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2011/12/01

Down on earth.

『機動戦士ガンダム UC episode 4 重力の井戸の底で』
 矢立肇・富野由悠季 原作 古橋 一浩 監督 (バンダイビジュアル) ★★★★☆  

 Link(s): Amazon (DVD / Blu-ray) / Rakuten (DVD / Blu-ray)

前から何度もレヴューしてる福井晴敏による書き下ろしの小説を原作としたアニメーション版「機動戦士ガンダム UC」の第 4 話。4 月に発売された第 3 話「ラプラスの亡霊」の続きで、全 6 話の予定だからこれで 2/3 を消化したことになる。

DVD の発売は 12 月に入ってからだったんでレヴューしてなかったんだけど、これまでと同じように DVD 発売に先駆けて映画館で行われたプレミア公開で観た。

機動戦士ガンダム UC の概略については第 1 話「ユニコーンの日」のレヴューに詳しく書いたから省くけど、第 3 話「ラプラスの亡霊」の最後のシーン(っつうか、ほぼエンディング・クレジット)で描かれてた通り、第 4 話の舞台はタイトルにもなってる '重力の井戸の底' と呼ばれている地球。宇宙で始まって地球に舞台が移るってのはガンダム・シリーズの王道なんで、その王道に沿った展開って言える(そして、その後は当然、もう一度…って展開になる)。

第 1 話「ユニコーンの日」のレヴューにも書いた通り、原作の小説版を既に読み終えているんで、当然、原作との比較をしながら観てる感じなんだけど、この第 4 話の第一印象は「派手でトリッキー」+「サーヴィス満点」って感じかな。いろんな意味で。

2011/11/30

The finale.

『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 23 巻 ひかる宇宙編』
   安彦 良和 著 矢立 肇 / 富野 由悠季 原案(角川グループパブリッシング)★★★★★
 Link(s): Amazon.co.jp / Rakuten Books


月刊『ガンダム A』で 2001 年から連載している安彦良和先生によるファースト・ガンダムの描き下ろしリライト版『THE ORIGIN』が、約 10 年をかけて遂にこの 23 巻で完結を迎えた。連載開始当初から、安彦先生の健康が何よりも心配だったので(連載前に入院していたんで。それに、最初の数話を読んだだけで、ある意味、クオリティに関しては何の心配もなかったんで)、まずはこうして無事に完結を迎えたことが嬉しい限りだし、感慨深い。

この『THE ORIGIN』シリーズに関しては、17 巻以降、最新巻が発売されるたびにレヴューしてきたんだけど、当然、それ以前からも読んでたわけで、もっと厳密にいうと、『ガンダム A』で連載開始時から毎月読んできたんで、この機に作品全体を振り返ってみようかな。まぁ、細かいエピソードを拾っていくとキリがないんでやめとくけど。

『THE ORIGIN』は、ファースト・ガンダムのキャラクター・デザインと作画監督を務めていた安彦先生が、あらためてそのストーリーや細かい設定を見直し、再解釈・再設定しながら(メカニック・デザインのリファインは大河原邦男先生が担当してる)コミックとして描き直した作品。基本的にはファースト・ガンダムのストーリーに沿って進行していくんだけど、アニメ版や映画版との変更点も多く、初めて語られるエピソードも多くて、特に 9 巻・10 巻の「シャア・セイラ編」〜 11 巻・12 巻の「開戦編」〜 13 巻・14 巻の「ルウム編」で開戦前からガンダム登場までの時期(つまり、ジオンの独立やシャアとセイラの物語、モビルスーツ開発のエピソード等)のストーリーまで描かれた点は大きな特徴であり、古いガンダム・ファンにとっては最大級の嬉しいサプライズだった。

2011/04/09

Expanded senses. Synchronized minds.


『機動戦士ガンダム UC episode 3 ラプラスの亡霊』
 矢立肇・富野由悠季 原作 古橋 一浩 監督 (バンダイビジュアル) ★★★★☆
 Link(s): Amazon.co.jp (DVD / Blu-ray) / Rakuten (DVD / Blu-ray)


前から何度もレヴューしてる福井晴敏による書き下ろしの小説を原作とした「機動戦士ガンダム UC」のアニメ版の第 3 話。11 月に発売された第 2 話「赤い彗星」の続きで、全 6 話の予定だからこれで半分を消化したことになる。DVD の発売は 4 月に入ってからだったんでレヴューしてなかったんだけど、DVD 発売に先駆けて行われたプレミア公開で観た。

機動戦士ガンダム UC の概略については第 1 話「ユニコーンの日」のレヴューに書いたから省くけど、第 3 話のタイトルは「ラプラスの亡霊」で、徐々にガンダム UC のストーリーの骨格というか、全体像が朧げながら見えてきたくらいの段階かな。そして、そのキーワードのひとつが「ラプラス」だ、と。まぁ、そんなことを言えるのも、 第 1 話「ユニコーンの日」のレヴューにも書いた通り、原作の小説版を既に読み終えているからで、小説を未読の人がどんな印象を抱いてるのかは、正直、ナゾだけど。

2011/03/10

The last shooting.

機動戦士ガンダム THE ORIGIN 22 巻 ひかる宇宙編・後
   安彦 良和 著角川グループパブリッシング ★ Link(s): Amazon.co.jp

月刊『ガンダム A』で 2001 年から連載している安彦良和先生による描き下ろしリライト版のファースト・ガンダム『THE ORIGIN』の最新刊。

去年の 8 月に発売された 21 巻から始まった「ひかる宇宙」編がこの巻で終了。表紙を見ての通り、長かったストーリーはついにジオングが登場する段階まで到達した。

シャアがジオングに乗るときの名台詞とか、お馴染みのラスト・シューティングなど、ファースト・ガンダムのお約束はキチンと押さえつつも、ストーリーの展開自体はかなりオリジナルな展開をしてる。

2010/12/18

The shape of energy to come?

平和のエネルギー ー トリウム原子力』 亀井 敬史 著(雅粒社)  
 Link(s): Amazon.co.jp

ガンダムだけの月刊誌『ガンダム A』に「教えてください。富野です」っていう富野由悠季監督の連載ページがあって、毎月、富野監督がゲストを招いてハナシを聞くって内容なんだけど、2009 年 1 月号でゲストに招かれていた著者の本(っていうか、冊子?)が発売されたので、早速チェックしてみた。

サブ・タイトルには「ガンダムは "トリウム" の夢を見るか?」なんて言葉があるんだけど、基本的にはトリウムという物質を使った原子力発電のハナシ。何でも、著者が原子力に興味をもって、その道を志したキッカケはガンダムだったんだとか(ちなみに著者は 1970 年生まれで、財団法人国際高等研究所の招聘研究員)。

2010/11/11

Red is the color.

『機動戦士ガンダム UC episode 2 赤い彗星』 
 矢立肇・富野由悠季 原作 古橋 一浩 監督(バンダイビジュアル)  
 Link(s): Amazon.co.jp (DVD / Blu-ray) / Rakuten (DVD / Blu-ray)
 
前から何度レヴューしてる福井晴敏による書き下ろしの小説を原作とした機動戦士ガンダム UC」のアニメ版の第 2 話。3 月に発売された第 1 話「ユニコーンの日」に続きで、全 6 話の予定だから、これで 1/3 を消化したことになる。DVD の発売は 11 月 12 日だけど、発売に先駆けて行われたプレミア公開で観てきた。

機動戦士ガンダム UC の概略について第 1 話「ユニコーンの日」のレヴューに書いたから省くけど、第 2 話のタイトルは「赤い彗星」。まぁ、このタイトルだけで、思わず盛り上がらざるを得ないというか、お約束というか、期待を裏切らない展開。まぁ、ストーリーについてはネタバレになるんで詳しくは書かないけど、ガンダムの正当なマナーはしっかりと押さえつつも、しっかりと今のスペックとクオリティで描かれてる感じで。


2010/08/01

Deeper communications. Deeper understandings.

機動戦士ガンダム THE ORIGIN 21 巻 ひかる宇宙編・前 
 安彦 良和 著角川グループパブリッシング ★ Link(s): Amazon.co.jp

月刊『ガンダム A』で 2001 年から連載している安彦良和先生による描き下ろしリライト版のファースト・ガンダム『THE ORIGIN』の最新刊。約半年前に発売された 20 巻で「ソロモン編」が終了し、主役は表紙に描かれてる通りララァ。物語はいよいよ最終局面に突入してきた。

まぁ、個人的にメチャメチャ好きなキャラクターであることもあってか、ララァがすごくチャーミングに描かれてる印象を持ったんで、てっきり安彦先生もそうなのかと思ったんだけど、『ガンダム A』のインタヴューを読むと、むしろ苦手だったんだとか。曰く、「理解を超えてしまってるキャラクター」とのこと。まぁ、言われてみれば確かにそうだし、描く側としては厄介なキャラクターかも。だからこそ魅力的なんだけど。考えてみれば、ララァこそ、この後のストーリーだけじゃなく、その後のシリーズでのシャアとアムロのことを考えると、ガンダムの中で最も影響力の大きなキャラクターだって言えるわけで、魅力的に描かれてて当然なんだけど。

2010/02/28

The dawn of the possibility.

『機動戦士ガンダム UC episode 1 ユニコーンの日』
 矢立肇・富野由悠季 原作 古橋 一浩 監督バンダイビジュアル)  
 Link(s): Amazon.co.jp (DVD / Blu-ray) / Rakuten (DVD / Blu-ray)  

前から何度レヴューしてる福井晴敏による書き下ろしの小説を原作とした機動戦士ガンダム UC」のアニメ版の第 1 話。アニメ版は 1 話 50 分 x 全 6 話で構成されることになってて、この第 1 話「ユニコーンの日」は 3 月 12 日に DVD とブルーレイで発売されるんで、一応、カテゴリー的には OVA(オリジナル・ビデオ・アニメーション)ってことになる。

発売に先駆けて劇場でプレミア公開されたのを観たんで、あんまり OVA って感じがあまりしないけど。半月以上早く観れるのに見逃す手はないな、と。2 月 20 日から限定公開されてて(公開されてる劇場についてはこちらを参照)、できれば初日に行きたかったくらいだけど、まぁ、都合がつかなくて数日遅れでやっと観ることができた。

2010/02/21

For your further understanding. For your deeper thoughts.

『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 公式ガイドブック 2 
 安彦 良和 著(角川グループパブリッシング Link(s): Amazon.co.jp 

これまでにも発売されるごとにレヴューしてる安彦良和先生による描き下ろしリライト版のファースト・ガンダム『THE ORIGIN』の公式ガイドブックの 2 巻。『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 20 巻 ソロモン編・後』とほぼ同時に発売されてたんだけど、ちょっと買い忘れてたんで、遅ればせながらという感じでレヴューを。

まぁ、内容はタイトル通りっていうか、『THE ORIGIN』の設定やキャラクター、ストーリー等について補足的にまとめてるモノで、まぁ、『THE ORIGIN』をキチンと全部読んでないと楽しめない内容ではあるけど、安直な感じに作られがちなこの手の本としては、わりと読み応えがある感じに仕上がってる。

その最大の要因はやっぱり、安彦先生のインタヴューと書き下ろしのショート・ストーリー。特に安彦先生のインタビューで語られてる「シャア・セイラ編」〜「開戦編」〜「ルウム編」でのシャアの描き方に関する部分は、さすがは安彦先生って感じで読み応え十分。やっぱり、ガンダムを深く理解する上でシャアってヤツをどう捉えるかって問題は避けて通れない部分なんで。それこそ、『機動戦士ガンダム UC』にまでつながる部分って言えるかも。あと、個人的にツボだったのは、どうも安彦先生はデギンが好きっぽいってこと。インタヴューの中でなぜか「デギンさん」って「さん付け」で呼んでるし。他のキャラクターは呼び捨てなのに。実際、なかなか味わい深い人物に描かれてるんだけど、その理由が垣間見えてくる。

2010/01/26

Men in the battle field.

機動戦士ガンダム THE ORIGIN 20 巻 ソロモン編・後 
 安彦 良和 著角川グループパブリッシング Link(s): Amazon.co.jp 

月刊『ガンダム A』で 2001 年から連載している安彦良和先生による描き下ろしリライト版のファースト・ガンダム『THE ORIGIN』の最新刊。19 巻の発売から約半年ぶりの発売で、タイトルの通り、この 20 巻で「ソロモン編」が終了となると、当然、主役は表紙に描かれてる通り、ドズル閣下とビグザムってことになる。

まぁ、ドズル閣下の不器用なまでの武人としての真直ぐな生き様については、今更、あらためて語るまでもないけど、それが TV シリーズや映画版以上に強く感じられるのは、やっぱり、安彦先生の描き方。これまでキチンと描かれることがなかった開戦前後の時期を描いた 9 巻10 巻の「シャア・セイラ編」、11 巻12 巻「開戦編」、13 巻14 巻の「ルウム編」でもそうだったけど、やっぱり安彦先生って、ドズルみたいなキャラクターが好きなんだなぁ、と。アムロやシャア、セイラ、ララァのような、なんかちょっと '超越しちゃってる' キャラクターよりも、ドズル閣下のように不器用にしか生きられないオールドタイプのほうが人間臭く魅力的に描かれがちだったりする。

2009/09/09

What goes around comes around.

"Ring of Gundam" 富野 由悠季 監督 (サンライズ / ロボット
 Link(s): GyaO

2009 年 8 月 21 日に行われた GUNDAM BIG EXPO の会場で公開された富野由悠季監督による約 4 分のショート・フィルム『リング・オブ・ガンダム』が、9 月 7 日から 21 日まで GyaO期間限定・独占無料配信されてるんで、早速観てみた。

総監督・脚本が富野監督、オリジナル・ガンダム・デザインが大河原邦男先生。

2009/09/03

Compiled and added.

『機動戦士ガンダム UC パーフェクトガイド』ガンダムエース 編
 (角川グループパブリッシング)  Link(s): Amazon.co.jp

昨日レヴューした機動戦士ガンダム UC」のガイドブックで、アニメ版ではなく、あくまでも小説版を対象にしたモノ。機動戦士ガンダム UC」の単行本がキチンと完結したタイミングで発行されたんで、まぁ、内容は何となく想像はついたんだけど、ついついつられて買っちゃった。てっきり、単行本と同じ感じの装丁なんだと思ったら、大判のムック的な装丁で、ちょっと書店で見つけるのに手こずっちゃった。

「内容は何となく想像はついた」ってのは、残念ながらポジティヴな意味ではなく、どっちかっつうとネガティヴな意味で。まぁ、この手のモノって、わりとそんな感じなことが多いから、内容は何となく想像はついたってことなんだけど。

内容は、連載時にガンダム A(エース)』に掲載されていたモノがベースになってて、それを集めたモノ+αって感じ。まぁ、よく考えてみれば、ほとんどの人は毎月『ガンダム A』で読んでたとは思えないわけで、そういう意味ではそれなりに需要はあるのかもしれないけど、ガンダム A』を読んでた身には物足りなさがあるし、もうちょっと作り込んでも良かったんじゃね? なんて思ったりはする。少なくとも「パーフェクト」ではないな、と。


2009/09/02

The light of possibilities over the rainbow.

『機動戦士ガンダム UC 9 虹の彼方に(上)』 Link(s): Amazon.co.jp / Rakuten Books
『機動戦士ガンダム UC 10 虹の彼方に(下)』 Link(s): Amazon.co.jp / Rakuten Books
 矢立 肇 / 福井 晴敏 / 富野 由悠季 著角川グループパブリッシング) 


前からレヴューしてる福井晴敏による小説版ガンダム、「機動戦士ガンダム UC」 の最新刊。9 巻10 巻の同時発売で、この 2 冊で壮大な宇宙世紀絵巻も遂に完結。内容的にも上・下だし、表紙のデザインも、最後に相応しく、かなりカッコイイ。この 9 巻10 巻 で物語は完結なんで、当然、ストーリー的にはクライマックス部分に相当するんだけど、まぁ、完結なんで、この 2 冊だけじゃなく、あらためて機動戦士ガンダム UC」って作品全体のレビューにしようかな、と。

2009/08/26

Standing on the ground.

1/1 Scale Mobile Suite GUNDAM 
(GREEN TOKYO GUNDAM PROJECT)  Link(s): Official Website

昨日の DJ AKi くんのブログのエントリーを見て、そういえば、何度もいろんなエントリーで触れてるのに、それ自体は取り上げてなかったことを思い出したので、残りの日数は少ないけど、やっぱりキチンとレヴューしといたほうがいいかな、と。

今回、東京・お台場の都立潮風公園に降臨したのは、18m の等身大ガンダム。GREEN TOKYO ガンダムプロジェクトっていう、イマイチ意味不明な企画の一環で、東京オリンピック招致のロゴとかが入ってたりして、正直、ちょっとビミョーな感じがなきにしもあらずなんだけど、まぁ、ガンダム 30 周年の目玉のひとつだし、どんなお題目であっても、こんなもんをホントに作っちゃったことだけで、歴史的なマイルストーンであることは間違いない。

2009/07/29

The originators.

「対談: 富野 由悠季 x 安彦 良和」(『ガンダム A(2009 年 09 月号)』掲載) 
(角川グループパブリッシング)  Link(s): Amazon.co.jp

ガンダム専門の月刊コミック誌『ガンダム A(エース)』の最新号に掲載されてる富野由悠季・安彦良和という 2 人の巨匠の対談。何でも、それぞれ等身大ガンダムを見た後の 6 月 30 日に、その近くのホテルで行われたんだとか。

扉を含めて全 10P なんだけど、3 時間に渡って行われたらしく、かなりのヴォリュームで、ロング・インタヴューならぬロング対談って感じ。もちろん、文量だけじゃなくて、内容もメチャメチャディープで、読み応え十分な内容になってる。

富野由悠季監督はもちろん、言わずと知れたガンダムの原作者で、まぁ、一般的には「ガンダムの生みの親」として知られてる人物。一方の安彦良和先生は、ファースト・ガンダムでキャラクター・デザインと作画監督を務めた人物で、2001 年 6 月からガンダム A』で、ファースト・ガンダムのストーリーや細かい設定を見直し、再解釈・再設定しながら描いている『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』を連載してる。このふたりにメカニカル・デザインを担当した大河原邦夫氏を加えた 3 人がファースト・ガンダムを語る上で欠かすことができないコア・メンバーなのは広く知られてる通りなわけで、そのうちのふたり、特にストーリーや世界観、登場人物のキャラクターや心理描写・演出等、ガンダムを他のアニメーションと差別化した重要な要素に多大な影響を及ぼしたふたりの対談ってことで、まぁ、普通に考えても大きなトピックなんだけど、そんな期待を遥かに上回るくらいディープな内容になってて。

2009/07/05

The battle of Solomon.

機動戦士ガンダム THE ORIGIN 19 巻 ソロモン編・前』 
 安彦 良和 著(角川グループパブリッシング)  Link(s): Amazon.co.jp

月刊『ガンダム A』で 2001 年から連載している安彦良和先生による描き下ろしリライト版のファースト・ガンダム『THE ORIGIN』の最新刊。18 巻の発売が去年の年末だったから、かなり久々な印象。タイトルが「ソロモン編・前」とあるように、舞台は遂にソロモン。いよいよ物語は佳境に入ってきた。

表紙を見ても解る通り、ガンダムにマグネット・コーティングが施されてるシーンがあるってことは、モスク・ハンが登場するということ。TV 版ではアムロとの味のあるやりとりが印象的だったけど、映画版では特に触れられることもなくマグネット・コーティング済みだったので登場しなかったモスク・ハンは、アムロの発達した反射神経に反応し切れずに機体に過度な負担をかけていた駆動系の動きを向上させるために白羽の矢が立てられた電磁工学の新鋭エンジニア。TV 版でもなかなか愛すべき技術屋に描かれてたけど、この『THE ORIGIN』では新たにキャラが一新されてて、カツに「ジオンの新兵器かと思った」ってビビられるほどの巨漢の、相当な曲者に描かれている。

2009/05/18

Tank, tank, tank.

『機動戦士ガンダム MS イグルー 2 - 重力戦線 - 3 オデッサ、鉄の嵐!』 
 今西 隆志 監督(バンダイビジュアル 
 Link(s): Amazon (DVD / Blu-ray) / Rakuten (DVD / Blu-ray)

前に第 1 話「あの死神を撃て!」第 2 話『陸の王者、前へ!』をレビューした、フル 3DCG で描かれたガンダムの 1 年戦争のサイド・ストーリーで、「ガンダムが出てこないガンダム」としても知られる MS IGLOO シリーズの「重力戦線」の最終話。これまでのエピソード 2 話はジオンが優勢だった時期のヨーロッパ戦線の局地戦だったのに対して、今回はタイトル通り、舞台はジオンが地球上で劣勢になってる時期の地球戦最大規模の激戦、オデッサ。主役はアートワークに描かれてるようにガンタンクなんだけど、さすがは MS IGLOO シリーズって感じのちょっと驚きの展開だったりする。

主役のガンタンクは RTX-440 陸戦強襲型ガンタンク。本来、通常知られてるガンタンク(RX-75)ってのは長距離支援用の機体なわけで、陸戦強襲用ってことは全く別の目的を持った機体ってことになるわけで、名前こそ同じ「ガンタンク」ではあるけど、実際には全く別の機体って感じ。その圧倒的な機動力と運用のされ方は、いわゆるガンタンクのイメージとは(いい意味で)かけ離れてる。まぁ、それでも陸戦強襲型なわりに射程が長くて取り回しにくそうなキャノン砲が付いてたり、ナゾな部分はあるんだけど。ともあれ、『遠吠えは落日に染まった』でヒルドルブを変幻自在に扱ったソンネン少佐といい勝負しそうな、なかなか強力なマシンではある。

2009/05/12

Universal century studies.

『ジオン軍の失敗』 岡嶋 裕史 著 講談社 アフタヌーン新書)
 Link(s): Amazon.co.jp / Rakuten Books

連続でガンダムネタのレビューってのもどうかと思うし、新書ってあまり安易に買わないようにしてるんで、いつもだったらもうちょっと警戒する類いの本なんだけど、わがジオン軍の失敗の原因についてなんて言われたら、ついつい手に取っちゃった。

この
『ジオン軍の失敗』は、ジオン軍のモビルスーツ開発の失敗に、製品開発に共通する課題や、そこに潜む落とし穴を見出し、考察することで教訓にしようって本で、著者は 1972 年生まれで、電子政府やウェブ・サービス、分散ネットワーク等を専門とする関東学院大学経済学部准教授。まぁ、同世代のインテリなら十分考えそうなことだし、同世代として親近感も持てる。それなり(もしくはそれ以上)の内容になる(できる)こともイメージできるし。現在、「機動戦士ガンダム UC」連載中の福井晴敏も「こどもの頃に本当の戦争についてキチンと学ぶ機会がない中で、それを補うような機能をガンダムが果たしてた」みたいなことを言ってた(例えば、戦争はどういう状況になったときに勃発するのか、とか)けど、確かにそういう側面もある。なかなか具体的にイメージできないモチーフで説明されるより、ガンダムのほうがよっぽど理解しやすかったりするから。

2009/05/11

A space between the earth and the moon.

『機動戦士ガンダム UC 8 宇宙と惑星と』
 矢立 肇 / 福井 晴敏 / 富野 由悠季 著角川グループパブリッシング)  
 Link(s): Amazon.co.jp / Rakuten Books
 
前にレビューした 4 巻5 巻6 巻7 巻に続いて、相変わらずテンポよく発売されてる福井晴敏による小説版ガンダム、「機動戦士ガンダム UC」の最新刊。コミックと同じ装丁で発売されてるんだけど、コミックにしては分厚く感じるくらいのヴォリューム(最近、特に厚くなってる気がする)で、これで小説、しかもすでに 8 巻。まぁ、それだけの情報量だってことで、やっぱり宇宙世紀を総括するにはこのくらいのスケール感が必要なんだな、と。

この 8 巻はゴールデン・ウィーク前に発売されてて、とっくに読んでた(というか、厳密には毎月、月刊『ガンダム A』で読んでるのをまとめて読み直してるってことなんだけど)んだけど、レビューし忘れてたんで、ちょっと遅ればせながら。ちなみに、マスター・グレード・シナンジュの別パーツ付きの特装版も発売されてる。

2009/04/18

Moby Dick in Universal Century.

『機動戦士ガンダム MS IGLOO 2 - 重力戦線 - 2 陸の王者、前へ!』 
 今西 隆志 監督(バンダイビジュアル
 Link(s): Amazon (DVD / Blu-ray) / Rakuten (DVD / Blu-ray)


前に第 1 話「あの死神を撃て!」をレビューした、フル 3DCG ガンダムの 1 年戦争のサイド・ストーリー、MS IGLOO シリーズの「重力戦線」の第 2 話。ちょっと前に観てたんだけどレビューし忘れてたので、遅ればせながら、あらためて。

この「重力戦線」は、前の「1 年戦争秘話」と「黙示録 0079」シリーズと違って連邦軍目線で描かれてるのが最大の特徴。第 1 話「あの死神を撃て!」では、ゲームの『オペレーション・トロイ』さながらに兵士目線でザクに挑んでたけど、今回も舞台はヨーロッパ戦線で主役はなんと 61 式戦車。開戦から約半年ってことなので、まだ連邦にモビルスーツはなく、ジオンの快進撃が続いてるんだけど、それにしても 61 式戦車を主役にストーリーが作れちゃうなんて、ガンダム以外ではなかなか考えにくい。オープニングの「鷲は舞い降りる」ってキシリア閣下の言葉を聞くだけで、ついつい熱くなっちゃうから不思議。