2009/05/24

In a jazzy mood.

JAZZ LIBERATORZ "Fruit Of The Past" (Kif) 
Link(s): iTunes Store / Amazon.co.jp

70 年代のスピリチュアル・ジャズの名門レーベル、ブラック・ジャズ(Black Jazz)・レコーズを模したアートワーク+ジャジーなヒップ・ホップ・サウンドを展開した 2008 年リリースのアルバム "Clin d’oeil"(Links: iTS / Amzn)の評価が高かったパリのヒップ・ホップ・ユニット、ジャズ・リベレーターズ(JAZZ LIBERATORZ)の編集盤。

"Clin d’oeil" 以前の、2003 〜 2006 年リリースの 5 枚の 12" インチに収録されてたアルバム未収録トラックに新曲を加えた作品集。全 26 トラックっていうお腹一杯な内容になってる

ジャズも大好きだしヒップ・ホップも大好きなんだけど、こういう、いわゆる「ジャジー・ヒップ・ホップ」(的な呼ばれ方をしがちなモノ)って、実はあまり好きじゃなかったりすることが多い。たぶん、好きなモノほど、「近いんだけどビミョーにズレてる」モノの「ズレ」に過敏に反応できちゃって、しかも気になりすぎちゃうからなんだと思うんだけど。キライか? って言われればそんなこともないし、鳴ってて気に障ったりするわけじゃないんだけど、なんか、積極的に聴かなかったりしてて。でも、なんか、ジャジーな上モノとヒップ・ホップっぽいビートを安易にくっつけただけで、有機的に噛み合ってないモノも多いと思うし。実は "Clin d’oeil" もその 1 枚で、それこそ、サウンドといいアートワークといい、無邪気と思えるほどのジャズへの愛情は感じつつも、それほど強い印象が残ったわけじゃなかった(かと言って、ご多分に漏れず、悪いわけでもない)んだけど、この "Fruit Of The Past" はわりとシックリきちゃった。まぁ、サウンド自体は良くも悪くも予想の範疇からハミ出すものではないんだけど、全体としてクオリティは高いし。

個人的には、ハイライトはやっぱりモス・デフ(MOS DEF)が参加した新曲の "Mountain Sunlight" かな。まぁ、もうすぐ出るモス・デフの新譜 "The Ecstatic" が楽しみすぎるせいもあるんだけど。トラックだけじゃなくてヴィデオもヤバそう。これまでに、"Words" と "Flowers" って 2 本の超ショート・ヴィデオと、バンダ・ブラック・リオの "Casa Forte" ネタの "Casa Bey" って曲のヴィデオが公開されてるんだけど、どれも相当ヤバくて。個人的には PV って好きじゃないんだけど、今回のアルバムに関しては、ヴィデオ込みのプロジェクトなのかと思うくらいの出来映えで、今後の展開が楽しみ。


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