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2010/09/26

Walls come tumbling down.

1989 世界を変えた年
 マイケル・マイヤー 著 早良哲夫 訳作品社)  
 Link(s): Amazon.co.jp
 
 
前から興味があったテーマのひとつに冷戦があって、なるべく勉強するようにしてるんだけど、これはその中でもかなりド真ん中というか、ハズすことのできない '1989 年' という年について描いた一冊。著者は 1988 〜 1992 年という激動の時期に『ニューズウィーク』誌のドイツ〜東ヨーロッパ圏の支局長を務めていた人物で、ベルリンの壁が崩壊したときに東ベルリンにいた数少ない西側ジャーナリストでひとりで、西側の人間で最後にチャウシスクにインタヴューした人物でもある。これだけで、ほとんど反則っていうか、面白くないわけがないんだけど、実際に期待を裏切らない読み応えだった。

原書 "The Year That Changed the World: The Untold Story Behind the Fall of the Berlin Wall" が出版されたのは 2009 年。ちょうど、1989 年から 20 年後ってタイミングなんだけど、さすがに 20 年経ってるし、しかも、その 20 年間にいろいろなことが起こっているんで、いわゆる典型的な西側的な、っていうか、アメリカン人的な視点でハナにつくところがないわけではないけど、でも、まぁ、決して浮かれたテンションってわけでもないことが特徴かな。つまり、冷戦の '勝利' ってのは、本当に多くのアメリカ人が信じてるような '完勝' だったのか? って部分に、多少なりとも疑念を抱いてて、その疑念の根幹に何があるのかを確認するために、あらためて 1989 年に起こった出来事を検証してるって印象。まぁ、さすがに、そうならざるを得ないのが 1989 年の後の 20 年間だったんだと思うし、こういう風にキチンと検証するってことにはすごく価値があると思うし。


2010/08/05

65 years later and still in the nuclear age.

核のアメリカ ー トルーマンからオバマまで吉田 文彦 著 
岩波書店)  Link(s): Amazon.co.jp

ある意味、ここ最近の最もホットなトピックのひとつでありながら、実はメチャメチャ古いトピックでもあり、なおかつ、わりと意味不明なロジックが横行していながら、そこは何故か棚に上げて議論するのがコンセンサスになってる感のある「核」の問題について、ちょっとお勉強してみようかな、と思って読んでみた一冊。発売は去年の 7 月なんで、わりと新しい本って言えるのかな。何ヶ月か前に読んでてレヴューし忘れてたんだけど、8 月と言えばどうしても想いを馳せてしまう(そして、そうするべき)時期でもあるんで、アリなのかな、と。

なんで「
今、ホットなトピック」なのかというと、その大きな要因は、もちろん、バラク・オバマのプラハでの演説とそれ以降の動き(いい意味でも悪い意味でも)。演説自体は、言うまでもなく、歴史的なものだったし、ちょっと感動的ですらあったけど、でも、ちょっと冷静に考えてみると、なかなかナゾが多いのが「核」の問題だったりもするんで。

2010/05/25

It's been (and still) too cold.

『ザ・コールデスト・ウインター 朝鮮戦争(上・下)』
 デイヴィッド・ハルバースタム 著
 山田 耕介・山田 侑平(文芸春秋)
 Links: Amazon.co.jp(上巻下巻


 


言わずと知れた歴史的なアメリカ人ジャーナリスト、デイヴィッド・ハルバースタムの遺作。原著は 2007 年発行の "The Coldest Winter: America and the Korean War" で、訳書の出版は 2009 年。出た頃から読みたいとは思ってたんだけど、それなりにヘヴィーな本なんで(量的も内容的も)読むのがちょっと遅くなっちゃったのが、ようやく読了。まぁ、感想としては、期待に違わぬ出来映えで、かなり読み応えのある 1 冊(っつうか、上下巻 2 冊)だったかな、と。

「読みたいとは思ってた」理由は 2 つあって、ひとつは単純に朝鮮戦争に興味があったから。そして、もうひとつはデイヴィッド・ハルバースタムの作品だから。まぁ、どちらかっていうと、前者が理由がメインで、後者の理由がダメ押しになった感じ。