『MOONLIGHT MILE 19 巻』
『太田垣 康男 著 (小学館) ★★★☆☆
『Link(s): Amazon.co.jp
前にも 16 巻・17 巻・18 巻をレヴューした『MOONLIGHT MILE』の最新刊。年末に発売されてたんだけど、18 巻の発売が 6 月だから、約半年ぶりの新刊。ここのところ、すっかり半年に一冊くらいのペースになってて、さすがに久々な感は否めない。まぁ、オトナ向けのコミックとしてはアリなペースではあるけど、年に 3 冊くらい読みたい感じはしちゃう。
概要は 18 巻のレヴューにある通りなんだけど、ストーリーは既に第 2 部に入ってて、地球ではインドとパキスタンの全面核戦争が起こってて、月面で生まれた「ムーンチャイルド」が幼少期を終えて少年期を迎えてるって時代。月開発が(一見)華々しく進む反面、中国との新たな冷戦構造もありつつ、核戦争で住む場所を追われた大量の移民が月に流入し、華々しい(でも、全面的に管理が行き届いた)表の世界だけじゃなく、裏の世界=ファヴェーラも形成されているような、そんな月社会のアンダーグラウンドを人類史上初のムーンチャイルドを中心に展開していく、なかなかスリリングな展開を見せてる。
第 1 部はかなりリアリスティックというか、'わりと具体的にイメージできる近未来' として SF って感じだったのに対して、第 2 部はもっとブッ飛んだ感じの SF っぽくなってきてる。個人的には、その路線で行き過ぎちゃうとちょっと冷めちゃうところがあって、その危うさも感じなくはないけど、まぁ、なんとかギリギリの一線は保ってるような印象かな。
まぁ、相変わらず、読者の期待をいい意味で裏切るようなアッと驚く展開も随所にあるんで、読んでて飽きないし、早く次を読みたくさせるって意味で、やっぱり優れたエンターテインメントだなぁ、と思わざるを得ない。
*既発巻:
『MOONLIGHT MILE 1 巻』
『MOONLIGHT MILE 2 巻』
『MOONLIGHT MILE 3 巻』
『MOONLIGHT MILE 4 巻』
『MOONLIGHT MILE 5 巻』
『MOONLIGHT MILE 6 巻』
『MOONLIGHT MILE 7 巻』
『MOONLIGHT MILE 8 巻』
『MOONLIGHT MILE 9 巻』
『MOONLIGHT MILE 10 巻』
『MOONLIGHT MILE 11 巻』
『MOONLIGHT MILE 12 巻』
『MOONLIGHT MILE 13 巻』
『MOONLIGHT MILE 14 巻』
『MOONLIGHT MILE 15 巻』
『MOONLIGHT MILE 16 巻』
『MOONLIGHT MILE 17 巻』
『MOONLIGHT MILE 18 巻』
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