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2010/04/19

Codes of life.

earth code』 Generation Times 編・著ダイヤモンド社)  
 Link(s): Amazon.co.jp 

何の予備知識もなく、書店の店頭でたまたま目にして手に取って、そのままの勢いで読み切っちゃった一冊。結論から言うと、かなりツボな一冊だった。まぁ、一言で印象を言っちゃうと「オトナの絵本」って感じかな。

まぁ、何に魅かれたって、まずはタイトル。'earth code' って語感が抜群。こういうのには、たぶん、人より敏感(過敏?)だと思うので、こういうのにはめっぽう弱い。まぁ、多分に主観的且つ感覚的な部分だからどこがどういいとかってハナシじゃないんだけど。文字通り、「語感」なので。次に装丁・デザイン。やっぱり、モノとしての魅力があるし、つい手が伸びる。最近(ここ 1 年くらいかな?)、なるべく本屋に行くようにしてる(っつうか、かなり無闇に行ってる気がする)んだけど、やっぱり、こういう出会いは現場でしか起こらない。通販でも起こらないし、イマイチ違和感のある「電子書籍」でも起こりにくいだろうことは容易に想像がつく。そして、すごく大事なことな気がする。だって、今、あらためてアマゾンセブンネットショッピング(スゲェネーミングだな、しかし)の製品ページを見てみたけど、全然魅かれないし(っていうか、アマゾンにメールでオススメされてたけど、魅かれてなかったし)。

2009/11/17

El espíritu detrás de la máscara.

ルチャの狂気 覆面の孤独

. :大川 昇 著コトブキヤ

一昨日のエントリーの『ラジカセのデザイン!』に続いて、ってわけでもないけど、もう一冊、写真集っぽくない版型の写真集を。自ら「'プロカメラマン' というよりは 'プロレスカメラマン'」という著者が 20 年以上に渡って撮り続けてきたメキシカン・プロレス=ルチャ・リブレの写真をまとめたモノ、って言っちゃえばそれまでなんだけど、なんか、こう、迫りくるような、不思議なパワーを持った写真ばかり(出版元のサイトで何枚か見れる)で、なかなか趣き深い一冊なので。

ちょっと好きな人には広く知られてる通り、「ルチャ・リブレ(lucha libre)」ってのは「自由な戦い」って意味のスペイン語で、メキシコではかなりポピュラーなスポーツ(っていうか、感覚的には大衆娯楽に近いのかな?)。一般的には、覆面レスラーが多くて、派手な空中殺法とかスピーディなボディ・ムーヴが特徴(実際には、別に空中殺法ばかりじゃないらしいけど)。あと、覆面とか髪とかを賭けて戦う試合(日本では「覆面剥ぎデスマッチ」とか「ヘアー・デスマッチ」とか呼んでたかな?)なんかも、ルチャの特徴かな。

別に、特
ルチャ・マニアなわけではないんで、詳しくはわかんないんだけど、それでも、写真を見てると、キレイなお姉ちゃんを従えて登場してくる感じとか、花火とか派手な仕掛けとか、アメリカン・プロレス的な仕掛けもありつつも、覆面とコスチュームの独特なデザイン・センスとか、やっぱルチャ以外の何モノでもない世界観はすごく強く感じる(ちょっと、ブラジルのカーニヴァルのヴィジュアル・センスとか空気感に似てるかな?)。っつうか、そもそも、半裸の男がマスクを被って戦ってる時点である種、異様だったりもするわけで。アメリカでもヨーロッパでもないアジアでもないセンスっていうか、そういう空気感みたいのがすごく面白いし、興味深い。あと、やっぱ、空中殺法=トペ・スイシーダの写真のカッコよさは際立ってる。もう、単純に美しいし。ホントに「翔んで」る。特にドス・カラス Jr. とか、もう、ホレボレするくらいフォトジェニックで。

思えば、多くの 30 代後半の日本人男性のご多分に漏れず、覆面レスラー / メキシカン・プロレスとの出会いはミル・マスカラスとドス・カラスのマスカラス・ブラザーズだったわけで(動きが遅くて飛ばないエル・カネックはあまり好きじゃなかった)、小学生の頃はマス・カラスが会場に投げるマスクが超欲しかった(でも、ドス・カラスのほうが、ちょっとスリムで好きだったりもしたんだけど。基本的に「弟派」なんで)し、「ミル・マスカラス(mil máscaras)」ってのが「1000 のマスク」って意味だってこととか、「ルチャ・リブレ」とか「プランチャ(・スイシーダ)」とか「トペ・コン・ヒーロ」って単語を、意味も解らずに覚えようとしてた。たぶん、人生の中でのメキシコって国とのファースト・コンタクトだったし、メキシコに対する基本的なイメージはこの頃に刷り込まれた気がするし。まぁ、出会いとしては、すごくいい出会いだったと思うけど。その後は、覆面レスラーっていっても日本人レスラーの印象のほうが強くて、例えば、初代タイガー・マスク(≒佐山聡)とか(スーパー・)ストロング・マシーン辺りはけっこう好きで、獣神サンダー・ライガーくらいまでは観てたけど、ウルティモ・ドラゴンとか三沢光晴のタイガー・マスク辺りになるとあまり観てないし。個人的な嗜好が UWF 〜 リングス 〜 総合格闘技 〜 MMA って流れに向かうに従って、いわゆる「プロレス」的なモノからは離れるようになっちゃったんで。

も、最近、にわかに興味が出てきたっていうか、文化としてとか、デザインとしてとか、そういう面ですごく興味が湧いてきてたりもする。たぶん、ラテン・アメリカには、あまりにも強大で、いろんな面でその影響をまともに受けてて、も、抗わずにはいられない存在としてアメリカって国が常に意識にあると思うんだけど、そのアメリカの一番近くで、長い国境を接しながら、それでもあくまでもラテン・アメリカであり続けるメキシコの歴史とか在り方とかって、すごく興味があるし。そうやってアメリカに抗いながらも、ラフで豪快でゴキゲンで、でも、ノーテンキなけじゃない感じとか、すごくいいし。

実際、写真を見てると、何と言うか、すごく色彩豊かでカラフルだし、仕掛け
も派手だし、ゴキゲンで陽気な感じがするのに、一方で、そこにはモノ悲しさというか、哀愁みたいなモノが漂ってて、だからこその生々しくてリアルに感じられて。なんか、上っ面だけの作りモノじゃない感じというか、ある意味ですごく非現実的な光景なのに、同時に、すごく土着してるようにも見えて。そういう感じが、なんか、すごく味わい深い。トペ・スイシーダの写真とか、ホントに美しくて、でも同時に、この人たちはなんでそこまでするの? 的な思いもたげてきたりして。

あと、やっぱ覆面。スゲェ気になる。まぁ、
もともと、アステカ文明の伝統の影響でマスク的なモノが神聖化されてるみたいなハナシは聞いたことがあるけど(ホントかどうかナゾだけど)、それにしても、こんなにも一般的になってると、その深層にどういう意識があるのか、すごく気になるし。それこそ、シャア・アズナブルじゃないけど、マスクで素顔を隠して別のキャラクターになりきるって行為自体にも、根源的な何かがあるだろうし、それを見てあれだけ喜ぶってところにも何かディープなモノがありそうだし。人は覆面に何を感じ、何を求めてるんだろう? って。あと、覆面が剥がされそうになってる写真とか、ホントは覆面が非現実なのに、破れたところから覗いてる顔の一部のほうが逆に非現実的に感じられたりして、なんか、すごく不思議な感じがするし。

まぁ、写真集としては、
もっと大きなサイズで見たかったなぁなんて思う部分もありつつ、写真の合間に挟まってる詩のセレクトがビミョーな感じというか、ちょっと違和感を感じたりもするけど(まぁ、著者の好みなんだろうけど、 でも、写真のパワーは圧倒的。静止画なのにスゲエ動きがあるっていうか、躍動感があって。なかなかヤバイ仕上がりの一冊だな、と。
mil máscaras

2009/07/21

Train train.

BRUTUS 2009/8/1 号 ニッポン鉄道の旅。

.
マガジンハウス)

別にメチャメチャ好きって感じではないつもりなんだけど、気が付けばわりと買ってることが多い雑誌のひとつが『BRUTUS』。雑誌には「波」みたいなモノがあって、その「波」の大きさとか方向とかがピッタリ合うこともあれば、微妙に合わなくなったり「凪いじゃう」ことがあったりするモノだと思うんだけど、最近はわりと個人的なツボにハマることが多いっていうか、けっこうコンスタントに面白い感じがしてたりする。

そんな
BRUTUS』の最新号の特集は「ニッポン鉄道の旅。」ってことで、新幹線からローカル列車まで、いろんな路線が取り上げられてるんだけど、なかなか興味深い内容で、思いの外、楽しめた。まぁ、世の中は明らかにポスト・モータリゼーションの時代になってるわけで、そういう流れもあってか、わりと見直されてる感がある鉄道だけど(もちろん、だから特集してるんだろうけど)、個人的にもまんまとその流れに乗ってるというか、すごく興味があって面白いなって思ってたりするもんで。

個人的には、国内線の飛行機って、なんか荷物として運ばれてる感じがして好きじゃなくて、断然鉄道派(同じ理由で船もいいなと思ってる)。新幹線みたいに現代的な移動手段として洗練されてる面もありつつ、同時に、なんか、バカっぽくてチャーミングな面も同時に持ってて、すごくいいな、と。そうは言っても、全然詳しいわけじゃないんだけど。「好き」なんても言うのもおこがましいくらい。ホンモノの人たちに対して。鉄道オタクっていうのは、オタクの中でもかなり王道でオールド・スクールなジャンルだと思うけど、個人的には、アイドルとかゲームとか、他のオールド・スクールなジャンルの人とは比べ物にならないほどリスペクトの念を抱いてたりする。だって、彼らはメチャメチャ勉強熱心且つ博識で、計画力も行動力あるし、努力とか労を厭わないし。カルチャーとかルックスとかは確かにビミョーな側面もあるけど、でも、やっぱ、ちょっと、リスペクトの念は抱かざるを得ないな、と。

まぁ、最近の流れとしては、そういうオールド・スクール鉄道オタクにも一定のリスペクトの念を抱きつつも、新しい面にも目を向けてって感じで、わりといい感じに思える。
今回の『BRUTUS』基本的にはそういう流れを踏襲しつつ、でもBRUTUS』らしく上手い感じでまとまってる。

個人的には、写真がすごくいいのが
すごく印象的で、表紙ももちろんだけど、鉄道写真家の写真を集めたページが秀逸(まぁ、「撮り鉄」なんてサブ・ジャンルがあるくらいだから、当然って言えば当然なのかもしれないけど)。他にも、「ニッポンの名駅弁 47」とか、北斗星乗車紀行とか、なかなか面白くて。あと、ブルートレインのヘッドマークのステッカーが付いてて個人的には嬉しかったんだけど、あらためてヘッドマークを見てみると、デザインとしてもすごく面白いなって再確認したり。あと、写真がいいからかもしれないけど、誌面のデザインがいつも以上にいい感じがした。スッキリとシンプルで、でも、なんか、すごくカッコよくて。個人的にはけっこうツボだったりした。ただ、「ニッポン鉄道の旅。」ってタイトルはちょっと違和感を感じるけど。字の並びというか、「ニッポン」と「鉄道」の部分の並びというか、つながりに。「ニッポン、鉄道の旅。」のほうがいいんじゃね? とか。もしくは「ニッポン 鉄道の旅」か。まぁ、細かいことだけど、職業柄、ちょっと気になる。

まぁ、「
わりと見直されてる感のある」と言いつつも、実際には、同時に古いモノがドンドンと失われてて(廃線とかってこと)寂しい面もあったりするし、それ以上に大きな問題として、この国の為政者や財界はポスト・モータリゼーションの流れをまるで感じてない気がするけど(もしくは感じてるから抗ってるのか?)。愛知在住のマリノス・サポーター仲間によると、例の愚策施行の前と後で、愛知〜新横浜間の週末の車での移動の所要時間は 3 倍くらいになってるんだとか。意味不明なエコ・カー減税とかも含めて、どうもこの国は未だにモータリゼーション時代の思想にしがみついてるらしい。

そういうことへのカウンターって意味も含めて、鉄道を見直す動きはすごく面白いと思うし、わりと大事なことが含まれてるなって思ったりもする。なんかバカっぽくていいし。そんなわけで、鉄道モノの内容を取り上げることが多い『旅の手帖』とか『男の隠れ家』とか『一個人』とかまでついつい立ち読みしちゃいがちなんだけど、
BRUTUS』は中身もデザインも一味違っててさすがだなって思ったり。BRUTUS』はちょっと前に山の特集もやってたけど、こういう動きって、ちょっとトレッキングにも似てる感じがするし。今度はぜひ、船旅もやって欲しいもんだ。鉄道とともに、なんか、すごくいい気がしてるので。船旅って。日本は島国なんだし。

まぁ、「電車」についても、別の意味で大きな見直しが必要だと思うけど。あの混み具合とか、どう考えてもマトモじゃないし。違憲状態だと思うくらい。「最低限の文化的生活」じゃないから、あんなの。なんで、みんな、あんなのに乗ってるんだろう? ボイコットしたり、暴動を起こしたり、訴えたりとかしたほうがいい。それにしても、「鉄道」と「電車」って、受ける印象がかなり違ってて、不思議。もちろん、定義自体も違うんだけど、それ以上に、受ける印象というか、ニュアンスが違ってて。「鉄道」って言葉の持つ何とも言えない趣きっていうか、味わい深さが、なんか、すごくいいな、と。


BEN HARPER & THE INNOCENT CRIMINALS
"Fool For A Lonesome Train" (From "Lifeline")











2009/06/13

Camera talk.

BRUTUS 2009/6/15 号 写真がどんどん上手くなる 
マガジンハウス) 

BRUTUS』の最新号の特集は「写真」で、表紙に '…必要なのは「ルール」設定でした。' ってある通り、著名なフォトグラファーたちの「ルール設定」から学ぶ、みたいな内容。まぁ、写真好きとしては、ちょっと気になる内容ではある。

例えば、ライヴ写真でお馴染みのクボケンさんこと久保憲司さんの「ミュージシャンは売れる前に撮れ」とか、若木信吾さんの「人がいないと成り立たない風景を探す」とか、
どれもなかなか興味深いし、石川直樹くんの「タテ位置・真っ正面」とか、簡単そうで実は相当勇気が要るし。ヒラ・ベッヒャーの「曇りの日に撮る」もすごくいいし。「露出がウンヌン」「絞りがウンヌン」「シャッタースピードがウンヌン」みたいなハナシになってないところが個人的には気に入ってる。もちろん、基礎知識とかスキルはないよりあったほうがいいけど、やっぱ大事なのはアイデアと実行力だろ、と。究極的には、「その時、その場にカメラを持っていること」だと思うし、一番大事なのは。その時、その場にいられることも立派な能力だし。

我らがペンタックスも遂に K-7 なんてのが発売間近で、デジタル一眼もすっかり動画アリの世の中になってて、ますますいろんなことが出来るようになってるけど、まぁ、やっぱり大事なのはアイデアの部分と、あとはそのアイデアを実現するためのバカっぽいムダな労力を惜しまないことだな、なんて思ったり。バカっぽいことのほうが楽しいし。そういう意味では、バカっぽい、でも大事なアイデアがいくつも載ってて、なかなか参考になるというか、インスパイアされる。特集タイトルは「写真がどんどん上手くなる」より
「写真がどんどん楽しくなる」のほうが相応しいような気がするかな。

2009/05/10

Art of change in public.

THIS DAY OF CHANGE Photo Exhibition 
(クーリエ・ジャポン編集部 / 講談社) 
 
COURRiER Japon 2009 年 3 月号』と写真集『ディス・デイ「希望の一日」』のレビューでも触れた写真展。'THIS DAY OF CHANGE' は、2009 年 1 月 20日、つまり、バラク・オバマの大統領就任という「希望の日」の世界の様子を、世界中の 100 名を超えるフォトグラファーが 'HOPE' をテーマに撮影するって企画で、雑誌特設サイト写真集とこの写真展で構成されてる。この写真展は 4 月 29 日から 5 月 31 日まで新宿高島屋 2F の JR 連絡口、ペデストリアン・デッキで写真展も開催されててて、オープン・スペースなのでもちろん入場無料。高島屋側と東急ハンズ側にそれぞれ告知があって、バラク・オバマとマーティン・ルーサー・キング Jr. の言葉がフィーチャーされてる(写真の黄色いテキスト)。一応、許可なしの写真撮影は NG ってことだったんで、写真は高島屋側の告知部分で。

2009/04/28

Saudade 2 Saudade.

サンパウロへのサウダージ』クロード・レヴィ=ストロース 著 今福 龍太 訳
(みすず書房)  Link(s): Amazon.co.jp / Rakuten Books
 
野生の思考』や『構造人類学』などの著書で知られるフランスの社会人類学者・思想家、レヴィ=ストロースの 1996 年の著作 "Saudade de São Paulo" に、訳者の今福龍太がブラジル滞在時にその足跡を辿り、撮った写真をもとに綴った論考を追加したちょっと変わった一冊で、発売は 2008 年。
 
レヴィ=ストロースといえば、去年、生誕 100 年(というか、100 歳の誕生日)を迎えたフランスの社会人類学者・思想家で、レヴィ=ストロースとブラジルといえば思い出されるのは 1955 年の名著『悲しき熱帯 I / (同) II』なんだけど、その基になったのが 1935 〜 1937 年のブラジル滞在で、その時にサン・パウロの風景を撮影した写真をまとめたものが 1996 年に発表された "Saudade de São Paulo" ということで、つまり、これは写真集ということになる(一部、サン・パウロ以外の写真も含まれてるけど)。


2009/04/27

A change is gonna come.

ディス・デイ「希望の一日」クーリエ・ジャポン編集部 編 
(講談社) 

COURRiER Japon 2009 年 3 月号』のレビューでも触れた、この号の特集 'THIS DAY OF CHANGE' の写真集。雑誌の発売と同時に特設サイトが開設されて、そこに随時写真が追加されてたんだけど、ついにそれをまとめた写真集が発売された。

この 'THIS DAY OF CHANGE' は、2009 年 1 月 20日、つまり、バラク・オバマの大統領就任という「希望の日」の世界の様子を、世界中の 100 名を超えるフォトグラファーが 'HOPE' をテーマに撮影するという企画で、最終的に 1000 枚を超える写真が集まったという(テキストも寄せられている)。'CHANGE' の舞台となったワシントン DC やアメリカ国内各都市はもちろん、中東、アフリカ、アジア、南米、ヨーロッパまで、世代も性別も社会背景も思想も異なるフォトグラファーたちが、ある特別な 1 日の象徴的なシーンを写真に収め、それをまとめることでいろいろなことを示唆する極上のコンテンツに仕上がってる。あえて写真っていうシンプルなフォーマットなところも潔いし。あらためて写真の持つパワーをすごく感じさせてくれるし、見応え(読み応え)十分で、装丁デザインもすごくクール。

2009/03/08

Power of photography.

『Coyote No.35 特集 ロバート・フランク はじまりのアメリカ』 
(スイッチ・パブリッシング Link(s): Amazon.co.jp

ちょっと前にニーナ・シモンの "Forever Young, Gifted & Black: Songs of Freedom and Spirit" のレビューの中でも触れた『coyote』の最新号の特集は言わずと知れたフォトグラファーのロバート・フランク。歴史的な名著の誉れ高い写真集 "The Americans" の出版から 50 年という節目を迎えたことを受けて、バラク・オバマの大統領就任を数日後に控えるというタイミングでもある 1 月 18 日から、ワシントン DC のナショナル・ギャラリー・オブ・アートでロバート・フランクが 50 年前に切り取ったアメリカを見つめ直す展覧会、'Looking In: Robert Frank's "The Americans" and Reading the Modern Photography Book: Changing Perceptions' が開催されているという。

今年で 50 周年といえば、もうひとつ、すぐに思い浮かぶのはキューバ革命。つまり、
"The Americans" が発行されたのは、そういう時代だったってこと。スイスからやってきた 30 歳のフォトグラファーがグッゲンハイム財団から奨励金を受けて、ライカを片手にアメリカ全土を移動しながらリアルな光景を切り取ったのが "The Americans" なんだけど、実際に撮影が行われたのは 1955 〜 1956 年で、アメリカン・モータリゼーションとロックンロールが花開き、第二次世界大戦後の世界を席巻したアメリカン・ドリームの時代。でも、同時に、キューバ革命に象徴されるように、後に激化する冷戦がワン & オンリーの世界的イシューになった時代でもあり、必ずしも能天気なだけじゃいられない激動の 60 年代の胎動が聞こえつつあった時代でもあったわけで、"The Americans" はそういう時代のリアルなアメリカを、外国人の視線で切り取ったドキュメンタリーのような作品だ、と

2009/03/04

Ocean 2 ocean. Mind 2 mind.

ホクレア 星が教えてくれる道 内野 加奈子 著 (小学館)

近代的な航法に頼らずに、星・月・空・潮流・風・漂流物・海鳥などの自然の情報だけを頼りに太平洋の大海原を自在に往来することを可能にしていたスター・ナヴィゲーションと呼ばれる古代ポリネシアに伝わる古式航海術を現代に復活させたハワイのナイノア・トンプソンとホクレア号に関する書籍はこれまでに何冊か取り上げてきたけど、これまでに取り上げたモノと最も大きく違う点は、著者の内野加奈子さんは実際にホクレア号に操舵士として乗船したクルーだってこと。しかも日本人。これが大きなポイントで、本書をとても魅力的にしてる部分でもある。

実際にクルーなのでプラクティカルな面の描写ももちろんすごくリアルだし、同時に、世代のそれほど離れてない(正確な年齢は知らないけど、それほど離れてないはず)日本人である彼女の綴る言葉は、いい意味で親しみやすいっていうか、洋書(の訳書)・古典・学術書なんかで感じがちな「妙な距離感」がなくて、感覚的にもすごくリアルに響いてくる。でも、テクニカルな部分とか歴史とかに関しても適度にキチンと説明されてるし、決して読みやすいだけで内容が薄っぺらなモノでもなくて、ありそうでなかなかない感じの一冊になってる。

2009/02/13

The change has come to the world.

COURRiER Japon 2009 年 3 月号』(講談社 ★

前にも宮沢和史責任編集のブラジル特集号をレビューしたことがある『COURRiER Japon』の最新号の特集は 'THIS DAY OF CHANGE'。つまり、バラク・オバマが大統領に就任した 1 月 20 日の世界の様子を追った特集で、日本語のタイトルは「世界の写真家 100 人が撮った 1.20」という、なかなか面白い企画。二重になってる表紙のデザインもすごくクール。

内容は、世界の 100 人のフォトグラファーが世界約 60 カ国で 'HOPE' をテーマに撮影した写真の一部を紹介しつつ、『COURRiER Japon』らしくオバマの大統領就任を世界のメディアがどう報じたか(例えば、"Gramma" に発表したフィデルの寄稿とか)とか、一躍有名になった若きスピーチ・ライター、ジョン・ファヴローをはじめとするスタッフについての記事(これを読めば、オバマ自身がキチンとスピーチの内容にコミットしてることがよくわかる)とかが紹介されてるんだけど、同時に特設サイトとも連動してて、特設サイトではトータルで 1000 枚にも及ぶ写真を順次公開していって、最終的には 4 月末に写真集になり、写真展もやるっていう大掛かりな企画なんだとか。

誌面はもちろん、特設サイトもすごくよくできてるし、写真自体もどれも素晴らしい(公開されてるのはまだまだ本の一部だけど)んだけど、その後の写真集・写真展って展開まで全部ひっくるめた企画全体としてすごくダイナミックだし、クリエイティヴでインスピレーションに富んでる。こういう企画は大歓迎だし、写真集・写真展もすごく楽しみ。

2008/12/21

Higher than the sun.

最後の冒険家石川 直樹 著集英社) ★★ 

作家の石川直樹が、熱気球での単独飛行で太平洋の横断を試みて行方不明となった神田道夫と彼のチャレンジ=冒険について綴った著作。第 6 回開高健ノンフィクション賞の受賞作ということもあって、いろいろなところで話題になってる一冊でもある。

また、去年以前に読んだのでこのブログではこれまでに特にレビューしてないけど(時間があれば、あらためて随時レビューする予定)、石川くん(一度会ったことがあって、しかも年下なんで、「石川くん」と呼ばせてもらいます)の『全ての装備を知恵に置き換えること』や『この地球(ほし)を受け継ぐ者へ』、『いま生きているという冒険』などはすごく好きな本だったりするんで早速読んでみたんだけど、受賞は伊達ではないというか、期待を上回る出来映えで、一気に読み切った。

Mind voyage.

『+81 Voyage / Brazil and Argentina issue』
(ディー・ディー・ウェーブ 株式会社 Link(s): Amazon.co.jp 

+81 Voyage』は、「グラフィック・デザインを中心に、ファッション・音楽・映像・写真など、各号特集テーマを設け、様々なクリエイティヴ・シーンを紹介するデザイン・カルチャーマガジン」(メディア向けの資料より)を標榜するバイリンガルの季刊誌『+81』の別冊で、「"写真で旅する旅行記&クリエイター・インタビュー" をテーマに、毎号ひとつの地域をフォーカスし、その土地のグラフィック・イラスト・建築・インテリアなど、あらゆるジャンルのクリエイターを紹介する」メディア向けの資料よりもので、年 2 冊発行されてる。+81+81 Voyage』も、毎号欠かさずチェックしてるわけじゃないけど、わりと引っかかることが多くて、特に+81 Voyage』は創刊号のブラジル特集 2 号目のバルセロナ特集も個人的にはかなりツボだったので、最新号がブラジル+アルゼンチン特集ってことで、早速ゲットした。

今回はリオ・デ・ジャネイロ、ミナス・ジェライス、サン・パウロ、そしてブエノス・アイレスの 4 都市に焦点を当ててて、内容的には 8 割ブラジル・2 割アルゼンチンって感じ。
+81』本誌は、ちょっと凝りすぎなデザインがあまりツボじゃなかったりすることも多いんだけど、それに比べると+81 Voyage』はわりとシンプルで、でもクールなデザインで、個人的には好み。相変わらず全体を通して写真も素晴らしいし、ボサ・ノヴァに関してとか、建築に関してとか、すごく見応え(読み応え)がある。ブエノス・アイレスは未知の世界なんだけど、すごく行ってみたくなったし。

内容や構成自体はすごくシンプルなんだけど、いろいろ小手先のギミックみたいなものが横行してる昨今、小細工抜きにヴィジュアルとテキストで頭の中にイメージをかき立ててくれるって意味ではすごく好きだし、貴重な雑誌のひとつかも。5 冊目にして 2 回目のブラジル特集ってことで、どれだけブラジル好きなんだよ、って思わなくもないけど、その辺もキライじゃないし。フツーにサン・フランシスコとかニュー・ヨークとかの特集も見て(読んで)みたいけど。そういうメジャーな街でも
+81 Voyage』ならちょっと違った内容になりそうだし。まぁ、個人的には変化球としてメキシコ・シティとかもいいな、と思うけど。

2008/12/19

Time for hope.

"TIME (Vol. 172 No. 26 / Dec 29, 2008) Person of the Year 2008
(Time Inc.) ★★

アメリカの "TIME" 誌が毎年行っている 'Person of the Year' 特集号。表紙を見ての通り+大方の予想通り、バラク・オバマが選ばれてる。そのこと自体は何の驚きもないんだけど、内容というか、その取り上げ方や使ってる素材のクオリティがとても素晴らしい。ちなみに、ここで取り上げるのは実際の雑誌ではなく、ウェブ版。純粋にウェブ・コンテンツとしてのクオリティがとても高いと思うので。

まず、カバー・アートワークを手掛けてるのはオベイ(OBEY)でお馴染みのフランク・シェパード・フェアリー。1 月の時点で 'HOPE' をモチーフにしたアートワークを手掛けていることも考えると不思議なことではないんだけど、ストリート系のアーティストが "TIME"の 'Person of the Year' のカバー・アートワークを手掛けるなんて、ちょっと感慨深かったりもする(フランクのビデオ・インタビューがサイトで見れる)。

2008/12/12

Doing the right things.

"TRACE #83 Black Girls Rule! Issue" (TRACE) ★★

'transcultural styles + ideas' を標榜して 1996 年にイギリスで発行され、1998 年からはヘッドクォーターを NYC に移して出版されているカルチャー / ライフスタイル誌、 "TRACE" の最新号。

1998 年から毎年 1 度取り上げている "Black Girls Rules!" 特集号で、ゲスト・エディターは映画監督のスパイク・リー。こう聞いただけで、十分期待できるんだけど、期待を裏切らない内容。しかも、オフィシャル・サイトから PDF がダウンロードできる。

個人的にツボだったのは、表紙にもある通り、スパイク&トーニャ・ルイス・リー夫妻による次期ファースト・レディ、ミシェル・オバマのエクスクルーシヴ・インタビュー。日本にいるとなかなか実感しづらいけど、アメリカではファースト・レディ(及び大統領の家族)ってメチャメチャ影響力がある存在だし、彼女自身の魅力と人望(≒人気)もバラク・オバマの勝利に大きく寄与しているみたい(特にペイリンが副大統領候補に指名されてからは)。


2008/11/27

Simply words and photos of nature.

THE EARTH BOOK(ザ・ノース・フェイス ★ 

アウトドア・ブランドの雄、ザ・ノース・フェイスの 40 周年を記念して 2008 年 11 月 28 日〜 12 月 3 日までスパイラル・ガーデンで開催される展覧会、「DO MORE WITH LESS 40 Years of the North Face」のために制作されたフォト&エッセイ集で、制作・発行はスイッチ・パブリッシング。展覧会の会場のみで販売されるプログラム的なモノなのかと思っていたら、一般の書店でも販売されていて、内容も展覧会自体と直接関連しているものではない。

メインになっているのは、以前、
ザ・ノース・フェイスが発行していた "EARTH" のいうフリーペーパーの中から、自然への提言をセレクトして石川直樹の写真を加えて 'EARTH' というカタチでまとめたモノで、 'EARTH' をまとめた本だから『THE EARTH BOOK』だ、と。

2008/11/01

Hybrid beauty.

『ブラジリアン バーリトゥード』 伊賀 孝 訳
(情報センター出版局  Link(s): Amazon.co.jp

表紙の写真があまりにも素晴らしいかったので、中身をよく確認せずに買ってみた一冊。それもそのはず、著者はカメラマンで、中で使われてる写真も素晴らしいし、とても見応え / 読み応えのある「格闘技をめぐるブラジル紀行」です。

内容は、自らも格闘技経験者(というか、現在もやっているらしい)というカメラマンの著者が、リオ・デ・ジャネイロを訪れ、ルタ・リーブリのトップ・ファイターのひとりである "ペケーニョ"・ノゲイラと 2 ヶ月間、寝食を共にしながら見たものを写真に収め、聞いたこと・感じたことを文字で綴った一冊。
いくつかのルタ・リーブリの道場を中心に、ブラジリアン・トップ・チームやシュート・ボクセといったメジャーどころまで、道場に足を運び、体感し、それを切り取ってる。実際に "ペケーニョ" の家に住み込んでたらしく、文字通り「寝食」を共にして、「懐に飛び込んだ」からこそ撮れた写真と書けた文章からは、息づかいまで伝わってくるような感じがする。文章に関しては、決して技巧的に優れているわけではないと思うけど、格闘技の描写はさすがに経験者のものだし、ベネズエラのエピソードとかも含めて、ライトで面白いので、どんどん読ませてくれる。あと、やっぱり写真がとにかく素晴らしい。臨場感があって、美しい。

2008/10/27

21st century Brasilian vibes.

"ネオ・トロピカリア:ブラジルの創造力"(東京都現代美術館) 

2008 年 10 月 22 日から 2009 年 1 月 12 日まで東京都現代美術館で開催されている企画展で、1990 年代以降のブラジルのアーティストの作品を集めたもの。サブ・タイトルは 'When Lives Become Form'。まぁ、そういうこと。英語じゃなくてポルトガル語のほうがいいと思うけど(たとえ伝わりにくくても)。

「トロピカリア(Tropicalia)」とは 1960 年代にブラジルで起こったムーヴメントで、欧米の文化的な束縛から脱して「熱帯に住む者の文化のオリジナリティ」を謳ったブラジル独自の文化の創造を目指したもの。このムーヴメントの、特に音楽面については、カルロス・カラード『トロピカリア』とクリストファー・ダン『トロピカーリア ー ブラジル音楽を変革した文化ムーヴメント』で詳しく紹介されているし、同名のコピレーションもリリースされてるけど、1960 年代に世界中で同時多発的に起こった多くのムーヴメントがそうであるように、トロピカリアも音楽だけではなく、アートや思想などを含む総合的なムーヴメントだったし、今、あらためて見てみても、とてもパワフルで興味深い。


2008/10/17

Trekking life.

BRUTUS 2008/11/1 山特集 ワンダーフォーゲル主義

(マガジンハウス

BRUTUS』の最新号は山特集。『BRUTUS』はたまに山の特集はやるんだけど、わりと海外、特にヨーロッパの山とかがメインのことが多い気して、イマイチしっくりこないこともあるんだけど、今回はわりとドンピシャ。若木信吾さんの撮ったジョン・ミューア・トレイルが素晴らしい。これだけでも「買い」かな、と。

内容的には、ジョン・ミューア・トレイルだけじゃなく、60 年代のヨセミテ(に集った人々)の素晴らしい写真とか、『アルプ』のこととか、山の本のリストとか、『山と渓谷』とかとは一味違う、『BRUTUS』らしい切り口で楽しめる。

「ワンダーフォーゲル」なんて言っちゃうあたり、どうも『BRUTUS』はヨーロッパのアルピニズム的な方向なのかなと思いつつ(たぶん、それほどハードなイメージではない、ってことなんだろうけど)、今回はジョン・ミューア・トレイルだったりして、イマイチよくわかんないけど、『山と渓谷』的なモノでも野外フェスティバル好きの延長的なものでもないカタチで、こういうカタチで山が取り上げられることは嬉しい限り。『Spectator Vol. 16』なんかもそうだったけど。なんか、もうちょっと違うカタチのものも欲しいような、ちょっとまだスキマがあるような気がするけどね、山の世界には。まだまだ可能性がある気がするし。

2008/08/18

What a unbalanced world.

『百年の愚行 ONE HUNDRED YEARS OF IDIOCY』 
(Think the Earth Project Links: Amazon.co.jp / Rakuten Books

100 枚の写真で、過去 100 年の人間の活動を振り返る、とてもシンプルな Think the Earth Project による写真集。まぁ、内容はタイトルの通り、とても強烈。いわゆる環境破壊のだけではなく、戦争や難民といった問題(これも広い意味では環境問題だけど)まで含めて、直視に耐えないくらい痛い現実を、1 枚のシンプルな写真がとても雄弁に語ってる。

思うところはたくさんあるけど、一番感じるのは「とても傲慢でアンバランスだ」ってこと。人間ってヤツは。傲慢で、バランス感覚が欠如してる。環境問題ってのは「地球に優しく」なんて上から目線で語ることじゃないのに。地球にとっては人間ごときに優しくされようがどーでもいいハナシで、自分勝手なことやってる人間って種がいなくなったって地球自体には何の関係もない、つまり、環境問題っつうのは、あくまでも人間って種が地球(=ガイアという生命体)の一部として生き残っていくためにはもっと利口で謙虚にならなきゃならない、っていう自己生存=サバイバルのハナシでしかないのに。そのことに気付けなかった結果が、ここに 100 枚の写真で紹介されてるようなバランスのとれてない状態を生んだんだし。まさに「愚行」。まぁ、残念ながらその傾向は全然変化してないみたいだけど。

2008/06/20

Underwater images.

μ790SW(ブラック)

(Olympus)


オリンパスのコンパクト・デジタル・カメラで、710 万画素・3m 防水・1.5m の耐衝撃・-10 ℃ までの
耐温度というタフ・モデル。もうカタログから消えている型落ちモデルなんだけど、最新モデルμ1030SW が発売直前だったからか、アマゾンで ¥19500- と破格の安値だったので迷わず購入。スペック的には、もちろん μ1030SW のほうがいいんだけど、まぁ、十分許容範囲だし、コスト・パフォーマンス的にも悪くない。メイン・カメラとして使うなら μ1030SW を待ったかもしれないけど、あくまでもメインは K10D で、特殊な環境で使うサブ・カメラ(≒オモチャ)として考えてたので、μ790SW で十分かな、と。

3m 防水・-10 ℃ までの耐温度ってスペックから考えると、スキー / スノーボードや海 / プールでの使用が想定されてるんだと思うけど、ボクの目的はトレッキングでの雨天時。トレッキングの写真を人に見せると、「天気が良かったんだねぇ」とか言われるんだけど、それは天気が良かったんじゃなくて天気がいいときしか撮ってない、つまり、雨のときはカメラを仕舞わざるを得ないからなだけで(K10D は防滴ではあるけど、精密機械であることは間違いないし、レンズは防滴ではないし)。でも、雨のときもなかなか味があるもんで、そういう写真も撮りたいな、と。

まだ、雨天のトレッキングでは使ってないんだけど、雨じゃなくてもこんな写真(沢にカメラを突っ込んで、上に向けて適当にシャッターを切った)とかこんな写真(水飛沫が飛んでても躊躇せずに滝に近寄れる。もちろん自分は濡れる)が撮れる。目で実際に見てもないような不思議な写真が撮れちゃったりするので、これはこれでなかなか楽しい。もちろん、コンパクト・デジタル・カメラなので、メモ代わりにもなるし。操作性とか設定とか、細かいことを言い出せばいろいろありそうだけど、まぁ、慣れてくればそこそこ使いこなせそう。あと、大事なポイントとして、使わない時にレンズ・キャップが閉まること。これは大事。同タイプの防水カメラでレンズ・キャップが開きっぱなしのものがあったんだけど、それはさすがに抵抗がある。傷がついたらどうしようもないし、やっぱり、キチンと閉まってくれないと。

直接関係ないけど、最近、ペンタックスからも同タイプのカメラ(OPTIO W60S)が出た。個人的にはペンタックス派だし、今ならこっちかも、って気もするけど。