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1980 年代から活躍するプロデューサーのジェームス・ブラッデルが 1990 年代半ばから使用している名義、ファンキ・ポルチーニ名義で今年の春頃にリリースした通算 6 枚目のアルバム。
ファンキ・ポルチーニっていうと、一応、ニンジャ・チューンズで活躍してきたアーティストで、1990 年代中頃〜末の、いわゆるトリップ・ホップ(ってすっかり死語だけど)的な流れの中で注目された印象はあるし、それなりには聴いてたけど、それほど思い入れを持って追いかけてた記憶はなくて、すべてのリリースをチェックしてたわけでもない。
だから、音を聴くのはもちろん、名前を聞いたのも相当久々で、だからこそ、何の先入観もなく、素に近い状態で聴けたんだけど、正直、いい意味でサプライズだったというか、ちょっと見直しちゃった。
サウンド・ディレクション自体は昔の印象通り、アブストラクトで渋めで、テクノ / エレクトロニカ的な部分とかジャズ的な部分とかヒップ・ホップ的な部分といった要素が、いい意味で上手く融合されたハイブリッドなサウンドなんだけど、音数を抑えたシンプルでディープなプロダクションが個人的にすごくツボで。時にノイジーで、時にメランコリックで、時にエクスペリメンタルで、時にドリーミーで、時にドープで。まぁ、地味っていえばメチャメチャ地味なんだけど、そこもいいな、と。いろんなシチュエーションで聴いても、いい意味で邪魔にならないし、だからこそ飽きもこないし。聴けば聴くほどジワジワ効いてくる感じもあって。
まぁ、正直言って、こういうサウンドを最近のシーンのコンテクストの中でどう表現すればいいのかよくわかんないけど(興味もないし)、古いファンはともかく、最近のファンがどういうキッカケでこういうサウンドを聴いて、その人たちが他にどんなのを聴いてるのかとか、全然想像もつかないけど、こういうアーティストがキチンと活動を続けてて、作品をリリースしてるってことはすごくいいことだし、嬉しいことだなぁなんて思ったりもする。
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