2010/09/27

Sounds of organic ambience.

TURN ON THE SUNLIGHT "Turn On the Sunlight"  
(Disques Corde) ★☆
 Link(s): Amazon.co.jp / iTunes Store

これまでにもたびたび関連作品をレヴューしてきたプロデューサー、カルロス・ニーニョの新しいユニット、ターン・オン・ザ・ライトのアルバムで、NYC 在住のギタリストのジェシー・ピーターソンとのコンビらしい。

サウンドの特徴は 'フォーク'。しかも、'フォーキー' っていうよりも、直球ド真ん中で 'フォーク' って印象。まぁ、カルロス・ニーニョはヒップ・ホップをベースにしつつ、かなり守備範囲の広いアーティストで(そこが好きなところでもある)、近作でも、例えば、ビルド・アン・アークの "Love Part 1"・"Love Part 2" もフォーキーな仕上がりだったし、カルロス・ニーニョ & フレンズ名義の "High With A Little Help From" もアンビエントでアシッド・フォークっぽいサウンドだったし、もっと言えば、プロデューサーを務めたギャビー・ヘルナンデスの "When Love" はまさに 'フォーク' だったんで、そういう流れから考えると、個人的にはそれほど違和感はない方向性かな。

ジェシー・ピーターソンについては予備知識は全然ないんだけど、たぶん、このアルバムの方向性は、基本的にはジェシー・ピーターソンの音楽性なんだろうなって気はする。それをカルロス・ニーニョが上手く引き出してカタチにしたような印象というか。

全体を通してリラックスしたオーガニックなアコースティック・アンビエント・サウンドで、あまり難しいことを考えずに聴いちゃえば、「70 年代の隠れた名盤だよ」って言われたら信じちゃいそうなくらい。まぁ、いろいろ深読み(深聴き?)すると、やっぱりカルロス・ニーニョっていうか、クラブ・ミュージック的な方法論やアイデアをベースにしつつ、いろいろな試行錯誤をしてきた結果、ここに辿り着いたっていうか、一周回ってこの上なくシンプルになっちゃった的な感じもいろいろな部分に感じられるし、個人的にはそこがツボだったりもするんだけど。でも、同時に、そんなのはオタクの戯れ言のような気もしてくるくらい、フツーにシンプルなグッド・ミュージック。それで十分な気もするし。派手なキャッチーさはないんだけど、聴けば聴くほどジワジワと効いてくるし、やっと涼しくなってきたこれからのシーズンにピッタリな 1 枚。

TURN ON THE SUNLIGHT "I Love You" (From "Turn On the Sunlight")












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