「前から読みたいと思ってたテーマ」ってのは、タイトルであり、表紙に写真も載ってる台湾の自転車メーカー、ジャイアント(Giant / Official Website)について。自転車メーカーとしても、純粋にひとつのアジアの企業としても、何かと興味があって、でも、あまり目にすることがないテーマだったんで。自転車雑誌とかを熱心に読んだり、自転車に関する書籍をたくさん読めば触れられてないことはないのかもしれないけど。でも、少なくともちょこちょこと自転車関連の書籍や雑誌、ウェブサイトなんかを見てる限りは見かけたことはなかった。ただ、自転車にまつわるモノはこれまでにもたびたびレヴューしてきた通り、自転車は常に気になってるジャンルのひとつだし、自転車について気にしてれば、当然、ジャイアントは目に入るんで。
アップル(Apple)のステーヴ・ジョブズ(STEVE JOBS)とマイクロソフト(Microsoft)のビル・ゲイツ(BILL GATES)という、言わずと知れたパーソナル・コンピュータ史に燦然と輝く 2 人の巨人の若き日のライバル関係を描いたマーティン・バーク監督の作品。もともとは TV 映画として制作されたもので、アメリカでは 1999 年 4 月に OA された。
たしか 1999 年当時は日本ではも TV での放映も劇場公開もなかったんじゃなかったかな? その後、VHS で日本語字幕版は観たんで発売かレンタルかはされたと思うんだけど、まぁ、基本的には「アップル好きの間ではわりと知られてる」程度な感じだった印象かな。長い間、DVD 化もされてなかったし。
まぁ、別に新しい作品ってわけでもないし、歴史的な名作でもないと思うけど(正直、監督も出演俳優もよく知らなかったし)、VHS のリリース当時には観てて、個人的にはわりと好きで。ちょうど、去年の年末に DVD と iTunes Store での取り扱いが始まってて(スティーヴ・ジョブズの逝去のせいなのかな?)、最近、あらためて観直したんで、あらためてレヴューしとこうかな、と。iPod とか iPhone 以降のスティーヴ・ジョブズに関してはそこら中で語られてるけど、パーソナル・コンピュータ黎明期のエピソードはあまり語られてない感じがするというか、わりと知らない人が多いみたいなんで。まぁ、逝去がキッカケってのはあまりいいキッカケじゃないけど、知らないより知ってたほうがいいハナシだとは思うんで。それこそ、もはや現代生活の基礎知識のレベルで。
いわゆる 'スティーヴ・ジョブズ / アップル系' はこれまでにもたびたび取り上げてきたけど、コレは去年の末頃に出版されたわりと新しめの一冊。原著は 2009 年に出版された "Return to the Little Kingdom: Steve Jobs and the Creation of Apple" なんだけど、もともとは 1984 年に出版された "The Little Kingdom: the Private Story of Apple Computer" で、2009 年に増補版用のエピローグと解説を加えて出し直された。つまり、決して新しい書籍ではなく、むしろ、数ある 'スティーヴ・ジョブズ / アップル系' の中でも最古の部類に入るって 1 冊で(訳書も 1985 年に『アメリカン・ドリーム』ってタイトルで出てたらしい)、昨今のアップル / スティーヴ・ジョブズへの追い風に乗って、お色直ししてて再刊行された一冊って言えるのかな。
一応、本書の基になったのが "Is Google Making Us Stupid?"(「グーグルは我々をどんどんバカにしているのか?」って感じかな)って論文だからってエクスキューズが付いてるけど、それにしてもかなり印象が違うし、実際の内容とも違ってるし。せっかく、内容はわりと面白いのに。まぁ、著者や訳者じゃなくて編集社(編集者)がやってることだってのは解ってるけど、それにしてもセンス(と常識)を疑いたくなるし、単純に、こういうのって、なんか、すごいイヤな気分になる。
今回のイベントは事前に告知されてたコンセプトが 'It's only rock and roll, but we like it' ってことで、iTunes と iPod を中心にした音楽メインのイベントで、最近、毎年この時期にこの手のイベントをやることになってるらしい(日本人にはイマイチピンと来ない「ホリディ・シーズン」向けの新製品を発表するのはこのタイミングだってことなんだろうけど)。今回も、オフィシャル・サイトからの QuickTime を使ったストリーミングと、iTunes 経由のポッドキャストとして配信されてる。
周辺情報としてはこんな感じなんで、思ったほど胡散臭いビジネス書ではないっぽいとは思いつつ(やっぱり邦題の付け方って大事だな、と。まぁ、そういう風に見せたほうが売れるんだろうけど。悲しいかな)、まぁ、やっぱり、こういうのに対してはついつい一定の警戒心は感じちゃうんで、わりと冷めた感じで読んだんだけど、結論から先に言っちゃうと、思ったよりも楽しめたかな。別に感動したりとか、今まで見えなかったものが見えたりとかしたわけじゃないけど、いろんなことがわりとスッキリする感じ。 内容としては、前半では電力発電と情報産業と比較するカタチで、発電が発明された当初は各事業所が発電機を購入・導入してた(発電機を販売して儲けてた会社があった)のが、大規模発電と安定した送電網が確立されるとともに発電所から購入したほうが安価になった(=電力がコモディティ化した)ように、情報産業もインフラの整備が整うとともに SaaS(Software as a Service)が可能になり、アマゾンやグーグルに代表されるようなクラウド・コンピューティング / ユーティリティ・コンピューティングが実現しつつあり(企業のレベルだけでなく、むしろ個人のレベルにこそ起こってる)、そして、さらにはワールドワイド・ウェブがワールドワイド・コンピューティングになる方向に向かうってことについて、後半ではそういう環境がもたらす人間社会の変化について、いろんなデータやさまざまな人物の発言、事例などを用いながらわかりやすく述べられてて、それほど専門知識がない人でもわりとすんなり理解できちゃう感じ。たぶん、前半部には『IT にお金を使うのは、もうおやめなさい』の内容も含まれてるんだと思うし。
まぁ、これを読むと、グーグルがなんで独自ブラウザの Chrome を開発したか、そして、さらに最近発表されたChrome OS って流れになるかってことはすごく腑に落ちたりはする。まぁ、要するに、一連のグーグルのサービス(そして最大の収入源である広告)って全部インターネットありきなわけで、それを使うインターフェースはブラウザだから、それに特化したブラウザがあれば OS なんて何でもいいってこと。Chrome ってのはそのためのブラウザであり、同時に、ワールドワイド・コンピューティング(≒グーグル)に最適化された並列コンピューティング環境のプラットフォームでもあって、OS ってのは Chrome さえキチンと動作すれば OK だ(だから、そのために余計なコストをかけなくていいように無料の OS = Chrome OSを用意した)、と。こんな感じなんじゃないかな、と。まぁ、Chrome OSについては、まだ詳細はわかんないから、あくまでも憶測だけど。でも、グーグルはインターネットを単なるデータベースじゃなくて AI 化しようとしてるわけで、そのために着々と動いてやがってて、そういう流れも確かにあるよな、と。ユーザーとしての実感のレベルでも。
まぁ、クラウド・コンピューティングがある程度、実用的になって、ますます発展することで、今まで胡散臭いことで儲けてやがったヤツら(ナンチャラ・インテグレーターとか、そんなヤツね。ちょっとウェブ屋に似てる胡散臭さを漂わせてる。まぁ、もちろん、全員が、ってハナシではないけど)が喰いっぱぐれたりとか、胡散臭いヤツらに騙されてオーバー・スペックなモノを売りつけられてた企業 / 事業者が救われたりするのはいいことだな、って純粋に思ったりするけど。それだけでも十分意味がある気がするし。 もちろん、アップルも巨大なデータ・センターを作ってるなんてニュースを聞くと、iTunes Store / App Store みたいなオンラインの事業を支える設備投資の面もあるんだろうけど、製品マトリクスから MacBook が(実質的に)消えてるだけに、クラウド絡みの何かがあるのかな(たぶん、中途半端なモノじゃないと思う)、なんて勘繰りたくはなっちゃうし、まぁ、グーグルとかマイクロソフトの動向も含めて、いろいろ注目すべきことが多い分野であることは確かだとは思うけど、天変地異というか、社会がひっくり返るようなハナシではないってのが個人的な印象かな(ある狭い世界では天変地異クラスの衝撃なのかもしれないけど)。社会をひっくり返すようなモノでも何でもなくて、単に多様性が広がって、選択肢が増えただけのハナシかな、とも思うし。だって、どれだけ環境が整ってもクラウドだけですべて OK とは思えないし(いろんな理由で。これを述べると長くなる)、365 日・24 時間、いつでもどこでもオンラインなんて社会はそれ自体どうかと思うし、個人的には「クラウド」より「同期(synch)」って思ってたりもしてるし。
まぁ、正直なところ、純粋に「レヴュー」として考えると、実はあまり意味がない気もするんだけど。っていうのは、「レヴュー」って、興味を持ってる人が購入するかどうかを決める上で参考になることとか、知らなかった人の興味を喚起することが主なファンクションだと思うけど、iPhone を持ってて(使ってて)未だに OS 3.0 にアップデートしてない人がいるとは思えないし、iPhone を持ってない人が OS のハナシにそれほど興味を持つことも考えにくいし。でも、まぁ、このブログはレヴューであると同時に、個人的に備忘も兼ねてるんで、まぁ、いいかな、と。
今回のアップデートで「メモ」のデータが同期されるようにはなったんだけど、これがまた、イマイチな出来映えで。だって、同期が iTunes 経由のみだから。人によって使い方はそれぞれなんだろうけど、個人的には、めったに iPhone をパソコンに接続してなかったりするんで。MacBook Pro ユーザーだからってこともあるのかもしれないけど、限られた USB ポートを常に iPhone のために使うってあまり便利じゃなくて(Time Machine 用も含めて外付け HD を複数つながなきゃならないことがすごく多いんで)。実際、オーディ / ビデオのデータ以外のデータで USB を使って有線で移動させなきゃならないようなデータってないと思うし、それほど重くないデータを同期させるのに iTunes / USB 経由が必須ってのはちょっとナンセンスかな、と。
『アップルを創った怪物 ― もうひとりの創業者、ウォズニアック自伝』 スティーブ・ウォズニアック 著 井口 耕二 訳 (ダイヤモンド社) ★★★★☆ Link(s): Amazon.co.jp 実は手元には、すぐに読もうと思ってる(というか、途中まで読んでる)本として『プラネット・グーグル』と『偽りのホワイトハウス ー 元ブッシュ大統領報道官の証言』 の 2 冊があるんだけど、せっかく(?)年末年始なんだし、もうちょっとゴキゲンな本を読みたいと思って、年末に読み出したのが本書。ご存知、スティーヴ・ジョブズとともにアップルを創業した「もうひとりのスティーヴ」として知られるエンジニアリング・アーティスト、スティーヴ・ウォズニアック(=ウォズ)の自伝的な作品(ジーナ・スミスがウォズから話を聞き、それをウォズに代わってまとめたもの)で、原書は 2006 年に出版された "iWoz"(サブ・タイトルは 'Computer Geek to Cult Icon: How I Invented the Personal Computer, Co-founded Apple, and Had Fun Doing It')。原書の出版当初から読みたいと思ってた本なんで、待望の訳書なんだけど、この邦題といい、わざわざ撮影したっぽい表紙写真を含む装丁デザインといい、なんでこんな風にしちゃうんだか。日本の出版社(特にビジネス系書籍の多い出版社)がやりがちな感じではあるけど、誰にとってもハッピーな結果になってなくて残念な限り。ただ、訳文はとてもいい。適度にくだけてて、ちょっとユーモラスで、でも読みやすく、ウォズの口調やキャラクターをイメージさせる文体で。
"TIME (Vol. 172 No. 26 / Dec 29, 2008) Person of the Year 2008" (Time Inc.)★★★★☆ アメリカの "TIME" 誌が毎年行っている 'Person of the Year' 特集号。表紙を見ての通り+大方の予想通り、バラク・オバマが選ばれてる。そのこと自体は何の驚きもないんだけど、内容というか、その取り上げ方や使ってる素材のクオリティがとても素晴らしい。ちなみに、ここで取り上げるのは実際の雑誌ではなく、ウェブ版。純粋にウェブ・コンテンツとしてのクオリティがとても高いと思うので。
まず、カバー・アートワークを手掛けてるのはオベイ(OBEY)でお馴染みのフランク・シェパード・フェアリー。1 月の時点で 'HOPE' をモチーフにしたアートワークを手掛けていることも考えると不思議なことではないんだけど、ストリート系のアーティストが "TIME"の 'Person of the Year' のカバー・アートワークを手掛けるなんて、ちょっと感慨深かったりもする(フランクのビデオ・インタビューがサイトで見れる)。