Showing posts with label 2004. Show all posts
Showing posts with label 2004. Show all posts

2010/02/21

For your further understanding. For your deeper thoughts.

『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 公式ガイドブック 2 
 安彦 良和 著(角川グループパブリッシング Link(s): Amazon.co.jp 

これまでにも発売されるごとにレヴューしてる安彦良和先生による描き下ろしリライト版のファースト・ガンダム『THE ORIGIN』の公式ガイドブックの 2 巻。『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 20 巻 ソロモン編・後』とほぼ同時に発売されてたんだけど、ちょっと買い忘れてたんで、遅ればせながらという感じでレヴューを。

まぁ、内容はタイトル通りっていうか、『THE ORIGIN』の設定やキャラクター、ストーリー等について補足的にまとめてるモノで、まぁ、『THE ORIGIN』をキチンと全部読んでないと楽しめない内容ではあるけど、安直な感じに作られがちなこの手の本としては、わりと読み応えがある感じに仕上がってる。

その最大の要因はやっぱり、安彦先生のインタヴューと書き下ろしのショート・ストーリー。特に安彦先生のインタビューで語られてる「シャア・セイラ編」〜「開戦編」〜「ルウム編」でのシャアの描き方に関する部分は、さすがは安彦先生って感じで読み応え十分。やっぱり、ガンダムを深く理解する上でシャアってヤツをどう捉えるかって問題は避けて通れない部分なんで。それこそ、『機動戦士ガンダム UC』にまでつながる部分って言えるかも。あと、個人的にツボだったのは、どうも安彦先生はデギンが好きっぽいってこと。インタヴューの中でなぜか「デギンさん」って「さん付け」で呼んでるし。他のキャラクターは呼び捨てなのに。実際、なかなか味わい深い人物に描かれてるんだけど、その理由が垣間見えてくる。

2009/08/14

Sunshine music. Sunset groove.

"Sprout: The Soundtrack"

(Universal Australia)

どこで見つけたのか忘れたけど、トーマス・キャンベルの新作、"The Present" が今月公開だってフライヤーを見かけて(トレーラーはここでも観れる)、思い出したのがこの "Sprout: The Soundtrack"。まぁ、タイトル通り、トーマス・キャンベルの 2004 年の前作、"Sprout" のサウンドトラックで、まぁ、いわゆるサーフ・ムーヴィーのサウンドトラック / サーフ・ミュージックではあるんだけど、この手のモノは数あれど、ちょっと一線を画してるっつうか、わりと安直な感じなのが多い中で、ちょっと異彩を放ってて、いい感じの選曲でわりと気に入ってるんで(もちろん、映画自体の出来もいい)。

まぁ、メインになるのはジャック・ジョンソントミー・ゲレロとマニー・マークによるスプラウト・ハウス・バンドだったりするんで、そういう意味では、直球っていえば直球っていうか、まぁ、ある意味、すごくベタだったりする面もなきにしもあらずではあるけど、でも、この 3 人で出来が悪いわけがないし。あと、ジャズのオリヴァー・ネルソンだったり、トータスだったり、必ずしもベタじゃないアーティストも入ってたりして、でも、わりと違和感なく聴けて。あと、ホープ・サンドヴァルって誰だっけ? って思って調べてみたらマジー・スターのヴォーカルの女で、しかも、ここに参加してるホープ・サンドヴァル & ウォーム・インヴェンションズって、元マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン(!!)のメンバーとのユニットだったり。そういうトラックがいい感じでアクセントになりつつ、でも、いい意味で違和感なく収まってて。全体に渋い(地味な?)トラックが多いかな。そういう面も含めて、なかなかいいセレクト & ディレクションで、個人的にもわりとツボで。

まぁ、サーフ・ムーヴィー(のサウンドトラック)/ サーフ・ミュージックと、それを含むサーフ・カルチャーって、言ってみれば、ひとつのジャンルとして確立されてるんで、ある程度のブランディングとかクオリティ・コントロールが保たれてるっていい面もありつつも、逆に、安直だったりベタな感じになりがちな面もあったりすると思うんだけど、その辺のバランスが絶妙でいい感じかな、と。


SPROUT HOUSE BAND "Spanish Flowers" (From "Sprout: The Soundtrack")








2009/07/30

Cool atmosphere.

"On the Seventh: Park Hyatt Chicago" Presented by KING BRITT 
(Milan Records) 

スッカリ夏真っ盛りで、毎日、(晴れようが晴れまいが)クソ暑い日が続いてるわけで、個人的には、暑いなら暑いで、それはそれでいいというか、エアコンなんかかけずにアイスとか喰いながらグダグダするのがいいかな、なんて思ったりしてる(仕事する気はしないけどね)んだけど、まぁ、こんなときはブラジリアンとかレゲエとかサーフ・ミュージック系とか、いかにも「暑い時期」って感じの音か、もしくは涼しげな音を聴きたくなるもんで、この "On the Seventh: Park Hyatt Chicago" は後者に当てはまる 1 枚。リリースはちょっと前なんだけど、こんな時期にピッタリかな、と。

タイトルに 'Park Hyatt Chicago' とある通り、シカゴのパーク・ハイアット・ホテル、特に NoMI レストラン / ラウンジ / ガーデンのある 7F をイメージして 2004 年にリリースされたコンピレーションで、手掛けてるのはキング・ブリット。まぁ、もちろん、シカゴのパーク・ハイアットには行ったことはないけど、かなりオシャレでセレブな空間らしく、しかも、オシャレでフューチャリスティックなアフロ・アメリカン・ミュージックを得意とするキング・ブリットってことで、まぁ、相性がバッチリなのは予想はできたけど、予想以上にいい感じな仕上がりなんで。

2009/07/26

United we live strong.

『ただマイヨ・ジョーヌのためでなく』
 ランス・アームストロング 著
 安次 嶺佳子 訳(講談社)  Link(s): Amazon.co.jp / Rakuten Books 

『毎秒が生きるチャンス!』
 ランス・アームストロング / サリー・ジェンキンス 著
 曽田和子 訳(学研)  Link(s): Amazon.co.jp / Rakuten Books
 

一昨日、ナイキ・ジャパンから、ランス・アームストロングからのメールってカタチで、日本で 'LIVE STRONG' の活動を本格的に始めるという知らせが届いた。

'LIVE STRONG'(リヴ・ストロング)ってのは、ランス・アームストロングが 1997 年に設立したランス・アームストロング・ファンデーション(LAF)が行ってる癌撲滅を目的とした活動で、一番有名なものとしては、ランスが 2004 年からナイキとともに製造・販売している黄色いシリコン製のリストバンドがある。エンボスで 'LIVE STRONG' って文字が入ったこのリストバンドは、コストをナイキが負担して US$1 で販売され、売上げは LAF の活動に使われてる。キャッチ・コピーは 'Wear Yellow, Live Strong.'。その後、この手のリストバンドは、こういう意味やメッセージのあるモノから単なるファッション・アイテムまで、いろんなリストバンドが発売されたけど、その先駆けとも言えるモノで、海外では多くの有名人が着用してることでも知られてる。日本でも、たしかキヨシローさんが付けてたんじゃないかな。まぁ、癌を患ってたサイクリストであることを考えれば、すごく自然なことだと思うけど。

2009/04/07

Like a daydream.

"Donavon Frankenreiter"

.
DONAVON FRANKENREITER(Brushfire Records)

最近は陽気もすっかり春めいてきてるわけだけど、「春眠暁を覚えず」とは昔の人は上手いこと言ったもんで、慢性的に患ってるネムイネムイ病が悪化してて、起きててもボヤーッと寝起きみたいなテンションだったり、そろそろ山に行きたい今日この頃なんだけど、そんな時はやっぱレイジーなサウンドがシックリくるわけで、ドナヴォン・フランケンレイターのファースト・アルバムなんて引っ張り出して聴いてたりして。

ドナヴォン・フランケンレイターってなんか悪役レスラーみたいな響きの名前+ルックスなんだけど、まぁ、全然怖いわけじゃない。セカンド以降の "Move by Yourself" と "Pass It Around" は個人的に敬愛するヴァン・モリソンでお馴染みのロスト・ハイウェイからリリースされてて、どっちもなかなかの出来なんだけど、個人的には 2004 年にジャック・ジョンソン主宰のブラッシュファイア・レコーズからリリースされたこのセルフ・タイトルのファースト・アルバムがお気に入り。この情報だけで、ある程度、サウンドはイメージできそうなもんだけど、まぁ、想像通りのサウンドで、キライなわけがない。サーファーだし、コイツ。ジャック・ジョンソンと G ラヴも参加してるし。アートワークのデザインもなかなかナイス。

まぁ、ワン・パターンっちゃあワン・パターンだし、これと言ってわかりやすいキャッチーさもないし、際立った名曲があるわけでもないんだけど、逆にそこが潔いというか、無骨なまでにシンプルにフォーキーで、ブルージーで、なかなかいい感じ。こういうアルバムって、実はけっこう何度も聴いたりする、愛聴盤になったりしがち。セカンド以降もいいんだけど、やっぱ、ファースト・アルバムって、ドナヴォン・フランケンレイターに限らず、ピュアさとか不器用さとかそれまでの蓄積とか、何かいろいろ詰まってるような特別なモノがあって好きだったりする。予備知識なしで聴いた分、ファースト・インプレッションも強かったりするし。

やっぱ最適なのは、昼間にノンビリと、ボケッと、って感じなんだろうな。ホントはビール飲んじゃったりとか、他のモノとかで、リラックス+チルな感じがピッタリなんだろうけど、まぁ、どっちも嗜まないんで。代わりにアイスでも喰いながら、平日の昼間っから、ボヤッとレイジーな感じがいいかな、と。


DONAVON FRANKENREITER "Free (Featuring JACK JOHNSON)"
(From "Donavon Frankenreiter")










2009/02/24

Sound souvenirs from Brasil.

"Gilles Peterson in Brazil" (Ether)  Link(s): Amazon.co.jp
"Gilles Peterson Back in Brazil" (Ether)  Link(s): Amazon.co.jp


前のエントリーでレビューした "Black Rio" と同様に、ブラジル音楽を掘る上でいいガイドになるコンピレーション。選曲を手掛けてるのはお馴染みジャイルス・ピーターソン(そういえば、最近では「トーキング・ラウドの」って言っても通じないことが増えたなぁ。BBC Radio 1 とか、ブラウンズウッドとかのほうが馴染みがあるのかな。っつうか、DJ としても十分お馴染みだけど)。やっぱり、イギリス人はこういうのが得意らしい(特にジャイルスはその中でも屈指のコンパイラーのひとりなのは言うまでもない)。見ての通りシリーズモノなんでまとめてレビューを。それぞれ 2 枚組で、1 作目が 2004 年、2 作目が 2006 年のリリース。

2008/12/02

A touch of universe.

ユニバソロジの世界観』
 ー『未来創発Vol. 14Vol. 15Vol. 16Vol. 17 より

. :毛利 衛 著(
野村総合研究所★★

前のエントリーで取り上げた
果てしない宇宙のなかで思う未来のことのレビューでも触れた野村総合研究所の広報誌『未来創発』の Vol. 14Vol. 15Vol. 16Vol. 17 に掲載された毛利衛さんの全 4 回のエッセイ(それぞれリンク先に PDF で公開されてる)。『果てしない宇宙のなかで思う未来のこと』の中で毛利さんが触れてた「ユニバソロジ」の世界観に沿って書かれてて、「つながり」「携帯電話」「挑戦」「自然への気づき」をテーマにしてる。

「ユニバソロジ(universe + -logy = universology)」というのは、『果てしない宇宙のなかで思う未来のこと』の中では毛利さんが自分で考えた造語って言ってるんだけど、英英辞典や英語版のウィキペディアなんかをちょっと調べてみたところ、言葉自体は以前からあったみたいで、完全に毛利さんのオリジナルって言えるかどうかは確証はないけど、少なくとも毛利さんは英英辞典に載ってる 'The science of the universe, and the relations which it involves.' って意味よりもだいぶ拡大したイメージで捉えてるっぽい。

果てしない宇宙のなかで思う未来のこと』の中で毛利さんと対談した作家の瀬名秀明が見事に「ユニバソロジ」のイメージを要約してた(そして毛利さん自身、「使わせて欲しいほどいい表現」と言ってたほど的を得てるらしい)言葉によると、「自然現象の時間とか空間とかいろいろスケールの違 うものを、自分の心の中で比較したり組み合わせたり融合させたりすることによって、地球上で暮しているだけ では見えてこなかった違った観点を ー 無意識のうちに感じてるのかもしれないけれど気が付かないようなものを ー 気付かせるような発想」。キーになるのは時間と空間の感覚で、それはこのエッセイの根底にも流れてる。個人的には「顕微鏡の中に見える細胞と、ふと見上げた丸い窓から見えた地球がすごく似てた」というエピソードがすごくツボだった。

このエッセイは、野村総合研究所の広報誌って媒体の特質、及び見開き 2 ページ x 4 回ってスペースの都合上、それほど深いハナシにはなってなくて、わりとマジメで具体的な例を挙げながら、「触り」の部分を紹介してるって感じだけど、入り口としてはなかなか面白いし、もっといろいろ知りたくなってくる。

あと、直接関係ないけど、この『未来創発』って、最近は川崎和男先生のコラムが載ってたりして、なかなか面白い。さっき、「野村総合研究所の広報誌って媒体の特質」って書いたわりに、実はどんな媒体なのかよくわかってないんだけど。実物を見たことないし、どんな人が読んでるんだかイメージしにくい。まぁ、堅い感じは伝わってくるけど。でも、内容はけっこう興味深かったりするし、バックナンバーも含めて記事がウェブ上にアーカイブされてるのもありがたいし。更新情報を RSS 配信してくれてるともっとありがたいんだけど。

2008/10/29

Good, old things.

『智慧の実を食べよう。』
 糸井 重里 / 吉本 隆明 / 谷川 俊太郎 / 藤田 元司 / 詫摩 武俊 / 小野田 寛郎 著
(ぴあ)  Link(s): Amazon.co.jp / Rakuten Books

『智慧の実を食べよう 学問は驚きだ。』
 糸井 重里 / 岩井 克人 / 川勝 平太 / 松井 孝典 / 山岸 俊男 著
(ぴあ)  Link(s): Amazon.co.jp / Rakuten Books


だいぶ前に読んだ本だけど、最近読み返してみたら、やっぱりとても面白かったので、あらためて。

日本屈指のモンスター・サイト、ほぼ日刊イトイ新聞が主催したイベントの模様を収めた本。「出口の見えない時代だからこそ、長老の話を!!」というテーマで開催されたイベントで、講演した詫摩武俊(心理学者)、吉本隆明(詩人・文芸評論家)、藤田元司(野球解説者)、小野田寛郎(小野田自然塾理事長)、谷川俊太郎(詩人)の 5 人の合計年齢は 378 歳。6 時間に渡って行われた伝説のイベントなんだとか。その辺の事情は知らずに読んだんだけど、確かに内容はとても面白くて、示唆に富んでて、心に染みる。やっぱり伊達に年をとってるわけじゃないというか、年寄りの話は面白い。実際に話した口調をそのままテキスト化しているので、文体も柔らかくて読みやすい。人選の妙だけでなく、この辺のサジ加減の絶妙さはさすがに糸井重里かな、と。

2008/09/29

Place and life.

『越境するトポス』 野田 研一・結城 正美 編 (彩流社  
 Link(s): Amazon.co.jp

「環境文学論序説」なんて小難しいサブ・タイトルが付いているのでなかなか取っ付きにくい印象で、実際に中身を見たらその印象通りの一冊だけど、内容的にはなかなか興味深いので頑張って読んでみた。

タイトルだけでは何のこっちゃわかりにくいんだけど、ネイチャー・ライティングに関する論考を集めたもので、個人的な興味としてはその中で触れられている宮沢賢治とゲイリー・スナイダー、ジョン・ミューア辺り。あと、イマイチ全体像がつかみにくいネイチャー・ライティング自体についてを知るって意味でも、なかなか勉強にはなったかな、と。

曰く、ネイチャー・ライティングとは「人間と自然との関係を前景化する言語表象行為」で、「人間と自然という、私たち自身が踏襲してきた二項対立のパラダイムを根源から再考すること、つまり人間と自然との関係性の多様な意味を解きほぐし、それを再定位することが試みられている」ということらしい。

2008/06/23

Cook simple.

『シェルパ斉藤のワンバーナー簡単クッキング 斉藤 政喜 著(枻出版社)
 Link(s): Amazon.co.jp / Rakuten Books 

いろいろなメディアで活躍しているバックパッカー、シェルパ斉藤こと斉藤政喜氏による、アウトドア / バックパッキングでバーナーひとつでつくる料理をまとめたレシピ本。まぁ、「レシピ本」と言うほどでもない内容ですが。いい意味で。

どういう意味かというと、載っている料理自体は、タイトル通りって言えばその通りなんだけど、それこそ一回読めば覚えられそうなくらい簡単。たいしたことないって言えば、そう言えなくもない。

でも、それより大事なのは、考え方というか、アイデアの部分。手に入りやすいかとか、がさばるかとか、重いかとか、時間がかかるかとか、栄養価のこととか、そういうバックパッキングでリアルな問題を考慮しつつ、バーナーひとつでできることを具体的な例を挙げてまとめてる感じで、ここに載ってる料理をそのまま作るだけじゃなくて、これを元にしつつ、考え方ひとつでいろいろと応用できそうな内容になってる。

制約の多い中で、いかにモノをつくるかっていう意味では、すごくクリエイティヴだし。斉藤氏だけじゃなく、他にも各方面で活躍してる人のアイデア(プロのシェフも含む)が紹介されていて、個人的にツボだったのは加藤則芳氏のじゃがりこをつかった一品。ジャガイモを使ってつくったお菓子のじゃがりこをジャガイモ料理にしちゃう、ってアイデアがバカっぽくてナイス。斉藤氏のレシピではツナ缶とおにぎりのチャーハンと餃子の皮を使ったハム&チーズの包み焼きなんかはすぐにでも応用できそう。早速、今度どっかに行った時にやってみよう。

2008/04/13

Is it a small world?

スモールワールド・ネットワーク

. :ダンカン・ワッツ 著
. :辻 竜平 / 友知 政樹 訳(阪急コミュニケーションズ)

「ケヴィン・ベーコン指数」等で知られる、いわゆる「シックス・ディグリーズ(six degrees)」関連の、かなり研究書・学術書寄りの一冊で、原題は "Six Degrees: The Science of a Connected Age" なのにこのタイトルで、サブ・タイトルは「世界を知るための新科学的思考法」。この原題に対して、この邦題とサブ・タイトルなところに出版サイドの意図はなんとなく見え隠れしてる。

実際の中身は、わりと研究書的な内容で、ヴォリュームもそれなりにあるので、それほど読みやすいわけじゃないし、読み物として面白いわけでもない(少しずつ読んでいたらけっこう時間がかかったし)。やってる(書いてる)こと自体は面白いし、これからの世界を考えるときに、けっこう大事な視点だとは思うけど、もうちょっと噛み砕いてくれたほうがありがたいかも。

まぁ、それはそうと、「シックス・ディグリーズ」でチェ・ゲバラとつながれるのかどうかは、すごく興味がある。

2008/03/22

Viva la revolución.

チェ・ゲバラ 革命を生きる

. :ジャン・コルミエ 著
. :太田 昌国 監修
. :松永 りえ 訳(創元社

フランスの『パリジャン』紙の記者によるゲバラの軌跡。誕生から死後まで、一通り網羅されている。

写真や図版が多めでテキストは少なめなので、読み応え的にはイマイチではあるけど、スッキリとまとまってるし、著名な写真がたくさん載っているので入門編としては便利かな、と。


2008/01/15

Aloha spirits among the ocean.

ホクレア号について語ろう! 』(マガジンハウス) 
 
ホクレア号に関するターザン別冊のムック。内容的にはダブるところもあるけど、『星の航海術をもとめて併せて読むとヴィジュアル的にも補完されていい。

パタゴニアが発行した "Patagonia: Notes from the Field" にホクレア号が紹介されてることもこれを読んで初めて知ったし、ハワイやカヌーに関する基礎知識も紹介されてて、幅を広げてくれる。こういうファンクションは雑誌ならでは。

2008/01/11

The icon.

現代思想 2004 年 10 月 増刊号 総特集 チェ・ゲバラ

(青土社)


全然人気ないけど基本的にはけっこう好きな『現代思想』(しかし、スゲェタイトルだな。フツー、ちょっと引くよね)のゲバラ特集号。ちょこちょこと読んでたんだけど、やっと読了。

「革命家は顔が命」というとてもキャッチーで、妙に納得がいく序文から始まって、いろいろな分野の専門家が、それぞれの視点からチェについて語ってるもので、全部シックリくるわけではないけど、視野は広がる。内容としては、幼少時から『モーターサイクル・ダイアリー』の時代、キューバ以前、メキシコでのカストロとの出会いとキューバ革命、カストロとの別れ、そして死という経歴だけでなく、彼の思想や国際観、さらには死後の影響やアイコンとして生き続けてる現象まで扱ってて、これでもかってくらいの情報量。ある程度、基礎知識が必要だし、エディトリアル・デザインがアレなんで取っつきにくいとは思うけど、逆に言うと、この物理的なサイズでこの情報量ってのはスゴイし、キライじゃない。最近、中身の薄いモノが多いからね。

2008/01/08

Hombre nuevo.

チェ・ゲバラの遥かな旅

. :戸井 十月 著(集英社文庫) ★★

ゲバラに造詣の深い戸井十月氏によるノン・フィクション。それほど詳細な内容ではないものの、チェの歩みや全体像を掴むのにはちょうどいいボリュームと内容で、その中から戸井氏のゲバラに対する想いは伝わってくる。

個人的には、革命後に工業省の大臣になったときに語った「いくら革命下の苦しい状況だからといって、ものづくりをおざなりにしてはいけない。良いものを、美しいものをつくろう。手を抜いて、醜い不良品をつくることは大きな間違いだ」という言葉に、単なる武闘派ではない革命家としてのチェを強く感じる。