『ミックステープ文化論』 小林 雅明 著
(avex marketing Inc. / Avex Music Publishing Inc.)★★★★☆
Link(s): App Store
右の写真だと新書みたいだけど、iPhone / iPad 用のデジタル・ブック・アプリケーションの『音専誌 The Music Mag』内でアドオンとして出版されたデジタル・コンテンツで、『音専誌』自体は無料だけど、この『ミックステープ文化論』は 350 円の有料アドオンとして発売されてて(上のリンクは『音専誌』のリンク。『音専誌』をアプリケーションし、そのアプリの中から購入するカタチになってる)、アプリケーションをインストールすれば冒頭部分を '立ち読み' ができる。
前にレヴューしたブライアン・コールマンの『チェック・ザ・テクニーク』の監訳者でもある著者の小林雅明氏は、R&B / ヒップ・ホップ系のライターとして古くから活躍してきた人で、個人的には、それこそ学生の頃くらいからいろいろなところで原稿を目にしてきたような感じ。まぁ、安直な言い方をすると、昔から「信頼できる R&B / ヒップ・ホップ系のライター」って思ってきた人の 1 人ってことになるのかな。
内容としては、インターネットを通じて大量に流通しているフリー音源、特に、ヒップ・ホップ / R&B のシーンを中心に 'ミックステープ' と呼ばれてるタイプの音源と、そういう状況が音楽シーン / ビジネスでどのような意味を持っているかってことについて、その起源から変遷を辿りながら、現在どのようになっていて、どんなことを示唆してるかについてまで言及してる。多くの音楽ファンが日々、忙しくチェックしてるであろうフリー音源の興味深い考察って感じかな。
個人的にはかなり興味深くて、同時に、わりと馴染みのあるテーマでもあったんで、わりと一気に読めちゃったかな。ちなみに、文字量は約 50000 字らしいんだけど、そう言われても、正直、イマイチピンとこなかったりする。文字の表示サイズを変更できるからページ数も意味がないし。まぁ、ヴォリューム的には新書くらいな感じなのかな? そのくらいの感じでサクッと読み切れた感じだった。
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2012/01/29
2009/07/18
One month later.
iPhone OS 3.0 Software(Apple Inc.) ★★★☆☆
6 月 18 日にリリースされた iPhone 用の OS のヴァージョン 3.0。リリース日にインストールしてちょうど 1 ヶ月使ってみたことになるので、レヴューしてみようかな、と。
まぁ、正直なところ、純粋に「レヴュー」として考えると、実はあまり意味がない気もするんだけど。っていうのは、「レヴュー」って、興味を持ってる人が購入するかどうかを決める上で参考になることとか、知らなかった人の興味を喚起することが主なファンクションだと思うけど、iPhone を持ってて(使ってて)未だに OS 3.0 にアップデートしてない人がいるとは思えないし、iPhone を持ってない人が OS のハナシにそれほど興味を持つことも考えにくいし。でも、まぁ、このブログはレヴューであると同時に、個人的に備忘も兼ねてるんで、まぁ、いいかな、と。
今回のアップデートは 3 月 19 日のスニーク・ピーク・イベントで発表されたもので、実際の内容はアップルのサイトにまとめられてる通り。まぁ、それぞれひとつひとつ触れても意味がないんで、個人的に引っかかったポイントを。
・MMS:
個人的に一番恩恵を享受してる(そう。「カット & コピー & ペースト」より!)機能。MMS ってのは 'multimedia messaging service' の略で、これまで搭載されてた SMS(short messaging service)の機能拡張版的なモノ。SMS がテキストなのに対して、MMS は名前の通り画像 / ムービー / オーディオ・ファイルやURL、コンタクト等も送れる、と。・「カット & コピー & ペースト」:
SMS / MMS 自体、海外ではけっこう前からわりと使われてるけど、日本ではイマイチな地味が薄いのか、ちょっと説明しても理解してもらえながちだったりするけど(別に iPhone じゃなくても使える機種はあるんだけど)、使用感的には iChat(もちろん、他のチャットでもいいんだけど、使ったことがないんで)と同じようなモノ。それが出先でできるだけなんだけど、これがなかなか便利で。まぁ、位置付け的には「電話 < SMS / MMS < メール」みたいな感じかな。電話ほどダイレクトじゃないけど、メールより手軽でダイレクト。例えば、待ち合わせに遅れるときとかに「ゴメン。遅れてる」とか「今、どこ?」みたいな感じで使いがちなんだけど、待ち合わせに遅れてるってことは移動中なわけで(自分にしても相手にしても)、電話は出にくいことのほうが多い(電車にしても車にしてもチャリにしても)から、すごくちょうどよかったりする。 MMS になったことで、写真とか URL をコピペして(そう、コピペして!)送れるようになった、と。
それはそれで便利なんだけど、個人的にはロケーション・データが送れるようになったことが大きかったりする。つまり、デフォルトで搭載されてる「マップ」アプリケーション(=Google Maps)のデータ(現在位置の情報も含む)を送れる、と。これは、実は、個人的にずっと欲しいと思ってた機能(もしくは、作ったほうがいいんじゃないかと思ってたアプリケーション)だったので。そのアプリケーションは仮の名前で「I'm here.」って呼んでたんだけど、ようするに自分の現在位置をパッと人に教えられるアプリケーション。
自分はわりと大丈夫なんだけど、世の中には地図を読むことと自分の現在位置を言葉で人に説明することが苦手な人ってのがいるわけで(別に非難してるわけじゃない。単に得手・不得手のハナシだと思うので)、そういう人と待ち合わせるときに便利だな、と。つまり、例えば新宿で待ち合わせたときに、電話で「新宿に着いた? 今、オレは●●にいるんだけど、来れる?」「●●ってどこ?」「じゃあ、いいや。そっちに行くよ。今、どこにいるの?」「えっと…、ここは…、△▲△▲…」「全然わかんないんだけど…」みたいなことって案外あるから。そういうときに簡単に現在位置のデータを送れて、受け取った相手に SMS くらいな感じでダイレクトに伝えられるといいな、と。
まぁ、同じようなことを思いついてる人はもちろん世界中にいたらしく、機能的にはこういうことができるアプリケーションはあったんだけど。でも、「機能的には」で。これのポイントは SMS くらいダイレクトに情報が送れる / 届くことだと思うんだけど、それまでにあったアプリケーションはメールで送るとか、ちょっと操作的に煩わしくて。でも、今回搭載された MMS なら「マップ」アプリケーションからダイレクトに送れるんで、問題は見事に解決された、と。まぁ、現在地の検出とか、もうちょっと速いといいけどね。
たぶん、巷では「待望の」新機能だと思われる「カット & コピー & ペースト」だけど、個人的には、それほど大騒ぎする感じじゃなかったりして。ないときもそれほど困ってなかったし、付いてからもそれほど使ってるわけじゃなかったりして。まぁ、もちろん、まったく使わないってわけじゃないから付いてよかったことは確かなんだけど。・ランドスケープ・モード:
ただ、「カット & コピー & ペースト」のさせ方は素晴らしい。すごく考えられてるし、使いやすいし。すごくアップルらしくていいな、と。たぶん、カット & コピー & ペーストなんて、技術的には全然難しくはなかったんだけど、あえて最初に搭載しなかったのは「iPhone らしいカット & コピー & ペースト」じゃなきゃイヤだったからだと思うし。煩雑な操作をユーザーに強いれば技術的には可能でも、「iPhone らしいステキなカット & コピー & ペースト」じゃない、中途半端な機能なら要らん、と。こういう割り切りって案外難しいし、すごくアップルらしいし。実は、未だに未搭載の FLASH に関しても同じようなことなんじゃないかと推測してるんだけど。
サイトには「横向きキーボード」って書いてあるけど、実際には、別にキーボードだけじゃなくて、多くのアプリケーションで、横に向けると画面が横向きになる「ランドスケープ・モード」が搭載された、と。iPhone 3G 自体のレヴューでも書いたように、iPhone の大きな特徴のひとつが「優れたビューワであること」だと思うので、その強味をより活かすって意味では、すごく自然だし、すごくナイスな機能追加って言える。・「iPhone を探す」「リモートワイプ」:
まぁ、幸運にもまだお世話にはなってないけど、MobileMe ユーザー限定の機能で追加されたのが「iPhone を探す」と「リモートワイプ」。まぁ、これはすごく真っ当で、でもけっこう大事な機能かな、と。ここまでは、特に良くなった点を挙げてみたんだけど、もちろん、良くない点というか、ビミョーな点とか手が付けられてない点もある。
「iPhone を探す」はその名の通り、iPhone を紛失したときに助かる機能で、MobileMe のサイトにブラウザからログインすると、ウェブ上の地図に自分の iPhone がある場所が表示されて、さらに自分の iPhone の音を鳴らしたり、メッセージを表示したりできる機能。前者は自宅でなくしたときとかにも使えて、後者は拾ってくれた人向けのメッセージを表示できる、と。地図は「おおまかな」って感じだけど、それだけでも自分が行った場所、なくした可能性がある場所を特定できるんで、十分便利。
「リモートワイプ」は、同じく MobileMe のサイトにブラウザからログインして、iPhone のデータをすべて消去できる機能。「リモートワイプ」のキモは、データを消せるだけじゃなくて、端末を見つめ(取り戻し)たり、買い替えたりしても iTunes で一回同期すればバックアップ・ファイルから簡単に復元できること。
どちらも、今まで(というか通常のケータイ)ならすごく煩わしい作業を強いられるところを、すごく簡単に、自分で、いつでも(夜中でも!)できちゃうってことのメリットはすごく大きい。もちろん、アップル(及びソフトバンク)的にも面倒な作業が減って楽になるって側面はあるだろうけど、ユーザーにとっても大きなメリットなんで、そういう楽はドンドンして頂けばいいんじゃないかな、と。
・メモのシンク:
あんまり気にしてた人はいないっぽいんだけど、これまでは iPhone 上の「メモ」のデータが同期されなくてすごく不満だった。だって、iPhone の「メモ」を見ながらパソコンで打ち直してるとか、メチャメチャナンセンスだから。実は、それが不満で「メモ」はまったく使ってなかったくらい。代わりに使ってたのが、「メール」の下書きフォルダにメモ用のメールを一通用意しといて、そこをメモ代わりに使うって方法。これは MobileMe のメールじゃないとできないのかもしれないけど、クラウド経由で常に同期してくれるんで、すごく便利。例えば、探してる本とか CD のリストとか、入力・編集するのはパソコンで、確認するのは iPhone みたいな使い方。Google Doc とか使ってもいいんだけど、圏外でも大丈夫だし、動作の速さを考えてもローカルにデータがある「メール」のほうがベターかな、と。・日本語入力操作の取り消し:
今回のアップデートで「メモ」のデータが同期されるようにはなったんだけど、これがまた、イマイチな出来映えで。だって、同期が iTunes 経由のみだから。人によって使い方はそれぞれなんだろうけど、個人的には、めったに iPhone をパソコンに接続してなかったりするんで。MacBook Pro ユーザーだからってこともあるのかもしれないけど、限られた USB ポートを常に iPhone のために使うってあまり便利じゃなくて(Time Machine 用も含めて外付け HD を複数つながなきゃならないことがすごく多いんで)。実際、オーディ / ビデオのデータ以外のデータで USB を使って有線で移動させなきゃならないようなデータってないと思うし、それほど重くないデータを同期させるのに iTunes / USB 経由が必須ってのはちょっとナンセンスかな、と。
そんなわけで、メモはいまだに「メール」を使ってたりするんで、「メモ」の同期に関してはちょっと不満かな、と。ちなみに、同期された「メモ」は「メール」内に「備忘録」の中に保存されてるんだけど、これもわかりにくいし。
これまた気にしてる人はほとんどいないっぽいし、サイトとかでも触れられてないっぽいけど、個人的にちょっと引っかかってることで。それは、日本語の入力操作の取り消しの所作がこっそり変わってたこと。あ、これはフル・キーボードでのハナシ。テンキー型キーボード(っていうのか?)はまったく使ってないんで。例えば、「こんな」って入力するとき、「konnna」って打つわけだけど、間違えて「ki」って打っちゃうことがある(「o」と「i」は隣りなんで。特に片手で操作してるときとか)。当然、「き」って表示されちゃうんで変換前に「戻る」で戻ってやり直すんだけど、前のヴァージョンのときは一回「戻る」と「k」って状態に戻った(「i」だけ消去した)んだけど、新しいヴァージョンでは「き」ごと消しちゃう。まぁ、マックと同じなんだけど。でも、前のヴァージョンの所作が個人的には便利だと思ってて、けっこう気に入ってたんで、ちょっと残念かな、と。まぁ、もう馴れたし、たいしたことじゃないけど。・インターネット・テザリング:
まぁ、不満点って言えば最大の不満点はインターネット・テザリングの未対応に尽きるかな、と。これはアップルじゃなくてソフトバンクの問題だけど。いろいろ言われがちだけど、個人的にはソフトバンクにはそれほどイヤな印象は抱いてなかったんだけど、こればっかりはただただガッカリ。OS 3.0 の目玉機能のひとつだと思うし、未対応な理由とか、今後の展望とかも公表されてないっぽいし。どーにかしろよ、と。まぁ、個人的にはこんなところかなぁ(また、思いついたり思い出したりしたら追加するかもしれないけど)。「Spotlight 検索」とか、今のところ実際にはほとんど使ってないし、「ボイスメモ」もそれほど使う機会がないし、マイクロソフトの Exchange も使ってないし、「YouTube へログイン」も、YouTube 自体を iPhone で観ることがあまりないからそれほど恩恵を享受してないし。「シェイクでシャッフル」とかシェイクでアンドゥとかも使ってないなぁ。面白いからいいけど。まぁ、もちろん、あること自体はいいことなんだけど、レヴューできるほど使ってはいないな、と。あと、Google Maps のログ・インの問題(マイ・マップを使いたい)とか、どうにかして欲しいけど。
ちなみに、「Wi-Fi へ自動ログイン」も未対応らしいけど、これはよくわからん。Wi-Fi は基本的には常にオフにしちゃってるから。Wi-Fiじゃなきゃできなくて、頻繁にやることなんてほとんどないし。
まぁ、内容は スニーク・ピーク・イベントと WWDC でのキーノート・アドレスとダブってはいるんだけど、そこで観てた(聞いてた)内容を実際に使ってみて、感じたのは以上のような印象。いい点に関しては概ね観てた(聞いてた)通りって感じかな(細かい部分は多少あるけど)。こう書くと、あんまり満足してないっぽく感じるかもしれないけど、期待してた通りってことなわけで、これってスゴイことだと思う。あと、ここが iPhone の最大のストロング・ポイントであり、魅力だと思うけど、ソフトウェアがアップデートされて機能が追加されたり改善されたりすること自体、素晴らしいことだから。これは、つい忘れられがちだけど、すごく大事なポイント。これだけでも、もう、今さらケータイになんて戻れない。
あとは、 スニーク・ピーク・イベントのレヴューと WWDC でのキーノート・アドレスのレヴューで書いてたような、OS 3.0 の SDK の特性(例えば、Bluetooth とかプッシュとか)を活かしたアプリケーションとかアクセサリーとかがもっと出てくれば、この OS 3.0 の本領がもっと発揮されるかな。そういう意味では、1 ヶ月くらいじゃ、まだまだポテンシャルが活かされ切ってはないってことなのかもしれない。
ちなみに、★ はホントは 4 つでいいんだけど 3 つなのはインターネット・テザリングの未対応だから。しつこいようだけど、これだけはどーにかして欲しい。ホントに。
2009/06/15
Not only 'speed' but also 'something special'.
Apple WWDC 2009 Keynote Address (Apple Inc.) ★★★★☆
2009 年 6 月 8 日(日本時間では 6 月 9 日の未明)にサン・フランシスコで行われた WWDC 2009 でのキーノート・アドレス。今回のテーマは 'One year later, light-years ahead.' だとか。これまでにもアップルのキーノート・アドレスはエントリーしてるけど、今回もいつものようにオフィシャル・サイトでのストリーミング配信と iTunes で Apple Keynotes を登録しておくとポッドキャストで配信されるカタチで公開されてる。ちょっと時間が経っちゃったけど、やっぱり触れといたほうがいいと思うので。
既にオフィシャル・サイトでも発表されてるように、3 代目の iPhone、'S' が付いた「シャア専用」こと iPhone 3G S が発表されて、すっかりそのインパクトで他の発表のことを忘れちゃいがちなんだけど、実は他にも、MacBook Pro、Safari 4、OS X Snow Leopard、iPhone OS 3.0 等、無視できない発表は相次いだ。そうは言っても、内容は既に報じられてるし、実際に触ったわけでもないので、発表内容には気になる部分だけある程度は触れつつも、ここではいつも通り、キーノート・アドレスを「ライヴ」のようなエンターテインメントとしてレビューを。
2009 年 6 月 8 日(日本時間では 6 月 9 日の未明)にサン・フランシスコで行われた WWDC 2009 でのキーノート・アドレス。今回のテーマは 'One year later, light-years ahead.' だとか。これまでにもアップルのキーノート・アドレスはエントリーしてるけど、今回もいつものようにオフィシャル・サイトでのストリーミング配信と iTunes で Apple Keynotes を登録しておくとポッドキャストで配信されるカタチで公開されてる。ちょっと時間が経っちゃったけど、やっぱり触れといたほうがいいと思うので。既にオフィシャル・サイトでも発表されてるように、3 代目の iPhone、'S' が付いた「シャア専用」こと iPhone 3G S が発表されて、すっかりそのインパクトで他の発表のことを忘れちゃいがちなんだけど、実は他にも、MacBook Pro、Safari 4、OS X Snow Leopard、iPhone OS 3.0 等、無視できない発表は相次いだ。そうは言っても、内容は既に報じられてるし、実際に触ったわけでもないので、発表内容には気になる部分だけある程度は触れつつも、ここではいつも通り、キーノート・アドレスを「ライヴ」のようなエンターテインメントとしてレビューを。
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2009/03/19
Well, shake it up, baby, now (shake it up, baby).
iPhone OS 3.0 Software Sneak Peak (Apple Inc.) ★★★☆☆
2009 年 3 月 19 日にアップル・キャンパスで開催された iPhone ソフトウェアのメジャー・アップデートに関するスニーク・ピーク・イベント。全然チェックし忘れてたんだけど、フツーに iTunes にポッドキャストとしてダウンロードされてた。いい時代だ。これは主にデヴェロッパー向けの発表で、合わせて SDK のアップデートも発表された。内容としては、すでにエンガジェットとか各種ニュース系サイトとかで紹介されてるからいちいち細かくは触れないけど、これまでもたびたび取り上げてるようにアップルのキーノート・アドレス(今回はキーノート・アドレスってことにはなってないっぽいけど)は、それ自体、ライヴ・エンターテインメントだと思ってるんで、あくまでもライヴとしてレビューを。
2009 年 3 月 19 日にアップル・キャンパスで開催された iPhone ソフトウェアのメジャー・アップデートに関するスニーク・ピーク・イベント。全然チェックし忘れてたんだけど、フツーに iTunes にポッドキャストとしてダウンロードされてた。いい時代だ。これは主にデヴェロッパー向けの発表で、合わせて SDK のアップデートも発表された。内容としては、すでにエンガジェットとか各種ニュース系サイトとかで紹介されてるからいちいち細かくは触れないけど、これまでもたびたび取り上げてるようにアップルのキーノート・アドレス(今回はキーノート・アドレスってことにはなってないっぽいけど)は、それ自体、ライヴ・エンターテインメントだと思ってるんで、あくまでもライヴとしてレビューを。
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2009/01/19
How to direct a dream team.
『スティーブ・ジョブズの流儀』 リーアンダー・ケイニー 著 三木 俊哉 訳
(白夜書房) ★★★★☆ Link(s): Amazon.co.jp / Rakuten Books
ウォズ(スティーヴ・ウォズニアック)の『アップルを創った怪物』のレビューの中で、「特に最近はピクサー〜 iPod / iPhone の成功もあって、時代の寵児として派手に表舞台で紹介されることの多いジョブズ」って書いたけど、まさにそんな内容の一冊で、原書は 2008 年に出版された "Inside Steve's Brain"。最近はスティーヴ・ジョブズ / アップル絡みの本はハズレも多いんだけど、本書の著者は "The Cult of Mac" などでも知られる wired.com のエディターで、10 年以上アップルを取材してきてるだけあって、さすがにそういったものとは一線を画してて、なかなか読み応えがあった。
序章にこんな言葉がある。これが著者の抱くジョブズ像であり、本文でそれを具体的に説明していく。取り上げてる項目は、フォーカス・独裁・完全主義・エリー ト主義・情熱・発明欲・ケーススタディ・トータルコントロール。良くも悪くもジョブズにピッタリな、一般的な「ジョブズ像」みたいなモノとして挙げられがちなイメージだ。そのそれぞれについて、具体的な事象やジョブズ本人及び周辺の人物(スタッフや元スタッフ、ジャーナリスト等)の発言を用いながら説明し、一般に語られる「ジョブズ像」と一致する部分と間違ってる部分を指摘しつつ、ジョブズの仕事の仕方(日本語タイトルを使えば「流儀」ってことになるのか?)を描いてる。
(白夜書房) ★★★★☆ Link(s): Amazon.co.jp / Rakuten Books
ウォズ(スティーヴ・ウォズニアック)の『アップルを創った怪物』のレビューの中で、「特に最近はピクサー〜 iPod / iPhone の成功もあって、時代の寵児として派手に表舞台で紹介されることの多いジョブズ」って書いたけど、まさにそんな内容の一冊で、原書は 2008 年に出版された "Inside Steve's Brain"。最近はスティーヴ・ジョブズ / アップル絡みの本はハズレも多いんだけど、本書の著者は "The Cult of Mac" などでも知られる wired.com のエディターで、10 年以上アップルを取材してきてるだけあって、さすがにそういったものとは一線を画してて、なかなか読み応えがあった。自らの個性を事業哲学にまで高めた男がここにいる。
序章にこんな言葉がある。これが著者の抱くジョブズ像であり、本文でそれを具体的に説明していく。取り上げてる項目は、フォーカス・独裁・完全主義・エリー ト主義・情熱・発明欲・ケーススタディ・トータルコントロール。良くも悪くもジョブズにピッタリな、一般的な「ジョブズ像」みたいなモノとして挙げられがちなイメージだ。そのそれぞれについて、具体的な事象やジョブズ本人及び周辺の人物(スタッフや元スタッフ、ジャーナリスト等)の発言を用いながら説明し、一般に語られる「ジョブズ像」と一致する部分と間違ってる部分を指摘しつつ、ジョブズの仕事の仕方(日本語タイトルを使えば「流儀」ってことになるのか?)を描いてる。
2008/10/14
Atmospheric touch of moods.
Bloom(Opal Ltd) ★★★★☆
アンビエント・ミュージックの第一人者として知られるブライアン・イーノが、ミュージシャンでソフトウェア・デザイナーのピーター・チルヴァースと共につくった iPhone / iPod touch 用のソフトウェアで、アンビエント・ミュージック・ジェネレーター兼プレーヤー。iTunes Store で ¥450 で販売されている。
ソフトウェアのオフィシャル・サイトでイーノ自身が「Bloom はエンドレス・ミュージック・マシンで、21 世紀のミュージック・ボックス(オルゴール)だ。演奏することもできるし、見て楽しむこともできる」と語っているように、難しい理屈抜きにすぐに美しいサウンドとヴィジュアルが楽しめる。ソフトを起動すると「Listen」か「Create」を選ぶダイアログが表示され、「Listen」を選ぶと自動再生がスタート。ミニマルで美しいグラフィックとサウンドがエンドレスで再生され(左の写真の丸いグラフィックが音に合わせて波紋のように広がる)、再生中にスクリーンをタッチすると音を加えることもできる。「Create」を選ぶと、無音(厳密には薄らとアンビエンスが鳴ってる)の状態からスクリーンをタッチすることで音と映像を自分で自由にプレイすることができ、そのフレーズがエンドレスで再生される(オフィシャルじゃないけど、この YouTube の映像がわかりやすい:「Listen」モード / 「Create」モード)。
最大のポイントは、何と言っても「美しい」こと。音も映像も。イーノらしいアトモスフェリックなサウンドと、シンプルでカラフルなグラフィックはすっと見てて / 聴いてても飽きがこない。やっていることはとてもミニマルなんだけど、ミニマルであるが故に無限のバリエーションを永遠に生み出せる。そんなシンプルで奥の深い世界はとても新鮮。いい加減にタッチしただけなのに、それがループされると音楽として成り立ってるから不思議です。
アイデアもいいし、サウンドもグラフィクもいいし、iPhone / iPod touch 用のアプリケーションとしてはベストの部類に入ると思うけど、強いて不満な点を挙げると、これを普通に「音楽として」、iTunes の音楽のように聴いていたいのに、それができないこと。つまり、「Listen」モードで電車の中とかでフツーに音だけ聴いていたいな、って。別に録音はできなくてもいい(同じモノが 2 度と聴けないっては、ちょっと面白い)気がするけど、フツーに聴きながらメールやブラウズができてもいいよな、って。それができれば ★ x 5。他のアプリの操作でも音が変化したりすると面白いかも、とも思ったけど、それはちょっとやりすぎかな。逆に言うと、不満な点はそのくらいっていうほどアプリケーションとしての完成度は高いし、サウンドも素晴らしい。仕事中とか、フツーに鳴らしっぱなしにしてるし。
2008/07/29
The future is right here.
iPhone 3G(Apple Inc.) ★★★★☆
遂に日本でも発売され、地上波 TV のニュースやワイドショーでまで紹介されてしまったアップルの iPhone 3G。巷の報道では、その実体についてほとんど伝わってないことも発売後の混乱に拍車をかけた気がするけど、たしかにちょっとわかりにくい部分があるのも事実。だからみんな「携帯電話」とか「PDA」とか「スマートフォン」とか、一件似ているように見えるモノで、自分のヴォキャブラリーの中にあるモノと比較してなんとか理解しようとしてる(理解してるふりをしてる)けど、本当にキチンと理解していると思われる紹介や記事やほぼ皆無っていうのが残念ながら現状かな、と。
iPhone については、アメリカで発売された初代 iPhone をジェイルブレイクして使ってた印象を関心空間の日記に書いてある(「未来まであと 1 ヶ月」と「未来まであと半月」)ので、それを参照してもらえればという感じなんだけど、実際に発売された iPhone 3G は、やっぱり「とても優れた携帯通信デバイス」でした。特に、マックをメイン・パーソナル・コンピュータ(本当の意味で「パーソナルな」コンピュータとして、という意味で)として使ってて、.mac 改め MobileMe を使ってる人にとっては。xxxxxxx@mac.com(または xxxxxx@me.com)宛のメールはケータイメールのようにプッシュされるので、わざわざふたつのアドレスを使い分ける煩わしさはないし。あと、iPhone の大きな特徴であり、最大の魅力は何と言っても「優れたビューワ」であることで、ウェブサイトであれ画像=写真であれ動画であれ文字であれ、美しい表示で見ることができるというのが、他の追随を許さない部分だし、日本のケータイ業界でもっとも軽視されてる部分でもある。
タッチパネルの操作性とか、ソフトウェア的な部分は、やっぱりアップルなのでもちろん素晴らしく、マック・ユーザーなら何の違和感もなく使える。「マック・ユーザーなら」って時点でかなり範囲を狭めてるって感じる人もいるかもしれないけど、iPhone はあくまでも「(通信・通話機能付き)マック子機」と捉えるのが正しいと思うので、iPod もそうであるように、一件類似・競合するように見える他社機種と比較して考えようとすること自体が間違い。まったく新しいモノとしてキチンと考えて、自分のライフスタイルを鑑みつつ考えないと、上手く活かせない。とりあえずオモチャとして買うには、決して安いモノではないしね(発売直後に飛びついた人の多くは何も考えずに買っちゃってるっぽいけど。セカンド・マシンとして使うって声も多いし。みんな、どれだけケータイ業界に金使うのが好きなんだ?)。
機能的にはいくつか満足できない点もあるけど(コピー & ペーストができない点等)、その多くはソフトウェアのアップデートで対応できる(使いながらブラッシュ・アップしていったほうが精度は上がるので)ので、現状で星 5 つではないものの、まぁ、現段階での完成度としては概ね満足。ユーザーが任意で(有料・無料の)ソフトウェアをインストールできるとか、明らかにケータイらしからぬ魅力も備えているし。
ともあれ、長らく世界とは隔絶された鎖国状態の中で独自に進化してきた奇形のケータイ業界に訪れた黒船だし、「優れた携帯通信デバイス」だし、PDA 萌芽期に夢見た「未来のケータイ像」(というか、総合的なモバイル通信ツール)にとても近い、未来が目の前にやってきたようなデバイスであることは間違いない。
2008/02/02
Re-invention.
『iPhone ショック』. :林 信行 著(日経 BP 社) ★★☆☆☆
マック系のライターとして古くから知られる林氏が iPhone についてまとめた、いわゆるハード・カバーと新書の中間くらいのヴォリュームの 1 冊。
サブ・タイトルに「ケータイ・ビジネスまで変える驚異のアップル流ものづくり」と付いているように、わりとビジネス向けにしつらえてる感じで、その辺が個人的にはちょっとビミョーな感じ。もうちょっと面白くできたような気がするけど、ちょっともったいない印象。まぁ、個人的に iPhone 関連の情報は個人的に興味があってマメに調べてるし、アップル自体のこととかスティーヴ・ジョブズのこととか、わりと知ってることが多かったから思ったほど楽しめなかったのかもしれないけど。特に熱心に iPhone のことを追っかけてるわけじゃない人にとっては、わかりやすくまとまってていいのかも。
関係ないけど、書籍のサブ・タイトルって、Amazon とかの検索に引っかかるから付け方が大事なんだよね。
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