックしてもらえれば。そういえば、今週末にはリリース・パーティ @ LOOP もあるらしい。行けるかわかんないけど。
HUMAN ELEMENTS

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