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2010/03/08

Inspirations compilation.

COURRiER Japon 2010 年 3 月号』(講談社)  
 Link(s): Amazon.co.jp

発売からちょっと時間が経っちゃてるけど、これまでにも何度かレヴューしてる『COURRiER Japon』誌の最新号は、『ルポ 貧困大国 アメリカ』の著者としてすっかりお馴染みになったジャーナリストの堤未果さんの責任編集によるアメリカ特集。今月もなかなか読み応えのある内容になってる。

特集は、予想通りというか、予想以上というか、かなりヘヴィーな内容。フード・スタンプとか、経済的徴兵制とか。ただ、しっくりくる部分もたくさんあるけど、個人的には、ちょっとはポジティヴな側面みたいなモノも拾っててもいいのにって印象もあったりはするかな、正直なところ。まぁ、まったくないってことなのかもしれないけど。『ルポ 貧困大国 アメリカ』もそうだったし。

2009/05/10

Art of change in public.

THIS DAY OF CHANGE Photo Exhibition 
(クーリエ・ジャポン編集部 / 講談社) 
 
COURRiER Japon 2009 年 3 月号』と写真集『ディス・デイ「希望の一日」』のレビューでも触れた写真展。'THIS DAY OF CHANGE' は、2009 年 1 月 20日、つまり、バラク・オバマの大統領就任という「希望の日」の世界の様子を、世界中の 100 名を超えるフォトグラファーが 'HOPE' をテーマに撮影するって企画で、雑誌特設サイト写真集とこの写真展で構成されてる。この写真展は 4 月 29 日から 5 月 31 日まで新宿高島屋 2F の JR 連絡口、ペデストリアン・デッキで写真展も開催されててて、オープン・スペースなのでもちろん入場無料。高島屋側と東急ハンズ側にそれぞれ告知があって、バラク・オバマとマーティン・ルーサー・キング Jr. の言葉がフィーチャーされてる(写真の黄色いテキスト)。一応、許可なしの写真撮影は NG ってことだったんで、写真は高島屋側の告知部分で。

2009/04/27

A change is gonna come.

ディス・デイ「希望の一日」クーリエ・ジャポン編集部 編 
(講談社) 

COURRiER Japon 2009 年 3 月号』のレビューでも触れた、この号の特集 'THIS DAY OF CHANGE' の写真集。雑誌の発売と同時に特設サイトが開設されて、そこに随時写真が追加されてたんだけど、ついにそれをまとめた写真集が発売された。

この 'THIS DAY OF CHANGE' は、2009 年 1 月 20日、つまり、バラク・オバマの大統領就任という「希望の日」の世界の様子を、世界中の 100 名を超えるフォトグラファーが 'HOPE' をテーマに撮影するという企画で、最終的に 1000 枚を超える写真が集まったという(テキストも寄せられている)。'CHANGE' の舞台となったワシントン DC やアメリカ国内各都市はもちろん、中東、アフリカ、アジア、南米、ヨーロッパまで、世代も性別も社会背景も思想も異なるフォトグラファーたちが、ある特別な 1 日の象徴的なシーンを写真に収め、それをまとめることでいろいろなことを示唆する極上のコンテンツに仕上がってる。あえて写真っていうシンプルなフォーマットなところも潔いし。あらためて写真の持つパワーをすごく感じさせてくれるし、見応え(読み応え)十分で、装丁デザインもすごくクール。

2009/02/13

The change has come to the world.

COURRiER Japon 2009 年 3 月号』(講談社 ★

前にも宮沢和史責任編集のブラジル特集号をレビューしたことがある『COURRiER Japon』の最新号の特集は 'THIS DAY OF CHANGE'。つまり、バラク・オバマが大統領に就任した 1 月 20 日の世界の様子を追った特集で、日本語のタイトルは「世界の写真家 100 人が撮った 1.20」という、なかなか面白い企画。二重になってる表紙のデザインもすごくクール。

内容は、世界の 100 人のフォトグラファーが世界約 60 カ国で 'HOPE' をテーマに撮影した写真の一部を紹介しつつ、『COURRiER Japon』らしくオバマの大統領就任を世界のメディアがどう報じたか(例えば、"Gramma" に発表したフィデルの寄稿とか)とか、一躍有名になった若きスピーチ・ライター、ジョン・ファヴローをはじめとするスタッフについての記事(これを読めば、オバマ自身がキチンとスピーチの内容にコミットしてることがよくわかる)とかが紹介されてるんだけど、同時に特設サイトとも連動してて、特設サイトではトータルで 1000 枚にも及ぶ写真を順次公開していって、最終的には 4 月末に写真集になり、写真展もやるっていう大掛かりな企画なんだとか。

誌面はもちろん、特設サイトもすごくよくできてるし、写真自体もどれも素晴らしい(公開されてるのはまだまだ本の一部だけど)んだけど、その後の写真集・写真展って展開まで全部ひっくるめた企画全体としてすごくダイナミックだし、クリエイティヴでインスピレーションに富んでる。こういう企画は大歓迎だし、写真集・写真展もすごく楽しみ。

2008/10/10

Brasilian beat, Brasilian life.

COURRiER Japon 2008 年 11 月号

(講談社

2005 年に創刊された雑誌『COURRiER Japon』は、フランスの週刊誌 "Courrier International"(クーリエ・アンテルナショナル)と提携し、海外の 1500 メディアのニュースを配信する「国際ニュースの 'セレクト・ショップ'」というのがキャッチ・コピーの月刊誌。情報化の加速に逆行するように情報が単純化・狭小化・偏向化している感じのする昨今の日本のマス・メディアにあって、読み応えのある数少ない雑誌のひとつかな、と思ってます(特にアメリカ偏重じゃないところが個人的には好きです)。

最新号は宮沢和史責任編集のブラジル特集。このわかりやすくて素晴らしい表紙だけで「買い」です、もちろん。内容はというと、宮沢氏のロング・インタビューを皮切りに、音楽だけではなく、経済、環境、そして 100 周年を迎えた日系移民と、さすがの内容で、読み応え十分。特に、宮沢氏の新バンド、ガンガ・ズンバの『足跡のない道』を聴きながら日系移民の記事を読んだりすると、かなりグッときちゃう。

全体的に感じられるのは「生きる力」みたいなモノ。これはブラジルに行ったときにもすごく感じたんだけど、いろいろ問題はありつつも、物事の価値を測る基準として、数字じゃない基準を持っている気がする。打算で導き出される客観的なつまんない基準じゃなくて、もっと直感的でプリミティヴな価値基準。ブラジルの魅力はサッカーや音楽、格闘技、食べ物等、メチャメチャたくさんあるけど、たぶんその根底にあるのはそれなんだと思う。だからこそ、何十年も前から(それこそ『未来の国 ブラジル』に書いてあったように)未来の国だったんだし、そこを見誤って表面だけ見ていると、見逃しちゃうものが、きっと多い。